蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

司法保護記念日  (bon)

2024-09-14 | 日々雑感、散策、旅行

 あまり聞きなれない記念日ですが、昨日9月13日がその記念日にあたるのでした。
でした‥と過去形なのは、この記念日は、1952年(昭和27年)に「少年保護記念日」
(4月17日)とともに、11月27日の「更生保護記念日」に統合されたのでした。

 「司法保護記念日」は、もともと1925年(大正14年)の明治天皇の大喪(葬儀)に
合わせた恩赦の詔勅により、釈放された人々を社会に復帰させるための保護事業と
して、この日を「保護デー」と制定し、釈放者の保護という社会的な意義を持つ日が
生まれたとあります。

 しかし、この記念日は人々の記憶から徐々に薄れて行くこととなり、「保護デー」
は、1937年(昭和12年)に司法による保護の重要性をより強調するため名称を「司法
保護記念日」に変更しました。司法が、犯罪によって社会から隔絶された人々の更生
と再社会化を支援する役割を担うことの大切さを、国民に伝えるための記念日として
より明確化したといえるでしょう。 しかし、この記念日も時代の変遷とともに、
冒頭に述べた通り他の記念日と統合される運命となったのだそうです。
ですから、本日の掲題としては「・司法保護記念日」とするのが正しいのですね。

          保護司記章
         (ネット画像より)

 今年(2024年)5月に滋賀県大津市で保護司の男性が殺害されるという痛ましい事件
が起きましたが、男性は、更生支援を担当していた保護観察中の男に殺害されたと
いうのです。

 このような保護司が巻き込まれた事件は、60年前(1964年)に北海道であったそう
ですが、まことに珍しい事件と言えるかもしれません。

 で、5月に起きた滋賀県の事件を、当時のYahooニュースから要約しますと、犯人は
35歳男性で、コンビニで現金2万円を奪う強盗事件を起こし、懲役3年、保護観察付き
執行猶予5年の判決を受けていて、判決確定後被害者の保護司が保護観察を担当する
ことになったとあります。
 月に2度ほどの面談を通じ、地元のペットショップを紹介し働き始めたが顧客に不
向きと言われてすぐに辞めたり、またコロナ禍の頃、市内の物販店や建設会社に職を
得るも、わずか1~4カ月でやめるなどの状況にあったそうです。その後も、保護司と
面談は続けていたそうですが、この事件に発展してしまったとあります。

 亡くなった保護司は、レストランを経営する60歳の男性でした。なぜ殺害された
かは、それ以上の情報は分かりませんが、保護対象者の一般社会に対する反感のよう
なものが底流にあり、保護司から受ける支援もともすると鬱陶しい存在に思え、感謝
するどころか逆に反感を抱いたとも思えますが全く災難と言えるでしょう。
 保護対象者(犯人)は、コンビニでの強盗(2万円)で懲役3年の刑を受けていま
すが、執行猶予5年ですから服役することなく、保護司のお世話になっていますから、
何かしらの反感などがそのままの状態で持ち越していたのかもしれません。

        保護司パンフ(表紙)
        (法務省記事より)

 保護司というのは(ネット記事より)、法務大臣から委嘱を受けた非常勤の国家
公務員の資格だそうですが、報酬はなく(交通費などの必要経費は支給される)全く
のボランティアなんですね。 2024年1月現在、全国に4万6584人いる(ウイキペディア)
そうです。

 保護司となるための要件は、・人格及び行動について、社会的信望を有すること。
・職務の遂行に必要な熱意及び時間的余裕を有すること。・生活が安定していること。
・健康で活動力を有すること のすべてを満たす者とあり、確かにそうでないとでき
ないことだと思います。

 また、保護司法に『保護司は、社会奉仕の精神をもつて、犯罪をした者及び非行の
ある少年の改善更生を助けるとともに、犯罪の予防のため世論の啓発に努め、もつて
地域社会の浄化をはかり、個人及び公共の福祉に寄与することを、その使命とする。』
とあり、あくまで、「社会奉仕・犯罪防止のための使命を果たせる慈善活動として
位置づけられている」のですね。なかなか勇気のいる仕事だと思います。

       「生きてふたたび、保護司・深谷善輔」主演:舘ひろし    
        
               (2021年NHKプレミアムドラマより)

 かって、ドラマや映画などで、保護司を扱ったストーリーで、保護司の苦悩と、
保護対象者への理解を通じて無事更生させる達成感などが描かれているのを見たこと
はあり、重要な仕事であり、大変なことだと思っていましたが身近なものと感じては
いませんでした。

 しかし、先の滋賀県の事件をきっかけに、旧・司法保護記念日のあることを知り、
少し勉強してみました。

 ウイキペディアに、保護司の著名人として、小暮美千代(1993年没、女優)、歌手
の鳥羽一郎、さとう宗幸、千葉紘子、政治家の真山勇一、赤間二郎、吉田真次、元
プロ野球選手の小川亨一、尾花高夫 他の名前がありました。

 

 

 

【分かりやすく解説】保護司の適任者確保

 

 

 

 


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