本庄病院から信濃大学病院に移籍した栗原一止が、移籍後2年が経過して「大学院生」の身ではあるが経験9年目の医師として第4内科第3班通称「栗原班」の副班長として難易度の高い患者の治療に追われる姿と大学病院の組織の論理に縛られ悩む姿を描いた小説。
2012年出版の3巻の終わりで信濃大学病院への移籍が示されながら、その信濃大学病院移籍後が書かれるまでに6年半かかっています。裏表紙には「大学病院編スタート!」と書かれて続巻が予定されているもののそれから5年が経過した現時点で未刊で新刊情報もありません。産みの苦しみ、ですね。それなら570ページあまりも本を太らせないで(1巻から3巻まで毎回本の厚さを増大させてきましたがさらにそれを超えた新記録)、2冊に分ければいいかとも思いますが、29歳の膵がん患者二木美桜がずっと出てくるので、作者の気持ちとしてそれも難しかったのでしょうね。
3巻では3月末まで描いていますが榛名が妊娠しているということはまったく出てこない(1月に氷点下10度の屋外で榛名が一止にマフラーを貸している:3巻422ページ。さすがに妊娠しているという情報があれば一止の方から気遣う発言くらいあるだろう)のに、その年の5月に、来週が出産予定日(543ページ)、産気づいてタクシーで産院に向かう(576ページ)っていうのは、計算が合わないのですが…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_yodare1.gif)
夏川草介 小学館文庫 2020年12月13日発行(単行本は2019年2月)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/0e/40cfb325e8b4f83f9299a98cddd9ade6.jpg)
2012年出版の3巻の終わりで信濃大学病院への移籍が示されながら、その信濃大学病院移籍後が書かれるまでに6年半かかっています。裏表紙には「大学病院編スタート!」と書かれて続巻が予定されているもののそれから5年が経過した現時点で未刊で新刊情報もありません。産みの苦しみ、ですね。それなら570ページあまりも本を太らせないで(1巻から3巻まで毎回本の厚さを増大させてきましたがさらにそれを超えた新記録)、2冊に分ければいいかとも思いますが、29歳の膵がん患者二木美桜がずっと出てくるので、作者の気持ちとしてそれも難しかったのでしょうね。
3巻では3月末まで描いていますが榛名が妊娠しているということはまったく出てこない(1月に氷点下10度の屋外で榛名が一止にマフラーを貸している:3巻422ページ。さすがに妊娠しているという情報があれば一止の方から気遣う発言くらいあるだろう)のに、その年の5月に、来週が出産予定日(543ページ)、産気づいてタクシーで産院に向かう(576ページ)っていうのは、計算が合わないのですが…
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夏川草介 小学館文庫 2020年12月13日発行(単行本は2019年2月)
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