伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

やる気になる糖尿病患者さんのための“歩き方”処方せん

2023-10-25 22:47:57 | 実用書・ビジネス書
 糖尿病患者に対する運動療法指導のためというか、生活習慣病指導管理料をとるため、医師が運動処方せんを出す際の考え方や方法を解説した本。
 「監修のことば」では、「本書を、糖尿病を指導されている専門医のみならず、糖尿病の方とそのご家族および一般の方々の糖尿病への理解や運動の効果・役割を理解する際の養生訓として読んでいただきたく」と(3ページ)、一般人も読んで欲しいと書いています。柔らかい解説も心がけていることは感じられますが、内容は次第に難しくなり後半・終盤は一般人にはとても無理と思います。
 最初の項目でも、「確かに食後の運動はインスリン作用が不足している糖尿病患者さんでも血糖改善が期待できます。しかし、血糖コントロールが悪い状態のときは運動でかえって高血糖状態になったり、急激な低血糖が運動中、運動後、あるいはその日の夜間に起こることがあるため十分な注意が必要です」(10~11ページ)と書かれ、その後も脈拍数等を測って運動量を調整すべきことが繰り返され、素人が自分だけでやっちゃダメなのねという印象を持ちます。
 17ページに糖尿病患者向けの「誘惑カレンダー」が掲載されていて、夏はそうめん、ぶどう・もも、アイス・ジュース・ビールに運動不足、暑気払い、夏休みと誘惑がてんこ盛りですがHbA1c(糖尿病の指標)は夏場に下がっていたと説明されています。微笑ましいような怖いような不思議な感じがしました。


三村和郎、古賀稔啓、山下卓郎 日本医学出版 2023年7月5日発行

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