◇ 子どもの理性に訴えなければナンセンス = 香川県は、子どもたちがゲーム依存症になるのを防ぐための条例を制定することになった。その内容は、スマホなどの使用を「平日は60分、休日は90分以内とする」「中学生は午後9時まで、高校生は午後10時までとする」というもので、その実行を保護者に求めている。2月の県議会に提出し、4月から施行する方針だ。県の内外から賛否両論が続出、反響は全国に広がり始めた。
スマホの見過ぎやゲームのやり過ぎが、健康によくないことは確かだろう。WHO(世界保健機関)も、ゲーム依存症を疾病と認定している。中国や韓国では、規制する法案も成立した。だが日本では、行政による規制の試みは初めて。問題は、条例の制定で事態を改善できるかどうかだろう。
親が「条例で決まった時間だから、もう止めなさい」と言って、素直に言うことを聞く子どもがどのくらいいるだろうか。子どもたちを納得させるだけの論理性は、あまりないように思われる。かえって親子喧嘩の回数が増えるだけになりかねない。本当に子どもたちの健康被害をなくそうとするなら、もっと子どもたちの理性に訴える方法を考えるべきではないか。
たとえばゲーム依存症になると、どんな状態に陥るのか。スマホの見過ぎで近視が進行すると、将来の生活にどんな不便が生じるのか。こうした事実を、じっくりと子どもたちに教え込む。学校でも家庭でも、そうした教育にもっと力を入れる。こんな内容の条例なら話は分かるが、子どもの行動だけを縛ろうとする条例は笑い話に終わるのではないか。
≪17日の日経平均 = 上げ +108.13円≫
【今週の日経平均予想 =4勝0敗】
スマホの見過ぎやゲームのやり過ぎが、健康によくないことは確かだろう。WHO(世界保健機関)も、ゲーム依存症を疾病と認定している。中国や韓国では、規制する法案も成立した。だが日本では、行政による規制の試みは初めて。問題は、条例の制定で事態を改善できるかどうかだろう。
親が「条例で決まった時間だから、もう止めなさい」と言って、素直に言うことを聞く子どもがどのくらいいるだろうか。子どもたちを納得させるだけの論理性は、あまりないように思われる。かえって親子喧嘩の回数が増えるだけになりかねない。本当に子どもたちの健康被害をなくそうとするなら、もっと子どもたちの理性に訴える方法を考えるべきではないか。
たとえばゲーム依存症になると、どんな状態に陥るのか。スマホの見過ぎで近視が進行すると、将来の生活にどんな不便が生じるのか。こうした事実を、じっくりと子どもたちに教え込む。学校でも家庭でも、そうした教育にもっと力を入れる。こんな内容の条例なら話は分かるが、子どもの行動だけを縛ろうとする条例は笑い話に終わるのではないか。
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