経済なんでも研究会

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原発 4基しか動かない!

2020-01-22 07:31:48 | エネルギー
◇ まったく無責任な経済産業省 = 広島高裁は先週、四国電力の伊方原発3号機に対して「運転を差し止める仮処分」を決定した。近隣住民の訴えを認めたもので、理由として「活断層や火山の噴火に関する四国電力や原子力規制委員会の判断は不十分だ」と指摘している。伊方原発3号機はいま定期検査中だが、この決定により検査が終わっても稼働できなくなった。

原子力規制委員会が科学的に調査して出した「合格」のお墨付きを、裁判所がひっくり返したことになる。これについては「住民の気持ちを汲み上げた判断」「あまりにも完璧主義」など、賛否はいろいろだ。しかし東日本大震災以来、人々の心に原発の安全性に関する疑問が深く刻まれたことは確かだろう。このため合格しながら住民の同意を得られず、再稼働できない原発も少なくない。

これまでに原子力規制委員会が「合格」を出した原発は15基。そのうち再稼働している原発は、現在9基ある。ところが川内原発1-2号機(九州電力)と高浜原発3-4号機(関西電力)の4基は、テロ対策工事が期限までに間に合わず、ことし中に運転を停止する。そこへ伊方原発の仮処分決定で、ことしの後半には4基の原発しか動かなくなってしまう見込みだ。

これが原発を巡る現在の“事実”である。だがエネルギー問題の責任官庁である経産省は、この事実を直視しようとはしない。いまだに「30年の電源に占める原子力の比率を20-22%にする」という計画にこだわっている。この比率を達成するには、30基前後の原発を動かすことが必要。そんなことは出来そうにないのに、対策を考えない。経産省は職務放棄の無責任官庁になっている。

       ≪21日の日経平均 = 下げ -218.95円≫

       ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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