毎日新聞社会部記者の著者が歌舞伎町の路上売春に興味を持ち、路上売春者の支援活動をするNPOの相談室を訪れた者らに取材を続けて書いたノンフィクション。
登場し紹介されている売春者の行き場のなさにまず胸が痛みます。虐待の連鎖みたいな話でなくても、なにか受け止められる場がないものかと思います(ふと、昔はやった麻丘めぐみの「芽ばえ」を思い起こし、日本社会は昔からそういう危うさを孕んでいたのかと思ってしまいました)。
掛けでホストクラブに通わせて多額の料金請求をして払えなくなると売春を勧めるホストなど、若い女性を食い物にする連中に対する怒りをかき立てられます。ホストや、売春者の弱みにつけ込む買春客などもまた、さまざまに追いつめられた被害者である(より弱い者にさらにしわ寄せしている)という側面もあるとは思いますが。
そういった構造を捉えて悲しみがなくなる/減るように社会をよくしていきたいという考えが摩耗してあまり語られなくなる(この本もそういった大きな話はなし)中、ボランティアで支援活動を続ける人たちの姿にはただ頭が下がります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_cry.gif)
春増翔太 ちくま新書 2023年11月10日発行
登場し紹介されている売春者の行き場のなさにまず胸が痛みます。虐待の連鎖みたいな話でなくても、なにか受け止められる場がないものかと思います(ふと、昔はやった麻丘めぐみの「芽ばえ」を思い起こし、日本社会は昔からそういう危うさを孕んでいたのかと思ってしまいました)。
掛けでホストクラブに通わせて多額の料金請求をして払えなくなると売春を勧めるホストなど、若い女性を食い物にする連中に対する怒りをかき立てられます。ホストや、売春者の弱みにつけ込む買春客などもまた、さまざまに追いつめられた被害者である(より弱い者にさらにしわ寄せしている)という側面もあるとは思いますが。
そういった構造を捉えて悲しみがなくなる/減るように社会をよくしていきたいという考えが摩耗してあまり語られなくなる(この本もそういった大きな話はなし)中、ボランティアで支援活動を続ける人たちの姿にはただ頭が下がります。
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春増翔太 ちくま新書 2023年11月10日発行
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