◇ 円安はどこまで進行するのか = FRBはあす15日、政策金利の大幅な引き上げを決定する。市場は早くから0.5%の引き上げを織り込んできたが、5月の消費者物価が予想を上回って上昇したため、状況は大きく変わった。インフレ防止を最優先するFRBは、0.75%の引き上げに踏み切るかもしれない。量的引き締めについても、テンポを速めるかもしれない。市場の警戒は強まり、先週末の株価は急落した。
今後の見通しも、大きく揺らいでいる。これまで市場は「6月と7月は0.5%の利上げ。9月からは0.25%の引き上げ。その一方、量的引き締めは6-8月は軽く、9月からは重くなる」と読んでいた。この予想が崩れ「9月以降は0.5%の利上げと本格的な保有資産の縮小が重なるかもしれない」という見方も、急激に強まっている。
アメリカの金融引き締めが速いテンポで進むなか、世界各国も金利の引き上げに踏み切っている。ECB(ヨーロッパ中央銀行)は先週「7月から金融引き締めに向かう」と発表。これによりマイナス金利から、8年ぶりに抜け出す見込みだ。またイギリス・カナダ・スイスをはじめ、多くの新興国が政策金利を引き上げている。この結果、マイナス金利政策にしがみついているのは、日本だけということになった。
内外の金利差は拡大する方向にあるから、円安はまだ続くという見方が強い。その一方で円相場は下がり過ぎという評価もあって、先行きの予測は困難だ。しかし円安で輸入物価が上昇し、その悪影響が拡大しつつあることは確か。たとえばトヨタは1円の円安で450億円の差益を生じるが、原材料価格の上昇による損失は1兆4500億円にのぼっている。この現実は、はっきり認識しなければならない。
≪13日の日経平均 = 下げ -836.85円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
今後の見通しも、大きく揺らいでいる。これまで市場は「6月と7月は0.5%の利上げ。9月からは0.25%の引き上げ。その一方、量的引き締めは6-8月は軽く、9月からは重くなる」と読んでいた。この予想が崩れ「9月以降は0.5%の利上げと本格的な保有資産の縮小が重なるかもしれない」という見方も、急激に強まっている。
アメリカの金融引き締めが速いテンポで進むなか、世界各国も金利の引き上げに踏み切っている。ECB(ヨーロッパ中央銀行)は先週「7月から金融引き締めに向かう」と発表。これによりマイナス金利から、8年ぶりに抜け出す見込みだ。またイギリス・カナダ・スイスをはじめ、多くの新興国が政策金利を引き上げている。この結果、マイナス金利政策にしがみついているのは、日本だけということになった。
内外の金利差は拡大する方向にあるから、円安はまだ続くという見方が強い。その一方で円相場は下がり過ぎという評価もあって、先行きの予測は困難だ。しかし円安で輸入物価が上昇し、その悪影響が拡大しつつあることは確か。たとえばトヨタは1円の円安で450億円の差益を生じるが、原材料価格の上昇による損失は1兆4500億円にのぼっている。この現実は、はっきり認識しなければならない。
≪13日の日経平均 = 下げ -836.85円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫