江東区清澄に都指定名勝としてオアシス的存在となっている「清澄庭園」(昭和7年7月24日開園)はある。明治13年(1880)三菱の創始者岩崎弥太郎が「深川親睦園」として開園、庭園面積約8万㎡に隅田川の水を引いた大泉水、築山、枯山水を主体にし園内の各所に全国の名石を配した明治を代表する「回遊式林泉庭園」である。園内の樹木数は4,224本、主な植物はクロマツ、ツツジ類、アジサイ、ハナショウブ、カンヒザクラが見事に配列されて四季の移ろいを堪能できる。見どころも多く中心に池を有する中島にはツツジとサツキの植えられた「つつじ山」、石を配置した「磯渡り」、園内に無数に置かれた名石はやはり目を惹く。池には人に慣れた多数のカメや鯉が鳥がいて餌をあげたりと楽しめる。池周りには数寄屋造りの建物「涼亭」、大正天皇の葬儀に用いられた葬場殿「大正記念館」が建ち、泉水に木々の緑が映え、訪れた日ならではの美しい表情を創り出していた。(1112)



















