ウィーン滞在もまもなく終わり。素晴らしいコレクションの美術史博物館にもう一度。
1回目は一応すべての絵に目を通しました。2回目はピンポイントでよかったものだけ。
それでもブリューゲル、ラファエロ、フェルメールと目が回りそうw
ブログに載せるのは、ちょっと面白いものを選びました。イタリアの異色の画家、
アルチンボルド。上の絵は「四季シリーズ」から「夏」です。
こちらは同じく「四季」から「冬」です。
これは「四大元素シリーズ」より「水」。
同じく「四大元素」より「火」です。面白いでしょ(^益^)w
こちらはラファエロの「草原の聖母」。この三角形の構図と配色がダイナミックー!
さて前回見かけなかったベラスケスの「青いドレスのマルガリータ王女」が今回も
見当たらない。今日が最後なので、職員のおばさんに聞いてみた。すると
あ~、それはいまマドリードよ。貸し出してるの♪ ときたもんだw
昨日のシーレに続いてこっちもかよっw(゜゜)w
すみません。タイトルは「ザッハートルテ」についてでしたね^^; ホテルへの帰りに
「デーメル」に寄ったんです。せっかくだから、と行ってみたら、やっぱり混んでるーw
10人や20人の団体客が入っていくので、どうしようかやめようかとも思いましたが、
思いっきり暇なので並んでもいいかと^^;
静かなカフェでゆっくりひとりは好きなのですが、ここは超有名&人気店なので
落ち着かねーや。ザッハーもそうでしたが、「どうせカナーリ甘いんだろう」とエスプレッソ
を注文。デーメルはチョコレートが三角^^;
ウウム、ザッハーよりさらに甘いと思われ。ううう、日本の「デーメル」は砂糖を感じ
ないくらいなのになーw でもこれが本物なんですよ。本物はだーめーよ _| ̄|〇
こちらはシュターツオーパー、「マーラーの間」です。ウィーン・フィルの定期演奏会は
さすがに入手できませんでしたが、室内楽はとれたのです。チェロの四重奏。
名前でビビらされるのか、4人が並んで入ってきただけで「おお~。。。」と感動。当日
でも買えてしまったりする宮殿コンサート等と違って、ずっと前から頑張って買って
おかなきゃ聴けないこういうコンサートは客層も違う。
椅子が並んでいるだけの自由席。知っている人は早くから来ていて入り口に並んで
おり、開場とと共にあっという間に前から席が埋まってしまいました。
演目は渋いのが続き、最後はクレンゲルの「ジャジャジャジャ~~ン!」ですよ。
ケコーン式のやつが最後にくるとは。チェロは音が大きいので、小さなホールで四重奏
だとかなりの迫力。美しい音色でした。
昼食には、シュターツオーパーのすぐ近くにある(すなわち銀座みたいな高級感
溢れるところw)日本料理屋に入ってみました。暖簾をくぐると「いらっしゃいませー!」
と威勢のいいご挨拶。着物を着た女店員が日本語で迎えてくれて、久しぶりに
アット・ホームな雰囲気。
あちこちに日本人が座っていて、この中はまるで日本にいるみたいw
お値段も立派だったけれど、内容も立派でした。ヨーロッパではどうしても肉が多い
ので、このようにさっぱりしたものを食べられると少しほっとします。
ここの旦那、地元の人にはドイツ語で和やかに対応し、外国人の従業員には英語で
指示を出していました。寿司の職人になるだけでも長い修業が必要だというのに、
語学も達者であるとはたいしたものですよねー。(^益^;
ウィーンの森を歩いて街に戻る途中、バスを途中下車してグリンツィングの街に
やってきました。ここにはホイリゲ(ワイナリー直営の酒場)がいくつもあり、行きの
バスで通過するときに「帰りはどの辺で降りてやろうか」と目星をつけておいたの
です(^益^)b
ふっふっふ^^ 感じのよさそうなところが、ちゃんと開いているじゃないかぁ~^^
早速こちらの看板の白ワインを注文。ウム、さっぱりしていて香り豊か。最初の一杯
は、店の名前が入っているやつだよね。
2杯目は、リストで一番高いやつを試してみる。つったって、そんなに高価ってわけ
でもありませんからご心配なく。オーストリアでは白の消費量が90%を超えるとか。
そして白のなかでも、高級なものは甘くなるようです。これも少しまろやかでした。
おつまみは横に大きなカウンターがあり、自分で適当に選んで皿に盛ってもらう
システムです。私は燻製のハムを注文しました。
白、白ときたら、一応赤も試さないとねえ~^^ しかしさ、一杯目のがジョッキでしょ。
3杯目ともなると、昼間っから酔っ払ってきてしまいました…^^;
不覚にも若干千鳥足^^; ま~なんていい気分なんでしょ^^;
しばらく待っているとバスがやってきた。ドアが開き、ステップを上がるとおっとっと!
手すりをつかまえそこねて昇りきれないw 上がって乗り込んだと思ったら、そのまま
後ろにトントントンw 後ろ向きにバスを降り、そのまま2,3歩下がってしまった。
その瞬間がスローモーションのように感じられる。入り口を1m程前にして、体重は
後ろにかかっている。手はバンザイ状態。「いまドアが閉まったらどうしよう」と
考える。態勢を立て直して再び乗り込む。ドアが鼻の先で閉まることはなく、無事
乗車に成功。周りの人たちの視線に気を配るほどの余裕はないのが幸い。まわりは
帰宅する女子高生くらいのお嬢ちゃんばかり。なかなか良い景色なり。あちらが
こっちをどのように見ているかは知ったことではない。
この日の午後は、ウィーン郊外にある森にでかけました。ウィーンの街を見下ろす
山、カーレンベルクがあり、さらにワインを造って出しているホイリゲも沢山ある
らしひ♪
地下鉄にしばらく乗って、さらにバスに乗るわけですが、そのバスを待っている間に
ビールを一杯。怪しい地元民がたむろしているディープな場所でした。。。
バスが走り出すとすぐに山間を進みます。葡萄畑が見えてきて、あとで飲むと
思うと少しワクワク^^
バスは山の上までいくはずなのですが、なんとなくまだ途中(?)な停留所で停車。
すると少なかった乗客も全員降りる。ここが終点???運転手はひと休みして
携帯をいじり出した。このまま乗っていて戻ってしまったらたまらない。「ここは
終点なの?」と聞くと、黙ってドアを開けたので降りました。
ここはどこ?しかたなく山道を上に向かって歩き出した。地図も標識も何にもない。
山の上には展望台があるとガイドブックには書いてありましたが、その本も置いて
きたw
うーむー。どうしましょ。とりあえず登りの道を上がっていくしかない。しかし目当ての
展望台に向かっているのかしら…。しかしウィーンの森を歩くのも悪くない。他に人は
ぜんぜんいません。さっきのビールが下がってきたので、久しぶりに大地に自然の
循環を大放出^^; しばらく歩くと車道に出ました。車道を歩いていると、まだ展望台
への道の半ばであることがわかりました。途中にバスの停留所があったのです。
なんだよ。バスを降りて早まりし勘平。しかし「バス&地下鉄一日券」を持っていた
ので、「いいや、また次のバスに乗るか」と停留所にあった時刻表を見ると、あと5分
で次のが来るではないでーすか。待っていると、すぐに下からバスが登ってきました。
おお!と乗ろうとする直前に気がついた。
バスは反対車線を走っていたのです。。。 そーだー!こっちは右車線だ!!!
遅かりし由良之助。無情にもバスは反対側を一気に通過。山道の停留所で人影
なけりゃ、あっという間に通り過ぎてしまうわなぁ~w
そういうわけで、1時間後の次のバスを待つ気にもなれず、最後まで歩くことに決めた。
いいんです!この素晴らしいウィーンの森を歩くことに意義あり!と自分に言い
聞かせw
地図がなくても、「山の上」が目的地ならば高いほうへ行くだけでいい。最後はちと
大変な道のりでしたが、やっと頂上へ着きました。バスでここまで一気に来ちまえば
すんげー楽だけれどさ、静かなウィーンの森をひとりで散歩できただけでも、その
ほうがいい体験になったじゃないかぁ~w
おおお、ウィーンが一望できる。暑くもなく寒くもなく、空いているし秋はとても旅に
いい季節ですよぉ~~(^益^)b
美術史博物館の裏に、「ミュージアム・クオーター」という複合美術館エリアがあり、
そのひとつ、エゴン・シーレやクリムトのコレクションが充実したレオポルト美術館
に行きました。
複合施設なので、お目当ての美術館の入り口がどこかウロウロ見回していたら、
親切そうなおばさまが「どこに行きたいの?」と声をかけてくれました。
「レオポルトですよ」と答えると、「私について来なさい」と案内してくれます。「実は
私はそこで働いているのよ^^」ということだったのです。
シーレの絵がズラズラ並んでおりますが、とにかく空いていてゆっくり見られました。
こんな危ない絵、大丈夫なんでしょうかぁ~~(^益^;
クリムトは幻想的で、さらに崇高美を感じさせます。是非本物を見ましょう~^^
日本画の影響を受けたものもあります。印象派でもジャポニズムが有名ですよね。
ところでお目当てのひとつ、シーレの自画像が見あたらない。
出口の近くのカウンターで、入るときに案内をしてくれたおばさまを見つけたので、
そこに置いてあったシーレの自画像のカードを指さして「これはどこですか?」と
聞いてみました。
するとにっこりして「それは今、ブダペストよ♪」ときたもんだ。展覧会に貸し出して
いたのですぅ~。
「ハンガリーまで行って来なさいよ^^」という。
たしかにウィーンから1日かけてドナウ川を船で行けば、ブダペストまで行けるの
です。ハンガリーには良い温泉もあるので、それも来る前は候補地にあげていた
のですが。。。
「ちょっと遠いからねェ~」と言うと、「じゃ今度ね♪」と笑っておりました。
簡単に「今度」って、日本からはものすご遠いんですけどォ~www