昨日もちょっと触れたことであるが、10年前の議論の中で、津波に備えてオフィスビルや商業施設、マンションなどが避難先としてクローズアップされた。しかし非常階段などが施錠されていて、中に入れないという事態に対してさまざまな議論がおこなわれた。
結局のところ、強い揺れの場合に非常階段の入口が自動で開錠されるということになったと私は記憶している。しかしその後にどのようにこれが普及しているのかの検討は報道されていないと思う。
また高層の商業施設の対応も議論されたと思うが、結論については記憶にない。当時の横浜駅周辺のビルの商業施設やオフィスビルの多くは、は軒並みシャッターを閉めて客を締めだしてしまっていた。
JRも当初は横浜駅の東西の自由通路自体を閉めてしまい、批判を受けて、自由通路は人が入れるようになった、と当日のテレビ報道で伝えていた。大勢の利用者があの広い自由通路に座り込んでいた。
私の80歳を超えていた親も高島屋から追い出され、バスも動いておらず、1時間かけて歩いて自宅に戻っていた。だいぶ疲れたようである。足は達者であるが、果たして高島屋のこのような対応が適切な対応だったとは到底思えない。
高層ビルでの避難者の受け入れや、商業施設での対応について、10年経て再度点検なり、指導なり、あるいは店舗の対応の問題点の整理なりが行われなければならないのではないか、いろいろなところで問題提起をしてみたいものである。
10年という節目は当時の反省がどういかされているか、検証の年にしてもらいたいと思う。
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