メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

ドラマ『幽(かす)かな彼女』

2013-06-22 19:15:29 | ドラマ
ドラマ『幽(かす)かな彼女』(2013年4月9日~6月18日)
出演:香取慎吾、杏、前田敦子、北山宏光、高嶋政宏、真矢みき、佐藤二朗 ほか

佐藤二朗さんが出演するってことで予録して一気見してみたv


最近は、こういったイジメの学園ものが流行りだな。
主役はジャニ系で、イジメのリーダー的存在のコの親は大抵政治家ってパターン。
その昔『スクールウォーズ』だったら熱血教師が生徒を殴って更生させてたろうし、
『積み木くずし』だったら、いかにも不良って感じで、もっと直接的な暴力シーンが多かったけど、
現代のイジメは、もっと複雑怪奇な構造で、対応にも統一したマニュアルは通用しない。
でも、イジメの連鎖もあれば、仲間を気にかける連鎖もあるってことがこのドラマのポイントかな。
合唱曲として歌われたSMAPの♪Dawn もいい歌詞で泣けた。


【内容抜粋メモ(ネタバレ注意)】

●1話「先生は情熱ナシでも霊感アリ!?」
以前いた学校でイジメられた生徒を助けられずに、生徒への関わりが恐くなってしまった神山(香取)。
バリバリの元弁護士で副校長の霧澤(真矢)とともに小原南中に赴任し、担任となったクラスの男子・相田は、
両親が忙しく、大好きだった祖父も亡くなり、高校の不良学生に使われて不登校になっていた。

神山が越した304号室には、昔自殺した教師アカネ(杏)が地縛霊としてついていて、冷めた神山の態度に「間違っている!」と訴える。
アカネの友人で浮遊霊・吉岡役の二朗さんに爆 街中に散らばって生徒を探し出す技は不気味だけど
盛り塩は霊にとっては熱いのか? 数珠も効くんだ・・・これって美輪さん監修?w



●2話「中学生にも経済格差!?」
シングルマザーのコ・岡本は、遊ぶお金もなく、小学校のときのイジメ体験から
「誰も守ってくれない」と信じて、イジメグループに属している。
神山「学校のルールは生徒を守るためにある」(そうじゃない理不尽なのも多いけどね
霧澤は「今は子どもと教師の間に“信頼感”が感じられない」と問いかけ、
「生徒から無記名で教師への評価アンケートを行う」と発表する。

今は持ち物検査にもおしらせのプリントを配るのか?「プライバシーの侵害」か、それも一理ある。
「私物持込禁止令」てのは、そもそもなんのためにあるルールなんだろ???
副担任の河合(前田)のスカート短いなあ! それにあんなにモデルルームみたいな女子部屋ないしね
そもそも、副担任って昔はなかったけど何のためにいるんだろ? ずっと授業中も黙って見てるの???


●3話「芸能界の罠!14歳の覚悟」
小さい頃に写真が雑誌に載ってからアイドルを目指してオーディションを受けては落ちている柚木。
怪しいスカウトマンが食いついてきて、アカネはその男の周囲に悪い気を見る。
吉岡が言うには、これまでの恨みの念だという。
父親に反対されて「パパみたいなつまんない大人になりたくないの!」と激怒する柚木。
神山「一番つまらないのは、自分の見えてることだけで物事を決めつけちゃうことだと思います。
   なにが中学生で人生終わっただ。これから先はもっと長い。何回も恥かいたってやり直せばいいんだよ!」て泣けた。

寺の住職の娘・小夜は霊感が強く、アカネの“根っこ”がどこかにあるはずと言って探すと畳下の板にあった。
生前なにかあって、それを思い出さないかぎり成仏できないと教え、
その板を持ち歩けば、2時間ほどは外出できると知って、20数年ぶりに外出してテンションマックス

教師の評価が一番低かったのは河合。子どもの眼は誤魔化せないね
霧澤「教師を辞める前に、たった一度だけでいいから“先生、ありがとう”てゆってもらえることをしてみてください」
霧澤は、アカネの生徒だったんだな。
前回、神山によって助けられたコが、ほかに悩みを抱えているクラスメイトを気にかけるという連鎖がステキ。


●4話「教師は意味ある職業か?」
霧澤は教師がもっと生徒一人ひとりと向き合う時間が持てるよう、部活の顧問を民間に依頼する。
進路指導の時期がきて、皆口をそろえて「塾の先生がそう言ったから」。教師の指導は意味ないのか?
目立たなくてとりえのない自分を変えたいとダンス部に入ったものの、ヘタだからって理由でグループからはじかれる藤田。
みんなの前で踊れと言われて過呼吸になってしまう。

神山「簡単には変われなくても、変わりたいと思い続けることには価値がある。意味はなくても、価値はある」
林先生の家族はエリートばかりでコンプレックスがあるため、藤田の気持ちが分かり応援する。
霧澤「時間は一瞬。出会いは一生」それはアカネが言った言葉でもあった。

吉岡らから、火事等で“お焚き上げ”された衣服が着れると聞いて、「私も可愛い服が着たい!」と訴えるアカネ。
ギャル服?に着替えたアカネは、腹に刺し傷を見つける。死因は自殺じゃなくて他殺だったのか?


●5話「体罰、という言葉の魔力」
クラスでいつも2位の成績の藤江は、体育教師の岩名(高嶋)に一方的に殴られたと訴え、
父親が新聞記者のため、たちまち「体罰」だと話題になって保護者に広まり、教育委員会の轟木が乗り出してくる。
轟木「私たちの目的は、どちらが正しいかじゃない。事態の迅速な沈静化です」
河合は転職先を紹介する条件で、轟木から岩名の極秘調査を引き受ける。

神山「言葉も暴力なんです。それは勉強なんかよりずっと大切なことが理解できていないってことなんです」
藤江は自分がいつも2番目なのをクラス1番の葉山にバカにされ、父からも
「絶対1番にならなきゃダメな時もあるんだ。お前を育てていることを後悔させないでくれ」
と言われたことで、追い詰められていた(これは酷すぎる・・・
岩名「怒ることと、叱ることは全然違う!

アカネはFAXからスマホに電話する方法を練習するが、ネットに入って出られなくなり貞子状態になる
304号室のこれまでの住人を調べたら、女性はいないと分かる。


●6話「アカネ消滅!?気づいた想い」
父は多忙、母は不倫中、もうすぐ離婚するという家庭で育った優等生の野本は、3ヶ月付き合っている石田を誘惑したと
石田の母が学校に乗り込んでくる。家庭問題も学校の責任にされちゃうんだね
ちゃんとした性教育が必要だと感じた大原は、“両親のなれそめ”を聞いてみようと呼びかけるプリントを配布するがそれも問題視される。
野本の母はまったく無関心で「あの子はしっかりした子ですから」と揉め事から逃げ腰。
しかも父親と娘をどっちが引き取るかでモメているのを見てしまい、野本は衝動的に石田と電車に乗って海に出る。
その時、間違ってアカネの板が入っている小夜のカバンを持っていってしまい、1日経つと消えてしまうかもしれない事態になる
吉岡は恋人メグミと一緒に旅行。「軽井沢にジョン・レノンが死後4回目のツアーに来てる!」て爆×5000 いいなあ!



野本は親が不仲になってしまったのは自分のせいだと思い込み、学校でも一生懸命だったし、彼氏に愛情を求めていた。
石田は「バカにするな!オレはそんな遊びの気持ちじゃないよ!」と怒る。
神山「自分の人生は親じゃなくて自分で決めるしかないんだから、強くなれ!」と激励する/涙
いったん消えたアカネも神山の呼びかけで戻ってくる。


●7話「負ける事を認められる強さ」
「両親のなれそめを聞く」プリントを見て、クラスのはみ出し者だった根津は、友だちとケンカになり停学処分になり、
停学中もケンカをして神山と親が呼ばれる。
根津は、サッカー少年だったが、父がリストラされ、これまでコーチに金を渡していたことを知って、ぐれてしまった。
神山「ぶつかることで初めて生まれるものもある」(すごい学園ドラマ調だなあ
転職の面接に落ちて、「面接官が悪い」などと責任転嫁してる河合に対して、
林「自分が間違ってることを認めなきゃ成長なんてしませんよ。好きだからそういうの見てるの嫌なんです!」

吉岡は管理人に憑依して板を渡しに学校にやって来て、普段食べられないものを一気に食べるから、管理人は腹痛となる
アカネは制服を着た男子生徒に刺されたことを断片的に思い出す。
神山は、広田かすみから「教師になった」とハガキが来て動揺する。
神山が教師5年目の頃、担任クラスにイジメが見つかり、校長はもみ消そうとして、自分が周囲に声かけをしたせいでイジメが本格化し、
広田は自殺未遂を起こして転校。それがずっと引っかかって、生徒との関わりをためらっていた自分も見つめなおす。

父親が政治家で、クラスのイジメっ子・京塚りさは、霧澤に「わたしはあいつらのペットだもん」とケンカを売る。
304号室に住んでいたのは、政治家の息子で育児放棄されていた中学生だったと分かる。


●8話「いじめスパイラル」

ふせえりさんのレッスンビデオで現代の学校事情を学ぶアカネw
「仲間外れ=ハブく」「持ち回り」=イジメのターゲットを次々かえていく行為。教師がヘタに関わるとイジメが悪化することがある。
小夜は、神山のアパートに出入りしているところを京塚に写メられ、それをバラまくと脅されてイジメられる。
河合「わたし、小中高とイジメっ子だったから分かるんです。イジメられるコにもプライドがあるから言えない。
   周りも次は自分がターゲットにされるのが怖くて言えない。だから教師は黙って見てればいいんですよ」
以前、京塚のせいで肩身が狭くなった理科教師・窪内は「イジメっ子は弱虫だからね」と河合を刺激して反感を買う。

神山は広田と同じ状況に悩み、アカネに相談すると
「わたしは生徒と、自分がやってきたことを信じます。子どもの問題を大人の手だけでどうにかしようとするのが間違い。
 大事なのは大人が見守っていることで、子どもの心の中に勇気を生むこと」と言われ、翌日、神山は生徒に言う。
「傍観するのもイジメのうち。先生は担任としていつも見守っています」と声かけする。
団結したクラスメイトに追い詰められた京塚は、自分も小さい頃イジメられていたことを思い出して
小夜に「服を脱げ」とハサミで脅し、とりまきの舞まで傷つけてしまう。

霧澤はこの中学に3年までいたが、アカネの事件後に転校。事件の第一発見者だった。
彼女の両親は離婚していて、イジメられていたのを担任だったアカネが守ってくれていて、
政治家の息子・渡辺淳也に襲われそうになっていたところを助けてもらってアカネは刺された。
窪内は、以前、個人情報の漏洩事件で他校を辞めた教師では?と疑う河合。


●9話「いじめ、その先に見た闇」
板の根っこが切れてて、吉岡にまた分身の術?を頼んだが喉の調子が悪くて失敗
代わりに鼻のきくわんこを出そうとして、いっぱいにゃんこ霊を出しちゃう



りさは母親に「小学校のイジメ事件以来、欲しいモノを買えば済むと思ったわけ?」と迫る。
父には「お前はまた父さんの足を引っ張るんだな」と言われて自暴自棄になるりさ。
小夜は神山にクラスの様子を聞かれて「今はりさがターゲットになってる。分かりやすい敵がいたほうが皆安心するでしょ」と答える。
アカネ「罰することより正してあげること。責めることより救ってあげること」
神山は「ずっと傍観者ではいられないぞ」とクラスに投げかける。
イジメた5人の名を書いたFAXを学校に送って、自殺を図ろうとしたりさを探すアカネの分身(これってピクトさんみたい
河合「京塚は自分が嫌な奴だってことを認めていました。窪内先生も自分が弱いってことはちゃんと認めていた。
   私は自分が弱いってことを認めたくなくて、どんなことにも向き合わないように逃げて、人を馬鹿にして、否定してたんです」


●10話「神山先生、最後の授業」
りさの父に苦言を呈したことで、「りさを復学させたいなら、神山は辞職させろ」と条件を出す京塚父。
渡辺淳也の時も、父が政治家だったことでもみ消されたため、霧澤は神山に学校に残るよう説得する。
霧澤「親の愛情を得られず歪んでしまった子どもを教師が正すのは不可能です」
霧澤らしくない発言に、アカネが成仏出来ないもう1つの理由は、彼女が抱き続けている罪悪感にあると知る。

りさ「どれも優しさとか、勇気とか、人を信じる気持ちとか、正しいことがいっぱい書いてあるのに、
   なんで現実ではその通りに生きられないんだろう。結局みんな自分が一番かわいいから仕方ないよね」
メンタルクリニックのカウンセリングを受けて、もう教室に戻れると言われるりさ。

京塚父「世の中は競争社会だ。そうゆう現実を子どもに教えないのは欺瞞でしょ。
    自分の子どもには、ほかの子を踏み潰してでも強くなってほしいと思うのは当然だ」
神山は霧澤に「アカネは、自殺しようとした渡辺ともみあって刺された事故死だった」と伝える(なんか海外ドラマ『ゴースト』みたい
渡辺は、父が失脚してから、20代で仕事に出たが事故死したと聞いてショックを受けるアカネ。
神山は「最後に1日だけ担任をやらせてください」と京塚父に頼み、「君たちはもうこれからも大丈夫だから」と言って学校を去る。
なんだか、このセリフ、カポーティの『遠い声 遠い部屋』を思い出した。

「われわれがいちばん欲しいと思っているのは、
 ただしっかりと抱きとめてもらい、
 そして言ってもらうことなんだ・・・
 "みんなそのうち、きっとよくなりますからね"って。」


●11話(最終回)「さよなら、先生」
事情を知った生徒らは、神山が担任に戻れるように教室にバリケードをはって、河合を人質にしてたてこもる。
神山「甘ったれんな 理不尽なことなんてこれからも山ほどあるんだよ。
  “誰かのため”なら何でもしていいって正当化できるなんて思うなって。
   相手に求める前に自分が動けってことです。
   自分のことを理解して欲しいって甘える前に、相手のことを理解する強さを持つってことです
喜ばなかった神山のこのセリフはちょっと意外だった。

保護者は大挙して学校におしかけ、教師らに詰め寄る。
大原「責任をとるのは大人だから、おとなしくて、何も問題を起こさない、手のかからない子どもでいてくれたほうが楽なんでしょう?」
霧澤「学校と保護者の間で責任の所在を求め合うのは、もうヤメにしませんか?」

人になにか教えるって大変なことだな。それが学問だけじゃなくて、生き方ならさらに。
教師も人間。つねに試行錯誤して、ケースバイケースで探って、それぞれ悩んで決めていくしかないんだ。
わたしは、こうして大人のロボットか人形みたいにされてる子どもらが団結して大人に意思表示するのはイイと思った。
まあ、リアリティには欠けるかもだけど。


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バンバンバザールnew album『ラブレター』

2013-06-22 11:56:09 | 音楽&ライブ
バンバンバザールnew album『ラブレター』
最初に聴いた印象をメモってみた。
ライブでも思ったけど、全体的にアコースティックなフォークソングテイストが多い。
バンバンとしての普段のライブの明るさも出しつつ、
福島さんの中のユーモアセンス、奥にある深い真情も滲み出てる。
なにより、ゲストミュージシャンの多彩な顔ぶれはそのまま
1年のほとんどを地方巡業して得た人脈の広さ、
一期一会の絆の積み重ねを大事にしてきたからなんだな。

1.ラブレターが聞いて呆れるぜ
『ラブレター』ってタイトルにしながら、見事なボケ・ツッコミで明るい出だし

2.STORY ABOUT YOU
スティールパンみたいな音が聴こえる?ライブで聴いたのよりずっと南国風味
「大事なことから逃げてる」など、耳に痛い歌詞だけど、心地よいメロディとリズム。

3.赤いギター
有山じゅんじ師匠に捧げた歌。還暦のお祝いに曲をプレゼントってすごいなあ!
しかも、おおはた雄一さんと数回のデータのやりとり?だけでパパっと作ったって/驚

4.ハーモニー
宍戸留美さんとの艶っぽいデュエット曲
ブラサキから参加した甲田さん&Cohさんもロマンティックなホーンを聴かせてくれる(写真はないのね

5.やどかり
電車の中で聴いてたら、うっかり涙がこぼれそうになった。あぶない、あぶない。
今回はこうゆうココロの底のほうにある感情を吐露する歌詞が多い気がする。
もともと福島さんの中に昔からあったものだろうけど、
スムーズに出せるようになった心情の変化でもあるのかな?

6.アーリーバード
完全夜型人間な福島さんから、朝活してる若者への応援歌?w
飛行機の中で思いついたってゆってたっけ?

7.走れ!ハイエース
ライブではもの凄い剣幕でまくしたてる、クルマへの熱い想いをたぎらせた激しい1曲
これを噛まずに歌いきるのがライブでの目標とかなんとか
日本全国、これに乗っかって各地に音楽を届けている楽しさと苦労が滲み出てるなぁ。
歌詞の「砂荒らし」は「砂嵐」じゃなくてOK?w

8.シーサイド・クルーザー
これが、バンバンバザール大学インターネットマンドリンクラブが参加した演奏かあ
ちゃんとハンドルネームも載ってる。11月のライブでも見れるかなv
鳶が飛んでいる様子やら具体的な景色が思い浮かぶ。

9.友よ
福島さんがしっとり歌う曲の中には、たまに「これは誰のことをうたっているのかなぁ
と気になるものがいくつもある。これもそう。
想像で書いているのか、ほんとにいる友人のことを書いているのか気になるところ。
男性がココロの内をぽろっと出してる歌詞って好きだな。


バンバンも時代ごとにメンバが移り変わって、
それぞれのアルバムに時代ごとの良さ、特徴が出ていて聴き比べると面白い。
その中で1本筋が通っているのは、福島さんの音楽に対する変わらない熱い想い。
ライナーを見ながら改めて書き下ろしたばかりの曲を聴くと、
40代になった今現在の生の言葉、時間が経って変わったこと、変わらなかったことが迫ってきて、
しみじみとする名盤。長く長く聴いてゆきますよ~

1人でも多くのひとのココロの耳にも届けばいいなあ!

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