『あなたの好きな数字は何ですか。』 こんな質問をされることがある。末広がりで縁起のいい8を上げる人もいれば、割れない7を上げる人もいる。各人各様色々な理由をつけて答えるのであろう。
ところで、こんな質問は聞かないが、もし『あなたの好きな漢字は?』と聞かれたら、どんな理屈をつけてあげるのだろうか。
私は、真っ先に「里」という漢字を上げる。なぜか、これは小さいときからそうなのである。
子守歌やおとぎ話などから耳にしたり、あるいは大人達の会話の中から私なりに創り上げた想像の世界にある空間を意味するのである。
「里」は、未だ行ったこともないユートピアであったり、時には寂寥感を漂わせる寂しい世界であったり、そしてまた何とも云いぬ懐しさの情を湧かせたり空間を意味したりと不思議な漢字なのである。皆さんはどんな漢字を上げますか。