本日読んだのは「魔女狩りのヨーロッパ史」の第5章「サバトとは何か」。サバト(悪魔を中心とする魔女集会)がどのように「裁判」をとおして述べられているか、どのような形体であったかを明らかにしている章である。
「あべこべのミサが行われるが、それはカトリック教会の典礼・儀式を嘲笑するパロディとなっている。」
「魔女の知識が一般に広まるにはいくつものルートがあり、そのひとつとして出版文化がある。魔女文学をもとにした図像が、知識普及に貢献した。混じ観連テーマにまず先鞭をつけたのは、南ドイツとスイスの画家・版画家であった。すなわちアルブレヒト・デューラー、・・・、ついで16世紀のネーデルラントにも同テーマが広がったが、ピーテル・ブリューゲル(父)・・などがいた。」
「画家たちが盛んに描いた魔女とサバト、必ずしも彼らが魔女の妖術やサバトを心底信じていたことを意味しまい。彼らは「想像力」の問題に並々ならぬ興味を覚えて、それを画家としていかに操るかを試すのに恰好のチャンスだと信じて、画題としての魔女・サバトに食指が動いたのではないかだろうか。」
デューラーやブリューゲルの作品を見るとき、よくわからない作品が多数ある。この「悪魔」「魔女」という視点から、作品を見たいと思う。