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さとうてるえさんの文章では「日本銀行福島支店の役宅として昭和2(1927)年に建築されました。名称を「御倉邸」とし、平成13(2001)年4月御倉町地区公園として開園しました。周辺は、福島藩などの米蔵や船着場があった場所で、歴史を感じることのできる地域でもあります。そんな時代の趣を感じながら、切り取って見ました。」とある。
幕末期には絹の集散地として栄えた福島市は東北で始めて日本銀行が設置された、とのこと。
いつも感じるのだが、さとうてるえさんのきり絵は、建物の直線の細かい線や屋根の量感がいいと同時に、樹木の造形が私は好きだ。木の特徴を捉えているだけでなく、建物の直線のやわらかさと樹木の葉の丸みを帯びた量感の差がいいと思う。