(↑ご近所のあちこちで存在感のある「ブラシノキ」。ずっと欲しいと思ってきました。今年の春、園芸店で見つけ購入。それが、ようやく咲き始めました)
これまで、
絵本雑誌の『MOE』で何度も特集があって、
そこで見たことがあったり、
いろんな本も読んだりして、
ヨシタケシンスケさんが、
日々思いついたことをそのままメモする
「アイデアスケッチ」をされているということは、
もうだいぶ前から知っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/58/997c718b34e1e04848c009589324676e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/78/cdf91b33a4bf6586a341aa6d66a722f7.jpg)
日常の面白い場面に出くわしたり、
あれって思ったりしたこと、
そこから色々想像、連想、妄想したことを
イラストにちょこちょこ残していけるなんて
本当にすごいなあと思っていました。
「イラストとしてメモをする」
絵が描ける人というのはこういう人のことをいうのですね。
彼、大学を卒業して就職し、
会社でストレス発散のために
グチのようなセリフ付きのイラストを描くようになったということ。
職場で見つかったら怒られるので、
描いている手で隠せるように、
小さいサイズで描いたとのこと。
その話を読んだときに、
思い出したのがわたしの教え子たちのこと。
20代の頃、小学校教員をしていたわたし。
高学年を持つと、
まあクラスには何人かイラストのめっちゃ上手い子がいるのですね。
日記帳の文章の横にその日の出来事をイラストにして
描いてくるD君、
国語のノートの片隅に、
授業中の内職で
黒板に文字を書いてるわたしの後ろ姿や
あれやこれやを描いていたMちゃん。
こういうの、
「何をやってるの!」と怒る先生もいるかもですが、
特長をよく捉えた面白い絵を色々描いていて、
彼らに思わず「これ、学級通信に使わせて!」
と言ってしまったことが何度もあるくらいです。
いろんなことを簡単に絵に表現できる才能というのは
本当に眩しかったです。
ヨシタケシンスケさんは、
ちょうどその子供たちと同年代なんですよ。
このゴールデンウィークにわたしが読んだのが、
そのヨシタケシンスケさんの
『しかもフタが無い』という文庫本。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/71/0fad9c9bca40590e7b2b4f4b10d2c3fd.jpg)
文庫本の後表紙の概要にはこう書かれています。
「ヨシタケさんが絵本作家になる10年前に刊行され、
すべてのキッカケとなったデビュー作の文庫本化!
「絵本の糧」「創作の原点」となるアイデアスケッチを
そのまま本にしました。
日常の一コマを切り取り、妄想をふくらませ、
イタズラをたくらむ、
ヨシタケさんの「頭の中」へ読者をご案内。
くすっと笑えて、なぜかほっとするイラスト集です」
まさに最初に触れた「アイデアスケッチ」が、
まとめられている本なのです。
何かをすると肩に力が入るまんじゅう顔、
リラックスするための肩揉みだったり、ヨガだったりしても、
いつの間にか力が入り、
逆に肩が凝り固まるタイプ。
ここ数年、
「力を抜くこと」を生活の目標としてきましたが、
なかなか思うようにはいきません。
でもそんな時、
ビタミン注射みたいな役割を果たすのが、
このヨシタケシンスケさんの本なのです。
このイラストを見てたり、
イラストの主人公のやっていること、
そこにモヤモヤ書いてあることを読んでいると、
思わず吹き出したり、
ニヤッとしたり、
納得したり。
ソシテ、
いつの間にか力が抜けているのですね。
イラストのゆるさもありますが、
ヨシタケさんの描くイラストや言葉は、
自分を等身大の人間にしてくれるというか、
「頑張らなくてもいいよ〜」って
耳元で囁かれているような気がして、
大いに癒やされるのです。
イラストの中には、菊名や多摩川などの地名とともに
東急東横線の電車の中でのことが出てくることもあり、
かなり身近な出来事がイラスト化されていて、
それもこのアイデアメモの存在をも身近に感じさせてくれます。
そのアイデアメモからもう何十年も過ぎているから、
ヨシタケさんが今も
東横線を使っているかどうかはわからないけど、
電車から見える風景や電車内の人々のことを
ヨシタケさん目線で見てみたり、
色々想像を膨らませたり。
そんなきっかけももらって
日頃は電車の中でぼんやり過ごしている時間も、
世の中の観察・人間観察をせっせとやっている自分もいたりして、
楽しい刺激。
いろんな人の書いているメモや手帳をのぞきたい
「手帳オタク」のまんじゅう顔。
ヨシタケシンスケさんのメモノートの実物は
是非是非一度拝見したい、
強くそう思います。
どこかで「ヨシタケシンスケ展」ってやらないかな??
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