◇ 生産・小売り・投資がすべてマイナスに = 新型コロナ肺炎が中国経済に与えた打撃の大きさが、初めて明らかになった。中国統計局が16日発表した1-2月の主要な景気指標をみると、鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資が揃って前年を大きく割り込んでいる。こんな経済の急激な縮小はリーマン・ショック時にもなかったことで、まさに歴史的な惨状と言っていい。
中国では春節による大きな変動を調整するため、毎年1-2月の統計をまとめて発表している。したがってコロナ肺炎の影響を反映した主要指標の発表は、これが初めて。発表によると、鉱工業生産は前年比13.5%の減少。小売り売上高は20.5%の減少、固定資産投資額は24.5%の減少だった。コロナ肺炎の影響で経済活動が低下することは予想されていたが、ここまで悪化するとは驚くしかない。
このところ中国では、コロナ肺炎の感染者増加数が急激に減少している。武漢をはじめ上海、広州などの大都会でも、企業活動が再開された。このため3月の経済活動は、やや改善するとみられる。しかし減少幅は縮まるにしても、マイナスの領域から脱することは困難だろう。すると1-3月期のGDP成長率は、ゼロ前後に落ち込む公算が大きい。
また中国の経済活動が改善するとしても、同様の経済的な惨状がイタリア、スペイン、フランスなどEUの主要国で発生する確率は高い。その結果、世界同時不況の状態は長引くものと考えられる。日本ではまずコロナ肺炎を終息させることが先決だが、こうした世界不況の影響を十分に配慮して、経済政策を準備する必要がある。オリンピックの延期も含めて。
≪16日の日経平均 = 下げ -429.01円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
中国では春節による大きな変動を調整するため、毎年1-2月の統計をまとめて発表している。したがってコロナ肺炎の影響を反映した主要指標の発表は、これが初めて。発表によると、鉱工業生産は前年比13.5%の減少。小売り売上高は20.5%の減少、固定資産投資額は24.5%の減少だった。コロナ肺炎の影響で経済活動が低下することは予想されていたが、ここまで悪化するとは驚くしかない。
このところ中国では、コロナ肺炎の感染者増加数が急激に減少している。武漢をはじめ上海、広州などの大都会でも、企業活動が再開された。このため3月の経済活動は、やや改善するとみられる。しかし減少幅は縮まるにしても、マイナスの領域から脱することは困難だろう。すると1-3月期のGDP成長率は、ゼロ前後に落ち込む公算が大きい。
また中国の経済活動が改善するとしても、同様の経済的な惨状がイタリア、スペイン、フランスなどEUの主要国で発生する確率は高い。その結果、世界同時不況の状態は長引くものと考えられる。日本ではまずコロナ肺炎を終息させることが先決だが、こうした世界不況の影響を十分に配慮して、経済政策を準備する必要がある。オリンピックの延期も含めて。
≪16日の日経平均 = 下げ -429.01円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ≫