Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

エレベーターとエスカレーターと階段と‥

2021年01月09日 13時23分37秒 | 思いつき・エッセイ・・・

 以前にも触れたが、私はエレベーターがあまり好きではない。狭い箱の中に閉じ込められるのは避けたいと思っている。もしも火事や地震などの災害時に途中で止まってしまうと、自分では対処できないことも多いのではないか。閉じ込められてしまったときを想定すると、いやなものである。
 またエレベーターに濃い化粧の人が入ってくると、恐怖が倍加する。嗅覚がほとんどない私であるが、それでも化粧品のにおいがするというのは、私よりも嗅覚に異常があるか、「心地よい匂い」そのものが人によってこんなにも違いがあるのかと、驚いてしまう。イヤホンの音漏れも逃げ出したくなる。嗅覚、味覚、聴覚というのは強い刺激を続けていると、次第にマヒしてくる。イヤホンから漏れるすさまじい音、ラーメンなどの濃い味など気を付けたいものである。
 それゆえ、膝が痛くなっているこの歳でも、オフィスビルならば一つや二つ上の階は、階段を使う。商業ビルならば必ずエスカレーターを使う。エスカレーターのほうが上昇速度は遅いが、5~6階程度ならエレベーターを待っているよりも早いことのほうが多い。
 時間の問題よりも、たとえ停止しても自分で脱出できる可能性は大きい。エレベーターでは災害時に選択の自由度があまりに少ない。将棋倒しに巻き込まれなければ、という前提であるが。何よりも視界がエレベーターよりもあるのがいい。エスカレーターで周囲の状況を見ながら、用事を思い出し、そして順番をいろいろ考えることができる。
 エレベーターでも最近はガラス張りで見通しの良いものもあるが、箱に閉じ込められていることに変わりはない。
 高層ビルの場合はまさか1階から10階まで歩いてのぼるわけにもいかないので、やむなくエレベーターに乗ることになるが、乗っている時間の落ち着かないこと。わずか1分にも満たないのだが‥。乗ったとたんに尿意が襲ってくる。これは条件反射のようだ。

 さて、私はどんな施設でも、火災・地震などの災害時のことを想定しながら利用する。いつも訪れる施設ではもう頭の中におおよその避難経路や避難方法は頭に入っているが、時々はそれを再確認しながらエスカレーターに乗っている。
 そして非常口を確認する。非常口の前に商品を積んでいる商業ビルにはできるだけいかないようにしている。非常階段が密閉されていて、煙突になってしまう可能性が高いので、火事の場合はかえって危険である。そのような階段を使わずに避難しなくてはいけない。
 初めて訪れる施設ではキョロキョロとあたりを見ながら、頭の中にさまざまな地図を描いている。それがいつの間にか癖になった。
 私は災害時、たとえやむなく命を落とすとしても、自分の納得のいく選択による避難方法を取りたい。それこそ「自分で納得のいく「死」の選択」である。遺族が求める補償のこととは別である。自分の納得性の問題である。
 そのような場合、自分がどんな振る舞いをして、納得して死を迎えられるか、到底想定はできない。しかし自分の日ごろの選択の結果でありたいと思う。

 さらに歳をとってきたので、便所の場所は大切である。これも頭に入れておかないと、おろおろしてしまう。一か所がいっぱいだったり、利用不能だったとき、次に近い場所も頭に入れておく必要がある。尿意を覚えてから、我慢できなくなるまでの時間が歳とともにどんどん短くなってきている。便所の位置もきわめて大切な情報である。



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