Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

出光美術館、ブリヂストン美術館&汐留ミュージアムでルオーを連続鑑賞

2010年05月03日 21時52分12秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 本日の予定の三菱一号館美術館は入場まで40分以上の列だったので、即あきらめた。すく傍の出光美術館で「喫茶のたのしみ」展を見る、というより同時にジョルジュ・ルオーの受難を見ることに力点を置いて入場。今回は「受難1~5」が展示されていた。版画を油彩画にした64枚の連作だが、これをまとめて鑑賞したことはない。出版物もないと思う。是非まとめて見たいと思う。
 本日の企画の「茶」のついても素人の私だが、一昨日の「細川家の至宝」に出品されていた「銘頼政」の茶碗などのような陶器は好きだ。今回展示されていたものの中では「伊賀耳付花生」(出光美術館名品選Ⅱでは「灰釉双耳角花生(伊賀釜・桃山時代)」)に惹かれた。
 次のブリヂストン美術館も混んでいたが、人の頭の間から覗くような混雑ではなく助かった。こちらも「印象派はお好きですか?」展ではあるが、今回はほぼ素通りをしてジョルジュ・ルオーの4点が目当て。ただしモネの「黄昏、ヴェネツィア」に敬意を表してしばらく鑑賞した。この上下対象の暖色の色の変化の中の塔はいい。(添付の図)

 さてルオーは「郊外のキリスト」「ピエロ」「赤鼻のクラウン」「裁判所のキリスト」が展示されていた。私の好みは「郊外のキリスト」(上掲)。私の好きなルオーの緑・明るい青が現れない絵の中ではもっとも好きな絵である。
 最後は汐留ミュージアムの「ユビュ 知られざるルオーの素顔」。このユビュシリーズは初めてなので興味が湧いていた。ここではカタログ2100円也を購入して、妻の財布を軽くしてしまった。

 ルオーの絵になぜ惹かれるのだろう?とふと考えた。別に心惹かれるのに理由など詮索する必要は無いのだが、はっきり言ってあのグロテスクとも思える黒い縁取りや、良く目を凝らしてもわかりにくい人物や風景にどうして惹かれるのか、なかなか気になる。
 そんなことを思ってカタログを買ってみた。しばらくカタログを見ながら考えてみたい。