晩秋の頃、山の果の代表はコクワである。コクワ?というのはサルナシの実のことで郷里ではそう呼んでいた。霜が降りる頃、この実は熟れて甘い果実となるのである。よく友と誘い合ってコクワ採りに出かけたものである。ヤマブドウやマタタビのように蔓を他の木に這わせて延びるのである。高いところの実までも、猿のように登って採るのである。
郷里のこんな想い出もあって鉢や地植えでサルナシを愉しんでいる。鉢植えの実はすべて落果してしまったが、アップしたのは地植えの小さい木ながら2つ生っているものである。サルナシは雌雄異株が主と言うが、1本を挿し木して殖やしたものであるので我が家のサルナシは雌雄雑居性の木らしい。
ところで宮沢賢治は、サルナシをヤマナシといって童話(?)を書いている。そこでは美味しい果実酒になると書いている。2つでは無理か、、、、。