結婚式の教会から花嫁をさらって逃げるラストシーンとサイモンとガーファンクルの名曲「サウンド・オブ・サイレンス」であまりにも有名な映画「卒業」の原作の作者が44年を経て書いた続編。
結婚式から11年後のエレインとベンが子供たちを学校に通わせず、自宅で学ばせるホームスクールの実践を続けていたが、地元の教育委員会から圧力を受けて、それをベンの陰謀で跳ね返したものの、そのために協力を求めたエレインの母(ご存じミセス・ロビンソン)が家に居座り、ホームスクール運動の闘士一家も押しかけてきて、怒りを爆発させるエレインと困惑するベン・・・といったストーリーです。
ホームスクール運動家についてはかなり皮肉られていて、エレインの癇癪と合わせ、運動に対する作者の評価は微妙なところ。妥協や策略を図りながらも一応信念を貫こうとするベンを描いていることからはプラス評価もしている感じではありますが。
全体としてははっきりしたテーマを描くというよりは、ホームスクール運動、エレインとベンを材料にしながらも、コミカルな小品といったところ。
原題は「ホームスクール」で「卒業」の続編を強調してはいません。日本語版はタイトルから「卒業」の続編を強調してカバー写真も「卒業」のラストシーンで、「卒業」の続編だけを売りにした感じですが。
まぁこの世代の悩ましさというか一筋縄ではいかない夫婦像というのが読みどころかという気もしますけど。
原題:HOME SCHOOL
チャールズ・ウェッブ 訳:羽田詩津子
白夜書房 2008年9月30日発行 (原書は2007年)
結婚式から11年後のエレインとベンが子供たちを学校に通わせず、自宅で学ばせるホームスクールの実践を続けていたが、地元の教育委員会から圧力を受けて、それをベンの陰謀で跳ね返したものの、そのために協力を求めたエレインの母(ご存じミセス・ロビンソン)が家に居座り、ホームスクール運動の闘士一家も押しかけてきて、怒りを爆発させるエレインと困惑するベン・・・といったストーリーです。
ホームスクール運動家についてはかなり皮肉られていて、エレインの癇癪と合わせ、運動に対する作者の評価は微妙なところ。妥協や策略を図りながらも一応信念を貫こうとするベンを描いていることからはプラス評価もしている感じではありますが。
全体としてははっきりしたテーマを描くというよりは、ホームスクール運動、エレインとベンを材料にしながらも、コミカルな小品といったところ。
原題は「ホームスクール」で「卒業」の続編を強調してはいません。日本語版はタイトルから「卒業」の続編を強調してカバー写真も「卒業」のラストシーンで、「卒業」の続編だけを売りにした感じですが。
まぁこの世代の悩ましさというか一筋縄ではいかない夫婦像というのが読みどころかという気もしますけど。
原題:HOME SCHOOL
チャールズ・ウェッブ 訳:羽田詩津子
白夜書房 2008年9月30日発行 (原書は2007年)