◇ やっぱり選挙前のバラマキとしか思えない = 22年度の補正予算案が、きのう31日の国会で成立した。歳出規模は2兆7000億円、全額を赤字国債の発行で賄う。使途は原油高騰対策に1兆1739億円、4月に先行支出した分の補てんに1兆5200億円。これでガソリン・軽油・灯油・重油・航空機燃料に対する補助金の累計額は、1兆8822億円に達することになる。
だが、この補正予算には疑問点が多すぎる。なぜ燃料類に対してだけ、補助金を出すのか。電気料金やガス代は、上がり続けても構わないのか。政府が一括輸入して卸売りする小麦に、なぜ補助金を出さないのか。原油価格の高騰が続いた場合、政府はまた補正予算を編成して燃料類に補助金を出し続けるのか。
22年度の当初予算は、歳出規模が107兆6000億円で過去最大。成立したばかりで、予備費もまだ使われていない。ふつう補正予算は年度の後半、予算が足りなくなって編成される。それなのに、なぜこんな早い時期に、補正が必要なのか。いまでなければ、選挙に有効ではない。燃料に集中することで、票を集められるという計算ではないのか。
燃料費が値上がりすると、その消費が抑制される。逆に言うと、燃料に対する補助金は‟脱炭素”に逆行するのではないか。現に欧米諸国では「補助金など、とんでもない」というのが常識。その結果、年初からのガソリン値上がり率はアメリカが24%、ドイツが25%なのに対して、日本は補助金のおかげで4%にとどまっている。これを善政と言えるかどうか、はなはだ疑問である。
≪31日の日経平均 = 下げ -89.63円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
だが、この補正予算には疑問点が多すぎる。なぜ燃料類に対してだけ、補助金を出すのか。電気料金やガス代は、上がり続けても構わないのか。政府が一括輸入して卸売りする小麦に、なぜ補助金を出さないのか。原油価格の高騰が続いた場合、政府はまた補正予算を編成して燃料類に補助金を出し続けるのか。
22年度の当初予算は、歳出規模が107兆6000億円で過去最大。成立したばかりで、予備費もまだ使われていない。ふつう補正予算は年度の後半、予算が足りなくなって編成される。それなのに、なぜこんな早い時期に、補正が必要なのか。いまでなければ、選挙に有効ではない。燃料に集中することで、票を集められるという計算ではないのか。
燃料費が値上がりすると、その消費が抑制される。逆に言うと、燃料に対する補助金は‟脱炭素”に逆行するのではないか。現に欧米諸国では「補助金など、とんでもない」というのが常識。その結果、年初からのガソリン値上がり率はアメリカが24%、ドイツが25%なのに対して、日本は補助金のおかげで4%にとどまっている。これを善政と言えるかどうか、はなはだ疑問である。
≪31日の日経平均 = 下げ -89.63円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ≫