彼岸花、曼珠沙華、天蓋花、幽霊花、捨子花、狐花、死人花などの別名がある。地下の鱗茎から茎を伸ばして花を咲かせる。鱗茎はでんぷんを含むが、有毒なため、嫌う人もいるというが、晒すと無毒化できることから救荒作物として昔から畑や墓地に植えられていた。
現役の頃土地の関係の仕事もしていたが、明治の頃から墓地とされた個所を探すときがあった。古い公図や昔の絵図などを頼りに探しても、墓石などがすでに地表に無くなっていることが多い。しかし彼岸花が咲くというところを探すと、土中から墓石などが出て来て、位置を特定できることを教わったことがある。
私の住む団地の数か所でいつも彼岸花が咲く。大半が赤いものであるが、ところどころ白いものも咲く。不思議なもので咲くと「いつもの処にさいている」と思うのだがも解き終わってしまうともうその場所を覚えていない。彼岸花というのはそういう咲き方、見つけ方、楽しみ方がいいのだと思っている。
★転移てふかなしき語あり曼珠沙華 石田波郷
★曼珠沙華落暉を兵のよぎりつつ 加藤楸邨
さて、私の住む号棟の北側の一角はいつも、いつの間にか茎がのびてきて、毎年同じ花を同じような本数咲いてくれる。ことしも茎がのびて、蕾が膨らんできたのを妻が気がついて、教えてくれた。咲くのを楽しみにしていたのだが、今朝になって妻が、「根元から切られてしまった」と教えてくれた。何十年もこの場所に住んでいるが、初めてのことにびっくりした。同時にがっかりした。
誰かが切って家に活けたのか、「不吉」どといって刈ってしまったのか、わからない。この時期に雑草刈りはしていない。団地の共有の土地の一角なので、勝手に切られては困るのだがね困ったものである。
今朝は朝からとてもがっかりしてしまった。いつものところにいつもの時期に、いつもの花が咲く、というのはとても気持ちが和むものでもある。また季節の移り変わりを知ることが出来る。注意喚起をするつもりではあるが、それをしても彼岸花は元にはもどらない。
チョイと悲しい日であった。
現役の頃土地の関係の仕事もしていたが、明治の頃から墓地とされた個所を探すときがあった。古い公図や昔の絵図などを頼りに探しても、墓石などがすでに地表に無くなっていることが多い。しかし彼岸花が咲くというところを探すと、土中から墓石などが出て来て、位置を特定できることを教わったことがある。
私の住む団地の数か所でいつも彼岸花が咲く。大半が赤いものであるが、ところどころ白いものも咲く。不思議なもので咲くと「いつもの処にさいている」と思うのだがも解き終わってしまうともうその場所を覚えていない。彼岸花というのはそういう咲き方、見つけ方、楽しみ方がいいのだと思っている。
★転移てふかなしき語あり曼珠沙華 石田波郷
★曼珠沙華落暉を兵のよぎりつつ 加藤楸邨
さて、私の住む号棟の北側の一角はいつも、いつの間にか茎がのびてきて、毎年同じ花を同じような本数咲いてくれる。ことしも茎がのびて、蕾が膨らんできたのを妻が気がついて、教えてくれた。咲くのを楽しみにしていたのだが、今朝になって妻が、「根元から切られてしまった」と教えてくれた。何十年もこの場所に住んでいるが、初めてのことにびっくりした。同時にがっかりした。
誰かが切って家に活けたのか、「不吉」どといって刈ってしまったのか、わからない。この時期に雑草刈りはしていない。団地の共有の土地の一角なので、勝手に切られては困るのだがね困ったものである。
今朝は朝からとてもがっかりしてしまった。いつものところにいつもの時期に、いつもの花が咲く、というのはとても気持ちが和むものでもある。また季節の移り変わりを知ることが出来る。注意喚起をするつもりではあるが、それをしても彼岸花は元にはもどらない。
チョイと悲しい日であった。