少し手間取って印刷所に2回目の原稿を送信したのが昼直前。たぶんこれで最終原稿になるはず。あとは校正刷りの出来上がりを待ち、21日の納品と発送作業で終了。
昼食後、「図書11月号」を読んでのんびりタイム。友人に他愛のない近況報告のメールを送信した。迷惑だったかもしれない、と反省。
明日は全国的な祝日、「文化の日」と暦に書いてある。国民の祝日に関する法律(祝日法)の第2条の説明によれば、11月3日は文化の日となっており「自由と平和を愛し、文化をすすめる」日ということになる。そして「明治天皇の誕生日。旧法の明治節から改称された」と補足説明が記されている。
わざわざ旧法云々などと注釈をつける必要などないにもかかわらず、発議者のこだわりというか、強い思いがここに現れているのであろう。
GHQとのせめぎ合いはいろいろとあったようであるが、戦争放棄を謳った第9条が公布された日であるから祝日にした、という説明は法律上はないのである。
この説明がないと、明治節がどうして「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことに繋がるのか、私にはさっぱりわからないし、明治期の国是は上からの近代国家建設と富国強兵であったことからは想像できない名称である。どうしても明治維新から戦後までを一貫した流れとしたい硬直した歴史観があらわれているとしか私には思えない。
この日に、
① 皇居で文化勲章の親授式が行われる。
② 海上自衛隊で、基地・一般港湾等に停泊している自衛艦において、満艦飾が行われる。
③ 文化の日を中心に、文化庁主催による芸術祭が開催される。
④ 博物館や美術館の中には、入館料を無料にしたり、様々な催し物を開催する所もある。
⑤ 日本武道館で全日本剣道選手権大会が開催され、NHKで生放送される。
という説明がネットにある。
②が私にはあまりに異様である。平和や文化とは全く異質。「明治節」、旧帝国海軍の伝統を引き継いでいるとしか思えない。
⑤も「文化の日」とは関連があるとは思えない。
①も、取ってつけたような感じがするし、私には「叙勲・勲章」と文化が繋がるのが理解できない。
文化の日、というよりも紅葉と秋の盛りを楽しむ日として人は楽しんでいる。私には祝日制定者の思いとは違うところで、私も含めて多くの人が自然に接して、自然の推移を享受していることが自然であると感じている。
そして③と④の日程が現行憲法発布の日との関係で実施されているならば、私はいいことだとは思う。同時に「憲法」に関する祝日が5月3日だけでなく、もう一日あってもいいではないか、とも思っている。「憲法公布の日」でも「憲法を大切にする日」でもいいのである。
「観光立国」ならば、「文化」を大切にして④などが年に数回あってもいい。さらに拡大することを期待したいものである。