メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1994~1996)

2012-08-20 14:13:25 | notes and movies
新しく始めた昔の記録からの映画感想メモシリーズ。
1989年の小さいノートの転記が1冊終わって、
スクラップブックのほうが年代がもっと古いかもと思って、
引っ張り出して見てみたら、そーでもないんだ。フシギ。
ノートに貼り付けられない大きな記事をスクラップブックに貼っていたのかなぁ?

よく思い出せないけど、急にスクラップブックのほうを見てみたくなったので、
今回は1994~1996年頃の1冊をチョイス←年代もハッキリしない

とにかく1冊目は聖子ちゃんの切り抜きから始まっていて、
今ではすっかりテープが劣化して剥がれてしまっていたから、修復タイムになってしまった
最初の頃は、雑誌や新聞記事などの切り抜きを貼るのがメインで、感想メモは少なめ。

主な関心事は、映画、音楽、アート、テニス、町歩きの記録等々・・・今のブログと変わってないな
先日、ワダさんが「名指しは刺されるぞ!」と吾妻さんに突っ込まれた、伊藤みどり選手の記事もありますw

  

photo1:聖子ちゃんの切り抜き。可愛い!
photo2:伊藤みどり選手の三回転半の決定的瞬間
photo3:オノ・ヨーコさんのアート記事。

そんな古い写真も挟みつつ、映画の感想メモの抜粋をスタート。
(ストーリーは長いからなるべく略します


『新極道の妻たち~覚悟しいや』(1993)
久々に観た邦画―――というより、ついついハマって観きってしまった。
大阪で特に人気が定着している訳も分かる気がする。
もう死語になりつつある「仁義」だのだけじゃなく、
ビジネス化して、世の中に対応して変化している暴力団内部の影の世界が現にあるわけで、
組同士の抗争の裏で糸を引く妻たちの根性が座った強さが人気の秘密か。

着物もドレスもピシっとキマる岩下志麻のシャープでクールな美しさは絵になる。
声のドスのきかせ方は加賀まりこのほうが自然で存在感あり。
対照的に色気が売りのかたせ梨乃の肉感的な体を張った演技。
この姉妹の闘い方も同じ血が通っているとは思えない展開。

香港組織との観光シーンになぜかキラー・カーンまで出ている!
これだけ堂々と殺しても軽犯罪並、内輪もめの共倒れを警察は望んでいるのか?
ヤクザ映画には十八番の男優の顔ぶれが揃って、
花村と出会って安積が一人の女にもどるという流れは見どころ。

(いきなり極妻かい


『ナイト・エンジェル~地獄へ誘う魔性の女』(1989)
木曜洋画劇場向き。相変わらず作り続けられるエロティック・ホラー。
中には面白いのもあるんだけど、大抵B級。
怪物(エイリアンそっくり)が象徴する“肉欲”を残酷な魔性の女として描く一方で、
そのエロティシズムが作品の見どころ。これが矛盾してる。
グレッグは魔女から逃れて“永遠の愛”を得たわけだけど、
結局、彼女との間にも肉欲は続くわけで、これは生死同様終わりがない。

(この辺のは、観た記憶がまったくなくなっているから、
 メモっていても、まったく意味が分からない・・・滝汗


『ALL THAT JAZZ』(1979)(原題:ALL RIGHT, IT'S SHOW TIME, FOLK)
「君は平凡であるのが怖いんだ」「そうだ」
「君は並でいるのが嫌なのさ」「そうだ」
「それにホモだとは言わないが女性的なところがあるぜ」「そうだ」

これだけの作品を今まで見逃していたなんて信じ難い。
ロイ・シャイダーがボブ・フォッシーの写し身となって、
自らの破滅に拍車をかけてゆく狂気が痛み、不安、絶望、寂莫と一緒に転がり込んでくる。
それとまったく対照的な真っ白くやわらかなサテンに包まれた見るも美しいジェシカ・ラングの優しい死への誘いが印象的。

酒に煙草にドラッグに女遊びで身を崩しかけている姿に、
思わず生活をストレートに変えてあげたくなる。
自伝的作品とあって、なんともリアルに迫ってくる。
たっぷり2時間、多数の別種のショーが絡み合い、1つをとっても音楽もステップも衣装や舞台もまったく異なる大掛かりさ。
まさにフォッシーはもちろん、スタッフ全員が、そのすべての魂を吹き込んだ感じ。
血と涙と汗でできた、これがブロードウェイ、これがショービジネスだ!

(実際は1ページ丸ごと使って、この倍くらい熱く語ってる。そんなに面白かったんだぁ


『愛がこわれるとき』(1991)
さすがヒッチコックを研究した監督とあって伏線の張り方が上手くて、
か弱きヒロインが追い詰められた恐怖の戦慄からホッと心を解きほぐす緩急がこちらにそのまま伝わってくる。
女性の原作だからサイコさもリアルだけど、よくできたサスペンス小説的な設定。
偶然また偶然ってところもちらほら。
復活したJ.ロバーツのスターの輝きとヒロインとしての熱演が噛み合った作品。

1人の人間を思うままに操れると思ったら大間違い。
暴力夫の問題はかなりの実例があるんだよね。
今作には自力で抜け出し、自分で解決しようとした女性の勇気も描かれている。
パトリック・バーギンはなんだかサイコな夫役を嬉々として演じている感じ。
俳優としても今作で注目を浴びるようになったわけだけど、
誰にでもこうゆう狂気ってきっとどこかにちょっとはあるはず。
そうそう、優男が彼女の心をほぐし、くどくデートでのバックに
ヴァン・モリソンの♪Brown eye girl が流れていたのが印象的。
そこだけガラリと雰囲気がカジュアルになって『プリティ・ウーマン』的になる。


『スティーブン・キングの地下室の悪夢』(1991)
「恐怖には代償があるが、人間が理解出来るのは小さい恐怖だ」とキング先生は言ったそうな。
そしたら大きな恐怖とはどんなものか?
地下室から出た意味不明のドロドロ、ネバネバ、羽根で空も飛べるし、
人を喰うデカイ顔と、無限の食欲を持つモンスターよりスゴイ

米米のてっぺーちゃん好みなクリーチャーだね。こんなのがいるってのも唐突だけど、
工場の奥下がポッカリ洞窟なのもブッたまげじゃない?
キング作品の中では純粋なホラー(そんなジャンルがあるなら)だけど、
怪物よりもベトナム戦争の後遺症でキレちゃってる工場長のほうが凶暴だ。
顔を黒く塗っちゃって、すっかり戦時中が蘇って、怪物の脚だか手だかに噛み付いて抵抗した根性はアッパレ!

通常ホラーの場合、男女2人が助かるところ、丁寧なオチまでついてる妙に穏やかでドライな終わり方。
結局、恐怖を生み出すのは、あの大量のネズミじゃなかったのね。
人喰いねずみの伏兵も怖いけど、ネズミ退治エキスパートの兄ちゃんのキレ方もよかった。
「戦争の古傷か・・・」て。
ネズミを雇用したほうが早いようなあの工場。そこで働かなきゃならないなんて、
アメリカの雇用問題はかなり深刻だ。


『アッシャー家の惨劇』(1960)
友だちのお姉さんから届いたR.コーマン作品3本のうちの1本。
今作は前に観たと思っていたけど、記憶が薄いので再度観て納得。
ポーの原作だけど、かなりアレンジしたものらしい。原作が未読で具体的に分からない。

舞台でやっても安くできるだろうね。完全な室内劇だし、出演者は4人だし。
疫病なら仕方ないけど、そんな呪われた家、引っ越せばいいのに・・・
お金ないのかしら?それとも家が出させてくれないのかな?
家自体人を襲うホラーはS.キングも作ったけど、
大昔のポーは素晴らしいSFアイデアがいっぱいだったのね。
それとも彼自身狂気にとりつかれていたからかも。
カフカの世界のほうがどっちかと言えば好きだけど。


『ぼくの伯父さん』(1958)
いいなあ、このキャラにこのタッチ



ジャック・タチのパントマイム風のボケに先の展開を急がないゆったりしたストーリー運び。
始まりと終わりは軽快なジャズで現代社会のスピードの速さを表し、
それと逆行するユロおじさんのテンポ、野良犬たち、そこに混ざろうとする
アルペル家の飼い犬のいじましさは、そのまま、奔放に遊ぶ友人たちに合わせるジェラール君にも通じている。

子どもと同じ魂を持つユロ氏。
生計を立てていくにはあまりに協調性や仕事達成能力に欠けるけど、それだけが人生じゃない。
工業化する前のフランスの日々の、平穏で自然な日常生活感が温かい。
対照的に近代建築、その他あらゆる電気機器の合理性、デザインは目を惹くけれども、
電気仕掛けや、建築それ自体に生活が振り回され、人情が消え、場所に縛られる人の姿の皮肉り方も絶妙。

庭の色使い、魚の口から水の出る噴水、ハリガネのザルみたいなイス、
丸い窓、その他もろもろ斬新なデザインが面白い。
子どもがなつくユロ氏に妬いていた父は、息子と同じイタズラな世界に少し戻ることで愛息の心を取り戻す。
叔父さんは転任になっちゃうけど、親子の愛情は彼のおかげで回復するっていうラストもイイ



(マイベストの1つ。永遠に愛すべきユロ氏。

コメント

からだにいいおと

2012-08-20 13:20:40 | 音楽&ライブ
図書館で借りたCDシリーズ。
今回は、またいい感じのリラクセーション・ミュージックが集まったv

森に癒されて 自然と共に 香音ミュージック20Cシリーズ
このジャケデザインもいいなあ!ハーブティに使われる「メリッサ」とティーカップの組み合わせ。
メリッサ:胃腸の働きを助ける。
ジャスミンフラワー:精神を安定させる。強壮作用にも優れる。
マリーゴールド:気分をゆったりさせる。軽い鎮痛効果あり。
ハイビスカスフラワー:ビタミン・クエン酸が豊富。造血作用があるので貧血気味の方に。


オーロラの音楽 フォレスト・グリーン
神山純一
「フォレスト」で検索すると、この神山純一さんて人のアルバムがたくさんヒットする。
「東京都・目黒区に神山純一事務所を持つが、年の半分は長野県八ヶ岳山麓のスタジオで過ごす」(ウィキ参照
シンセサウンドで、プラネタリウムのBGMに合いそうな感じ。

【ライナーメモ】
アラスカのフェアバンクスのオーロラの映像を主に、時間の経過を横軸に、オーロラの輝度を縦軸にデータ化し、
それを12音階に振り分け主旋律を作りました。まさにオーロラの美しい光の揺らめきがそのまま音楽になっているのです(
『エトワール』ってアルバムは、星座の形をそのまま五線紙の上に置き、星の一つ一つを音符に見立てて旋律を奏でた。
まるでアタゴオルの世界みたい驚×∞


からだにいいおと for your daily health (Della)
広橋真紀子、加藤敏樹、朝川朋之/COMP
いつもハズレなしのデラシリーズ。これはそのデラCDのベスト盤だったv
ピアノの煌めくような音色がキレイ。途中、鳥の鳴き声、波音などが入る。

【ライナーメモ】
・『ヒーリングボサノバ』(全3作)佐藤正美
・『Hula Jazz』
タイマネガードナー:天才ウクレレプレイヤー
・『Bali』:ジェゴク(竹ガムラン)、スリン(竹笛)、カチャピ(筝)など伝統楽器をフィーチャー。
・『AROMA』:フランキンセンス(乳香)のウッディーな香りは、雑念を追い払い心を静める効能がある。
・『波~慶良間・久米島』:ケラマブルーと呼ばれる神秘的な海にはコーラルサンドが広がっている。


幻視と瞑想のガムラン バリ島プリアタン村ティルタ・サリのスマルプグリガン
ティルタ・サリ/演奏
これはリラクセーションジャンルじゃないかもだけど、早鐘のような音で、夏らしい1枚v

【ライナーメモ】
バリ州プリアタン村(音楽と舞踊の村)で収録。地上最後の楽園かぁ!
慣習(アダット)は、人間社会の今最も洗練された葛藤制御の知恵の一つとして、世界中から注目を集めています。
 バリ島の自由で解放的な世界は、精密で構築的な社会慣習によって初めて成り立っています。
・インドネシアの「ガムラン」は「青銅の交響楽」と言われ、打楽器を中心としたアンサンブルとしては地球上で最もダイナミックで高度なものと言えましょう。
・“炸裂するゴング”と言われる「ゴン・クビャル」は、ガムランの特性を極限まで開発し尽くして、1910年代の後半に完成。
 当時バリ島にあった多くのガムランは溶かされ、ゴン・クビャルに作り直された。
・バリ島では単独で楽器を演奏したり、歌を歌ったりすることは、まったくといっていいほどない。
 1人1人は誰にでも出来る簡単なことをやりながら、それらを大勢が合わせることによって人間技とは思えないようなスピード感、多様性を生み出している。
マンダラ翁(推定82歳)は、今世紀最大の音楽・舞踊演出家と称されている。
・ガムランは、うなりに特徴があるように、全体が空中でミックスされて初めて音宇宙が完成する。
 そのため、マルチマイクは不向きで、環境条件に合わせてマイクのベスト・ポイントを選んだ、
 ワン・ポイント録音にすべてを賭けなければならない。
・レゴン・クラトン:ガムランの中で最も代表的な演目。全篇演奏すると30分ほどかかるものを初めて収録できた。


にほんのうた 第二集
これで第一集~第四集まで全部揃ったことになる。

【ライナーメモ】
♪美しき天然:日本人が作曲した最初のワルツ

♪あめふり くまのこ
初めて聴いたけど、詩が可愛いくて知世ちゃんの声に合ってる
1曲1曲に味わい深い歴史があって、時代に伴った変遷があるんだなあ!

♪みかんの花咲く丘
戦後の童謡は、この明るい平和な歌でスタートした。
放送された爽やかな歌声は、敗戦で着物も食べ物もなく苦悩していた人々のすさんだ心を癒やした
戦災で母親を失った子どもたちが、歌で母を思い出すと可哀想だという配慮から、
初めて歌った時は「母さん」を「姉さん」と変えられた。

♪朧月夜
戦前の文部省唱歌の多くが作者不明と記されていたが、マッカーサー元帥の指令により、
文部省は昭和22年の音楽教科書で初めて文部省唱歌の作者名を明記した。
作詞の高野辰之は、長野県下水内(しもみのち)郡出身/驚
ほかにも、♪故郷、♪春の小川、♪紅葉 なども書いて、著作権名簿に登録された。

♪黄金虫
これをエンケンバンドが演ってるのが異色で面白い。
茨城県ではゴキブリのことをコガネムシと呼んでいた地域があり、
冬でも暖かく食べ物が豊富な家に棲みつき、卵をたくさん産み、
卵鞘が財布に似ていることから縁起の良い虫として珍重されたんだって!

♪浜辺の歌
ラストにはブルー・ハッツも入っていた!
作詞家の林古渓が幼いころ遊んだ辻堂・湘南海岸の浜辺をうたっていると言われている/驚


椰子の実

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