経済なんでも研究会

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不名誉な「化石賞」の 裏付け

2020-01-30 08:00:21 | エネルギー
◇ 小泉進次郎氏のセイではないが = 日本はこのところ「化石賞」の常連になっている。「化石賞」というのは、国際的な環境保護団体が「地球温暖化対策に消極的な国」に対して贈る全く不名誉な賞。最近も国連の気候サミットに出席した小泉環境相が、この有難くない賞を受け取ることになってしまった。さらに小泉氏は記者会見で、火力発電の抑制方法について聞かれたが答えられず、内外からの批判を浴びる羽目に。

財務省が発表した19年の貿易統計によると、鉱物性燃料の輸入額は約17兆円だった。3年前の16年に比べると、5兆円ほど増えている。鉱物性燃料は原油・粗油・揮発油・LNG(液化天然ガス)・液化石油ガス・石炭の総称。このうち最も多くのCO₂(二酸化炭素)を排出するのが石炭なので、いま世界では石炭による火力発電の抑制機運が盛り上がっている。

しかし19年の石炭輸入額は2兆5000億円で、16年よりも1兆円近く増加した。日本では、それだけ石炭火力による発電が増えたことになる。理由は原料コストが安いというだけ。やっぱり「化石賞」に値すると言われても仕方がない。さらに鉱物性燃料の輸入が増えたことは、再生可能エネルギーによる発電がほとんど増えていないことを示している。

こうした日本の現状に対しては、世界的に批判が高まってきた。だが、これは小泉環境相の責任ではない。全責任は、エネルギー政策を統括する経済産業省にあるからだ。経産省が全く対策を打ち出せずにいるから、小泉氏も記者の質問に答えようがなかったのだろう。それにしても、国際会議に出席する大臣として、準備不足だったことは否定できないが。

       ≪29日の日経平均 = 上げ +163.69円≫

       ≪30日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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