伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

キャットとアラバスターの石

2009-02-08 00:01:51 | 物語・ファンタジー・SF
 古代エジプトのパンクー神(ネコ)の秘宝の石によってネコに変身できるようになった10歳の少女キャット(キャサリン)が、街中のネコを2分する抗争を解決し、自分もクラスのいじめっ子との問題を解決していく青春ファンタジー小説。
 ネコ界を2分する抗争とその王子・王女の恋愛・駆け落ちをストーリーの軸として、いかにもヴェローナの恋人たち(ロミオとジュリエット)的な展開(作者自身、ネコの教授に「シェイクスピアを思い出した」(248頁)と言わせています)に、動物もの+古代エジプトの魔法を掛け合わせた3題話です。
 着想は安直な感じがしますが、明るめの読み物にはなっています。
 ごくふつうの少女が問題を解決していき、自分のいじめの問題も解決していくのは、ほほえましいですが、変身の度に素っ裸にして恥ずかしい思いをさせるというパターンは、いまどきちょっとひんしゅくものです。


原題:CAT AND STINKWATER WAR
ケイト・ソーンダズ 訳:三辺律子
小峰書店 2008年12月22日発行 (原書は2003年)
コメント
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