メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1990 part1)

2012-09-12 14:20:26 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
この1冊の中に相当数が入っていてビックリ/驚
こうして見ていくと、願わくばまたもう一度最初から全部観直したくなる映画ばかり。
テレビの深夜帯でレアな作品ばかり流していたこの頃は、
今思えば、大当たりも駄作もひっくるめて、一番刺激をもらってたのかもしれないなぁ・・・
たくさんあるので、10本ずつご紹介。

若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『戦慄の絆』(1988)
監督:デヴィッド・クローネンバーグ 出演:ジェレミー・アイアンズ ほか
横腹で接合していたシャム双生児の1人が病気がちで急逝し、
もう1人は、片割れが死んでいるのを見て、恐怖でまもなく亡くなった。
この話に双子の兄弟は初めて強烈な恐怖を感じる。。


『蜘蛛女のキス』
出演:ウィリアム・ハート ほか
革命派の活動員と、女になりたがっている男の獄中でのやりとり。
男女は始終映画を回想し、革命派の男は始終それを口にする。
ウィリアム・ハートは、もともと透けるような白い肌と、
猫のように柔らかそうなオレンジ色の髪をしていて、
演技も上手いから時に色っぽく見える。


『Another Country』(1983)
原作・脚本:ジュリアン・ミッチェル
監督:マレク・カニエフスカ 出演:ルパート・エヴェレット ほか
『モーリス』のメンバには劣るけれども、それなりの美男子が揃っての出演。
ルールできつく縛れば縛るほど、隙を見て外れたがるオックスフォードの学生と、
型にピッタリはめこまれることで安心を得る学生たち。


『罠・ドーベルマンパトロール』
デパートのガードに獰猛なドーベルマンを置いているところに、
強盗に殴られた男が閉じ込められてしまう。リアル感あり。
とても人間の忠実な動物である犬とは思えない凶暴さがあった。


『マノン』(1981)
監督・脚本:東陽一 出演:烏丸せつこ、津川雅彦、佐藤浩一、ビートたけし ほか
性に対して奔放に生きる女。烏丸せつこはセクシーな女優さん。
佐藤浩一が青臭い青年役で出ている。話としては単調。


『うず潮』(1975)
出演:イヴ・モンタン、カトリーヌ・ドヌーヴ ほか
コメディ。
気分が悪くなるほど執念深い夫に追いかけられる女と、妻に追いかけられる男との出会い。
しつこく、かなりしつこく場面が展開して、時々じりじりする。
強烈な苛立ちを覚えるほど、ひどくドタバタになるシーンもあったが、
思わず笑えるシーンもあった。


『7月4日に生まれて』(藤沢オデオン5Fにて)
出演:トム・クルーズ ほか
ベトナム戦争を忠実に再現し、国に命をかけて忠誠を誓ったロニーという男の半生を描いた作品。
最初からラストシーンを観ているかのような感動を覚え、涙がにじんできた。
最近やたらに涙もろくなってきて困ってしまう。
観客はいつもながらチラホラで、カップルや友だち同士が多い。
カメラの動きが場面や人物からの眼の位置で動いているので、
自分がまるでその場に居合わせているような臨場感があった。
トムもウィレム・デフォーも自分をかなぐり捨ててのなりきった演技。


『ペギー・スーの結婚』(1986)

 

出演:キャサリーン・ターナー、ニコラス・ケイジ ほか
正統派ストーリー。
同窓会の女王に選ばれたショックで過去に戻ってしまうスー。
離婚した夫となる同級生と、同じ道のりを歩まないようにするチャンスをつかむが・・・
夫役の男優は独特な顔(←ケイジだな)。'60年代を音楽やファッションで美しく描いている。


『星の国から来た仲間たち』



わたしが長年探していた映画はこれじゃないだろうか?
春休み中、暇つぶしに読んでいた長期休業記録の中に、これを家族と観たと書いてあった。
家族と観た覚えはないが、ストーリーが不思議でたまらなく、
途中何度も繰り返し出てくる、少女(か少年)が溺れ
おじさんやおばさんが次々と水に飲まれてしまうシーンが気味悪いほど何度も出てくる。
少女が回想するたび背筋に寒気がして強烈なショックを子ども心に与えた。
今考えるとそんなに恐ろしいシーンではないのに、
なぜ当時、後々まで気にかかるほど怖い気がしたのか今考えてもよく分からない。

(これって結局、ディズニーの実写映画だったんだよね。気になってきた・・・


『ミクロキッズ』(キネマ88にて)
発明家の父が作り出した「モノをミクロサイズにしてしまう機械」が、
あるキッカケで作動し、4人の子どもを6ミリにしてしまうコメディ。

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notes and movies(1990 part2)

2012-09-12 14:20:25 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。


『となりのトトロ』(1988)
監督:宮崎駿
作者がちょうど育った時代背景だろうか。
素朴でフッと生き抜きの出来る作品。
家族の姿もよく描かれている。


『レガシー』(1978)
監督:リチャード・マーカンド 出演:キャサリン・ロス ほか
運命のままに縛られてゆく女性と恋人が最後にはおさまってしまうのがなんだか気に食わない
オカルトとしてはスマートな作品。


『スター・ウォーズ~帝国の逆襲』(1980)
出演:マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー ほか
ジェダイの父性本能が目覚めたが、息子を助けて命を落としてしまう。
姫とマークは双子なんだ。


『リトル・ダーリング』(1980)
出演:テータム・オニール ほか
テータムが本当に若くって、青々とした女の子だった頃の作品
エンジェルがなんにもなかったと嘘をつくシーンがなんとも言えず、
本当の友人同士とはこんなみっともない具合のことを言うんじゃないだろうか。


『過去へ旅した女』(1979)

 

監督:フランウ・デ・フェリッタ 出演:リンゼー・ワグナー、マーク・シンガー ほか
マーク・シンガーが少し古風で過去のある男性の役で、
『V~ヴィジター』とは違ういい味を出している。
過去にもらった花束が、現代に帰っても生き生きしていたのは感動する。
時を超え、場所を越えて、愛する人の命を助け、
過去を変え、現代での肉体は滅びても、
過去で家族に囲まれてほのぼのと暮らす、映画ならではのファンタジー。


『オフサイド7』(1979)
監督:ジョージ・P・ッコスマトス 出演:ロジャー・ムーア、クラウディア・カルディナーレ ほか
“7”関係から抜け出せないロジャー・ムーアだが
監督は『カサンドラ・クロス』の人。うなづけるところもちょこちょこ。


『クロコダイル・ダンディー』(1986)
監督:ピーター・フェイマン 出演:ポール・ホーガン ほか
カルチャー・ショックを主にしたコメディ。
映画の都合よさはたびたびあるけど、最近珍しくハッピーな作品。
ニューヨークの派手さと空虚さを言いたかったのだろう。


『ヒドゥン』(1987)



監督:ジャック・ショルダー 出演:カイル・マクラクラン ほか
エイリアンが化けた善玉宇宙人の役が、少しロボットじみた表情のカイルにピッタリ。
エイリアンがのりうつってゆく過程が、数人の俳優によって見事に分かる。
クラウディアという女優もセクシーさをもろ出している。
ロックとフェラーリと女好きなエイリアンとは面白い設定。


『危険な関係』(1989)
出演:グレン・クロース、ジョン・マルコビッチ ほか
期待しただけの作品だった。
男女の様々な関係が複雑に入り乱れて、
とうとうどれが本当でどれが芝居だったのか分からなくなった。
ラストは、ロミジュリのようにキレイで哀しく静かな終わり方。

死の世界でのみ許された幸福。
かかわりたくない問題には卒倒することが慎ましかった時代。
毎日、多額を浪費しながら、貧しい国民に小遣いを与えることで
信仰を誉めそやしていた時代の貴族たち。
言葉が至福のすべてであり、言葉が慰めのすべてであり、
言葉が孤独や悲しみのすべてを表現しているのは今でも変わらない。


『超高層の死角』(1989)
出演:キャスリーン・クィンラン ほか
夜の冷たさを正確に捉えている。
殺人鬼は最後まで何が目的だったのか分からなかったけど、
N.Y.あたりじゃあり得そうな話。
あっけなく終わっちゃったけど、少しホッとしている。

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notes and movies(1990 part3)

2012-09-12 14:20:24 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。


『帝都大戦』



出演:南果歩、嶋田久作、丹波鉄郎 ほか
原作とは大幅にかけはなれて、加藤が妙にあっけなく死んで、あいつはそんなやわくない!
と思ったけど、これはこれで太平洋戦争の背景と、登場人物を極力しぼっての人間ものでよかった。
SFXも1よりリアルでおもちゃっぽいのは出なかったから、一風変わったものが出来上がったなという感じ。





























『JULIA and JULIA』



出演:キャサリーン・ターナー、スティング ほか
『ペギー・スー~』の時と同じく、またまた時空を超えてしまったターナー。
今度は、新婚早々夫を亡くしたショックで現実と幻が混乱してしまう。
両方とも実在している時間の帯なのか?
ドラマ風なタッチの映像で、夜のしんと静まり返った街が印象的。

(これはマイベストに入る1本。ちゃんとDVD化してくれたかなあ・・・?


『Just a Gigolo』
出演:デビッド・ボウイ、キム・ノバク、マレーネ・ディートリッヒ ほか
コミカルな味付けがしてあると思えば、哀愁という味付けもしてある。
冒頭の、ボウイが豚を抱いてベルリンの街を歩くカラカラとしたコマ送り、
セピア色の映像は絵になる。
真面目な一将校が、いっぱしのジゴロになり、
あっけなくナチの軍人に撃たれてしまう、
ボウイの好みそうな役柄じゃない?


『FAIR GAME~毒蛇マンバ』
登場人物はレゲエの兄ちゃんと、蛇飼いの兄ちゃんもいれて4人。
舞台は女の家くらいなもので、作品の1/5は、
女と蛇の追いかけっこという一風変わった恐怖映画。
「自分など存在しないんだ。君は何もかも売るようになり、
 太った醜い女になってゆくのが耐えられなかった」


『目撃者』
監督:ピーター・イエーツ 出演:ウィリアム・ハート、シガニー・ウィーバー、クリストファー・プラマー ほか
詳しい内容はよく掴めなかったけど、この共演は見逃せない。
ウィリアムの女っぽさとデカイ体つきのコントラストが面白い。


『BRING ON THE NIGHT~ブルー・タートルの夢』
出演:スティング ほか
突然ポリスを休止して作った新しいバンドの誕生+
スティングの子どもの誕生も一緒に綴る。

(今回のノートは、ライヴビデオの感想メモも多いが敢えて割愛した


『The last temptation of Christ』
監督:マーティン・スコセッシ 出演:ウィレム・デフォー、ハーベイ・カイテル、デヴィッド・ボウイ、マイケル・ビーン ほか
約3時間にも及ぶキリストのストーリーは私たちを圧倒する。
3ヶ月の断食という信じられない精神統一で彼はいくつもの幻影を見る。
天使が悪魔だとは誰が気づくだろう!
ボウイはローマ側のちょっとした端役だった。
むしろデフォーの熱演は題材からしてうなづける。


『告発の行方』

 

監督:ジョナサン・カプラン 出演:ケリー・マクギルス、ジョディ・フォスター ほか
私はいわゆる裁判ものが好きだ。
これは現在のアメリカの問題だといっても充分に説得の効果があると思われる。
泥酔とマリファナと誘発的行為により、立場はいったん危ぶまれるが、
裁判に金がいくら払われようと、レイプは許される問題ではないはずだ。
真実が分かっていても、雇い主を最後まで守らなければならない
検察官や弁護士も因果な職業だ。


『サスペリア』
2とは全く話のつながりはなし。
外国人はそうとう異教徒を忌み嫌っているらしい。
血を飲み、特別なパンを食べ、集会を開き、人を呪い殺すと信じている。
心理ホラー。

(今作も『オーメン』同様、ホラー映画の傑作。2のほうか。


『フランス軍中尉の女』
出演:メリル・ストリープ、ジェレミー・アイアンズ ほか
主に2つのストーリーで構成されているのが途中で分かる仕組みになっていて、
海岸を歩きぬける女に“アクション”と声をかけるシーンから意表を突く。
1つは映画の内容、もう1つがそれを演じる俳優の人間模様。
前者が主要な役割を持っているが、後者の細かいカットが入っても
ちっとも気に障らない、とてもいい入り方をしている。

いい映画を観たいが、どれがいいか迷っている時は、メリルの出演作を選ぶのが最適だ。
彼女は性格俳優だけど、その容貌も個性美であるのもたしか。
英語の発音の良さが作品を通じて心地よく響いていた。
心に深い感動を与える素晴らしい作品。

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