北区西ケ原(旧古河庭園の東隣り)に古くから「江戸六阿弥陀の三番目」として広く知られている真言宗豊山派の寺院「仏宝山無量寺」はある。創建は不詳なれど寺地からは14世紀頃の板碑が多数確認されており、鎌倉期から室町期にかけてと推定され慶安元年(1648)に幕府から8石5斗余の御朱印を賜った御朱印寺である。本尊は「不動明王像」。古くは長福寺と言っており、江戸時代将軍が岩淵筋で鷹狩をした時に休息所として、また元禄14年には五代将軍「綱吉」の生母・桂昌院の参拝記録が残されているなど平安時代から続く歴史ある古刹(お寺)である。旧古河庭園前(平塚神社)を右折、坂を下った右手にあり、山門を潜り抜け境内に足を踏み入れると手入れの行き届いた美しい庭園が広がり、木木の揺らぎ音のみという静寂さである。落ち着いた寺域の左に鐘楼、正面奥に本堂が建っている。当寺は「豊島八十八ヶ所霊場59番札所」、「上野王子駒込辺三十三ヶ所観音霊場3番札所」でもあり、「足止め不動」として親しまれてる。(1311)


















