藤沢市片瀬の龍口刑場跡に日蓮宗の本山(霊蹟寺院)「寂光山龍口寺」はある。創建は延元2年(建武4年、1337年。本尊は日蓮聖人像。日蓮聖人入滅後、直弟子の日法聖人が延元2年(1337)に「龍の口法難の霊跡」として一堂を建立し、日蓮聖人像と首の座を安置したのがこの寺の始まりである。「仁王門」前左側にある鎌倉時代罪人を斬首する刑場の跡、仁王尊像を祀る仁王門を潜り、急勾配の石段がを上ると、そこには元治元年竣工の欅造り銅板葺の「山門」(表に龍口寺/裏に寂光山の扁額、中国故事の彫刻)がある。境内左に「寂口殿」、「妙見堂」、右側に「大書院」(欅造り瓦屋葺、信州窪田家の蚕糸御殿を昭和10年に移築)、正面には欅造り銅板葺き「大本堂」(天保3年建立、敷皮堂)は重厚である。本堂右側に明治43年建立の「五重塔」(本式木造五重塔)、龍口山中腹に「七面堂」、高台に釈尊の御真骨を安置する「仏舎利塔」がある。ここから眼前に江の島・相模湾が広がる。また近くには龍口寺輪番を勤めた「腰越六寺」(本龍寺、本成寺、勧行寺、妙典寺、東漸寺、法源寺)がある。(1312)


















