Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

明日の天気に期待

2022年04月05日 21時09分26秒 | 天気と自然災害

 昨晩も風が強かった。その前の深夜よりも強く、北風の最大瞬間風速が17mを超えていた。外に面している風呂釜に風にあおられた雨がぶつかり、うるさかったものの、すぐに寝たようだ。いつもの通り8時に起床。起きたときには風も雨もおさまっていた。
 大雨注意報は6時前には解除になっていたが、強風注意報は正午前にようやく解除された。明日は南風が吹いて、気温がさらに上がるらしい。
 明日は天気も良さそうなので久しぶりにカメラでも携えて、フラワー緑道を歩いてみるのも良いかもしれない。


清明

2022年04月05日 20時48分03秒 | 俳句・短歌・詩等関連

 昨日から二十四節気の「清明」。清明とは万物が清らかで生き生きとしていること。「清浄明潔」という言葉による。花が咲き、蝶が舞い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く時期を指している。季語としては春の季語。

★清明の雨浸みわたる千枚田    水田光雄
★清明の路ゆく媼が念珠かな    飯田蛇笏
★清明の水菜歯ごたへよかりけり  鈴木真砂女

 第1句にとても惹かれた。清明と聞くと、晴れた天気を思い浮かべてしまうのが習いだが、これから田植えが始まる準備か、あるいは早いところではすでに田植えの時期を迎えているかもしれない。
 東北地方では田植え前の水をたたえている時期、西の方では新しく植えられたみずみずしい緑が雨を吸うように成長しようとする生命感あふれる時期であろう。雨が清明の季感にきれいに寄り添っているように感じた。


「万葉のことばと四季」 その2

2022年04月05日 18時28分48秒 | 読書

      

 晴れたので午後はバスにて横浜駅まで。出来れば歩いて行きたいのだが、まだまだ自重しなくてはいけない膝の状態である。
 喫茶店で昨日に続いて「万葉のことばと四季」(中西進)の第Ⅱ章の「飛鳥万葉の時代背景」と「万葉集と律令」を読了。

「万葉の歌がいつごろからよまれはじめたかは、必ずしも一致した意見がえられていない。しかしいわゆる大化の改新のころを、万葉集出発の時期と考えることは、そう大きく間違っていないだろう。‥舒明天皇の歌と伝えるものはがある(が)私はこの歌は伝説上のもの‥と考える。たった一つ額田王の“秋の野のみ草刈り葺き宿れりし宇治の京の仮廬し思ほゆ(1七)”の一首は我が国における抒情詩の最初の一首だといってよいだろう。大化の改新を万葉の出発に擬する私の主張は、この個人的な感情の内面を歌おうとする集団からの個人の自立、人間主義の誕生を大化の改新の特色だと心得るからである。‥中央朝廷による行政機構の確率は、新しい国家づくり、当時における近代国家誕生の経過がここにあったことを示しており、かつ、この国家理想は渡来者たちによって作られ、周礼の教えや仏教思想を原理とするものであった。‥自覚的な人間主義によるものであり、そのようなものへの価値観の転換を時代背景として、右にあげた額田王の歌を例とするような人間的な抒情歌が誕生しえたのであった。」

「中大兄の周辺には開明的な渡来人が多数いて、その知識によって政治もまた文学も促進せしめられていたことが知られる‥。この海外性が大化の改新という古代日本の新生とそれにともなう文学の誕生を可能にした源泉であった。‥それは明治政府のあり方、近代文学の誕生の仕方ときわめてよく似ている。」

「壬申の乱によって敵味方に分かれる悲しみを味わった人は‥この内乱が残した爪痕は、深く心底にとどめられたであろう。‥万葉の時代背景としての壬申の乱の、もっとも重要な要素は、この引きさかれた人間関係にあったといえる。」(いづれも「飛鳥万葉の時代背景」)