経済なんでも研究会

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商品券のバラマキは 愚の骨頂

2020-03-27 07:49:48 | 景気
◇ 消費者心理にうとい政治家の発想だ = コロナ不況対策の主軸として、商品券の配布が急浮上している。なぜ商品券なのかについて、麻生財務相は「現金だと貯金に回されてしまうからだ」と説明した。だが、この理屈は全くおかしい。現金で払うべきところを商品券で払えば、現金が手元に残る。その現金を貯金に回せば、同じではないか。商品券を印刷する分だけ、コストがかかってしまう。

不況対策は、大きく2つに分けられる。1つはイベントや旅行の自粛、学校の休校などで、収入を失った人への緊急支援。この場合は貯金どころではないから、商品券でも現金でもすぐに使うだろう。使う方の身にしてみれば、現金の方が便利なことは明かだ。また、この緊急支援が貯金に回るようなことがあれば、それは配分の対象に問題があったということになるだろう。

もう1つは、本格的な景気対策としての商品券配布。この場合は1人当たり20万円とか30万円と、金額は大きくなる。しかし商品券を使って、残った現金を貯金する構図は同じ。期限付きの商品券でムリに買わせれば、あとの反動が出ることは必至だろう。いずれにしても、イベントの自粛や行動制限が実施されている状態では、個人消費が回復するとは思われない。

では商品券や現金の配布ではなく、減税をしたらどうだろう。しかし所得税や住民税の減税は、所得区分の問題がからんで法律改正に時間がかかる。また非課税世帯には、恩恵が及ばない。残る手段は、消費税の一時ストップのみ。税率をゼロにすれば、21兆円の減税効果がある。低所得層ほど負担感が減るし、だいいち世の中の空気が明るくなるだろう。

       ≪26日の日経平均 = 下げ -882.03円≫

       ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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