メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1997.10~ part1)

2013-10-01 16:39:33 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は薄いブラウンのノートからご紹介。当時ハマってた「ボキャ天」のネタまで丁寧に書いてあったw

  

photo1:新幹線「あさま」開通のニュース記事から。
photo2:映画『らせん』を観に行った時のドキドキ感は特別だったな。
photo3:友だちと長崎に旅行に行った。

若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ロミオ&ジュリエット』(1996)
監督:バズ・ラーマン 出演:レオナルド・ディカプリオ、クレア・デインズ ほか
古典中の古典、悲劇の中の悲劇、いまでもココロ動かす若い男女の永遠に祝福されない恋物語。
これを現代を舞台にしたアイデアは斬新だけど、セリフは古典のままっつーのはどうかな?
アロハシャツ着た小僧が「I love thee」とか韻を踏んで喋るのはちょっと悪趣味

デカプは相変わらず、独走、ひとりの世界に入ってて、自分の好みの悲劇のヒーローに酔っている感じ。
彼が『タイタニック』で「大人になった」と言ったのは、一人目立つ天才的な演技をするより、
共演者とともにストーリーを盛り上げ、観客をひきこんで感動させる演技力を学んだことを意味するんじゃないのか?
結局あの熱演でもオスカーはとれなかったけど。

ストーリーは大体古典と同じだから割愛。仮装パーティでオカマの格好ではしゃいでた黒人て
『フィフスエレメント』のブッ飛んだDJによく似てる。
こんな昼間っから銃をオモチャにして遊んでる若者をどうして逮捕しないのかフシギ。

考えるにこの話は「牧師の手違い」が主題じゃなかろうか?
命に関わる重要事項をロミオにちゃんと伝えなかったり、ジュリエットの死を知っての彼の行動は1つ、
彼女とともに死ぬことって予測はカンタンなのにアフターフォローもしなかったんだもの。
2人の悲劇は牧師の手落ちに他ならない。
ま、2人の死で憎しみ合うことの愚かさをシェイクスピア大先生は説きたかったんだから、立役者ともいえるけど。
デカプとクレア、この2人の若きアメリカ人俳優の完璧なルックスルの組み合わせが大きなポイント。
この大役は歳を経ては巡ってこない期間限定ものだから。


『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2』(1990)
監督:チン・シウトン 出演:ジョイ・ウォン、レスリー・チャン ほか
このシリーズて内容濃いね、どれも。時々ついていけないほど細々したカットが多いし、
'90とは思えない映像の古さは時代色を出しての工夫かな?
3はトニー・レオンが出演。チャンは今シリーズでブレイク後、現代劇方面ですっかり渋くチェンジ。
今作で一番ブキミなのは呪文を唱える法師おばさんとその軍団がシュール
中国で仏がエセで偶像崇拝はイカンというのは勇気あるな。
今作はキスシーンが多い。麗しい2人はアップで寄り添ってもピッタリお似合い。


『恋する天使』(1995)
監督:ツイハーク 出演:レスリー・チャン、アニタ・ユン ほか
前回『君さえいれば』の名カップルが再度共演。
なんかコケティッシュで3枚目でちゃんとメイクすれば可愛いアニタて好きだな。好感度あり。
香港人ってほんと大阪人のノリ。マフィアや売春がテーマなのに、なぜか爽やかなのはチャンの甘いマスクのせい?
悲しい時に笑って、嬉しい時に泣けてきちゃうなんて水商売系の悲しい習性がじーんとくる。
前作ではちょっと可愛い男の子にも見えたアニタも今回はフツー?の女の子。
演技が達者なのよね。アジアの俳優は基礎ができてるって感じ。


キートン生誕100年記念特別企画『バスター・キートン100th』
選定・監修:淀川長治

●即席百人芸
久々にキートンの映画が見れて嬉しいかぎり。最初は出演者全員キートンというエキセントリックな短編。
オーケストラは楽器をかじったり、油をさしたり、「台風で1ドルが25セント硬貨になったよ」なんてコントや、
キートン2人の息の合ったミンストレルダンスがカワイイ

●警官騒動(1922)
この名作はメモ済みなので省略。ピアノはきくち寛。
所々演奏もなく本当にサイレントなのが妙に寂しい。
ビッグなビジネスマンになってもフラれて自分から牢獄に入る結末は哀愁あり。

●キートン半殺し(1922)
「外国人地域はいろんな言葉が飛び交い日々誤解が生じている」
クリクリの眼を見開いて「信じられない」って表情がイイ。
荒くれの大女の家族にこねくりまわされて「こいつは長くはもつまい」
塩を渡したりするのに忙しくて全然食べられないシーンは有名。


『クルーシブル』(1996)

監督:ニコラス・ハイトナー 出演:ダニエル・デュ・ルイス、ウィノナ・ライダー ほか

「歴史を学ばぬ者は同じ過ちを繰り返す」

ヒトの歴史の中でアウシュビッツや人種差別同様、不条理極まりないものの1つが「魔女狩り」だ。
「昔はのんびっりしてて良かった」て、そんな時代には、ヒトの無知からこんな惨劇が日常にはびこってたのだから懐かしんでばかりはいられない。
牧師が「ヒトの命はなにより尊い」というのに対し「誇りを取り戻したのだから」と夫を見送る妻。
時に生きながらえるより大切なこともある。アブゲイルさえ雇い主にレイプされた無知で貧しい被害者なんだ。
crucible=厳しい試練。人間の愚行と尊ぶべき心を描きえぐりだしたアーサー・ミラーの筆才が素晴らしく、
いまだに宗教戦争や一部の愚かな権力者のプライドから出るまやかしの命令に踊らされて
集団ヒステリー状態の現代もまた過ちの歴史のひとつであることに気づかされる。

「君からの許しが欲しいんだ」
「自分を許すべきよ。あなたは本当に善人だったのね。私は自分に自信が持てず、家庭も沈みがちだった。私を許して」


『ダーク・スカイ2』
第2話 真相/JFK暗殺
第3話 地球人誘拐
ほとんど夢うつつだったけど、Xファイルのエピソードを順を追ってる感じ。
あまりにレンタル中で興味のテンションが下がった時にやっと入手。BSでも同時放映。いいなあ。


『ダーク・スカイ3』
第4話 ビートルズ/サブリミナル攻撃
こりゃこの番組売れるわけだな。激動の'60-'70代に宇宙人まで出るんだからズルイよ。
ビートルズにE.サリヴァンのソックリさんまで出して何でもありだもの。
しかしジョンの声は似てたな。顔はともかく。変なイラストを描いて皮肉と一緒に渡すシーンもジョンならやりそう。
ああ、あの時代がこれほど再現できるとは!

第5話 エリア51
ラストのちょっと臭い終わり方といい「いまにみてろ」風なスティールのキャラや、
この展開がちょっと仮面ライダー系になってきてるのが気になる。
基本的にXファイルとの差は、モルダーらは公務員でも国自体が関わってるから信用できるのは自分らだけ。
一方、ジョンらは公務員を辞めてもバックは一緒に宇宙人と戦える協力者がいるということ。
彼らがいるかぎり敵はハッキリしてるし、いつもメデタシで終われるんだな。


ハロルド・ロイド作品集vol.9『ロイドの足が第一』(1930)
監督:Clyde Bruckman 出演:ハロルド・ロイド、ロバート・マクウェイド ほか
図書館で見つけたロイド特集のうちの1本。いろんなアイデアにあふれ、高層ビルにぶら下がる一連の
アクロバティックなギャグはキートンに劣らぬハラハラもの、体を張った手に汗握るシーンの連続。
しかもバリバリのトーキーでも全然違和感なく成功してる。
これって下に安全網でも張ってたのな? 板の端に手をかけてるだけだったりかなり危険


『ニール・サイモンのグッバイ・ガール』(1977)
監督:ハーバート・ロス 脚本:ニール・サイモン 出演:リチャード・ドレイファス、マーシャ・メイソン ほか
I like Girshhin song, how about you の歌も出てきてN.サイモンの軽快なテンポ、
早口でまくしたてるセリフの多さと上手さは本当にニューヨークらしい。
甘いヴォーカルのタイトルソングは'70の味。
ショウビズ界の喧騒とロマンスが舞台っぽいというか演劇部っぽい臭さで描かれる。
そろってダンサーとしちゃ歳かもしれないけど、女としちゃそーでもないと思う。
子役のクインがおませで、物知り顔なのが上手い。
なんか噛み合ってないよーなラストでもひとまずハッピーエンディング。


『黒薔薇VS黒薔薇』(1992)
監督:ジェフ・ラウ 出演:レオン・カーウェイ、マギー・シュウ ほか
香港映画の笑いって時々キッツーいノリだから対処に困っちゃう。
いきなりゲェ~~~って吐いたり、子どもがオシッコ漏らしたり、
ハイテンポでとにかく笑かそうとしてる努力は認めるが
レオンも二枚目に飽きるのか、突然ノリノリのお笑いになるし。
'92と思えない最初のフリップ、皆の声の高さがなんだか中国的。

笑いもできれば拳法の使い手で、まだ健在なのね、こーゆー俳優。
ベッドの調子を直すのにスプリングを2人で揺らしているうちにコーフンしちゃう妙なシーンや、
足をからめあうラブシーン!?などなどブッ飛んだカットの連続。
女主人公もどー見てもお笑い系でちっとも麗しくなくダサダサなのに、刑事の一途な恋のお相手なのもなんかイイ。

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notes and movies(1997.10~ part2)

2013-10-01 16:39:32 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。

『Love Serenade』(1996)
監督:シャーリー・バレット 出演:ミランダ・オットー ほか
ありがちなまま終わるんじゃなくて「実は彼は魚だった」て展開のほうを期待してたんだけどな。
結局あの首にあったエラは妹の幻想だったのかしら?
なんだかんだいってタダのスケコマシ野郎だったのね。
J.レノンの提唱した♪All need is love はもっと誠実なものだったのよ。でも音楽の趣味はイイ。
終始流れる愛をテーマにしたナンバーが不毛の地に妙にしみ渡ってる

しかし本当にアメリカの田舎ってやっぱスケールが違う。
レストランもなに古いの出すかわかんない、とりあえずひととおり必要な店があっても選べない、
客も1日2~3人とかなりシンプルな生活。

「魚には魂はあるの?」
もし天国があるなら、きっと魚も天国にいけると思う。
ややこしい自我がない分だけ、よりた易くね。


『ダーク・スカイ4』
第6話 古代の予言
このシリーズって真面目にミステリーなのかコメディ入ってるのかわかんないなぁ。
ローエンガードと大尉は仲良く教会で聖歌を歌うイイ仲じゃん。
インディアン部族がからんでくるあたり、ほんとXファイルとかぶってるよね。
新たな展開はグレイも他の異星人によって侵略、移植を受けていたってことくらい。

第7話 家畜大虐殺
いやーあの大尉にもあんなカワイイ女の子がいるのか。
家庭不和が問題だけどXファイルは善悪ハッキリしててスモーキングマンに温かい家庭など皆無だけど、
その点このシリーズは敵は宇宙人だからやっぱMJとジョンらは協力関係にあるのね。やり方が気に食わないだけで。
バースコントロールがウーマンリブ間で騒がれた時代だけど、こーゆーシーンがなんか今シリーズをコメディ系に感じちゃうんだよね。


ハロルド・ロイド作品集vol.1『命知らずの喜劇王』(1989)
製作:ケヴィン・ブラウンロウ、デヴィッド・ギル ナレーション:ソンドセイ・アンダーソン
朝日新聞の提供か。いろいろやてるねぇ。図書館にあったロイドシリーズビデオの1巻目。
なるほど彼のハリウッド人生、アメリカン・サクセス・ストーリーが110分内にギッシリ詰まってて、資料価値大。
知人、有名人が次々と秘話を話して、数々の名場面と本人のインタビュー、ホームビデオ、
特別賞受賞シーン等めまぐるしいまでにつなぎ合わせてある。
みんなから好かれるユーモアたっぷりのコメディアンであり、家庭的な一面、
癇癪持ちで、勝たなきゃ気が済まない負けず嫌い、完璧主義、そしてハリウッド界きっての大金持ち。
ロイドの魅力や性格、フィルム・メイキングのエピソード等興味深い。

「演技をしない俳優は、ゴルフをしないゴルファーみたいだ。サビつくのさ」
「私の自伝を演じるのはジャック・レモンしかいない」
レモン「呆然とした。心からの尊敬をこめて、私はチャップリンもキートンもロイドも演じたくない。
偉大な成功をしたヒトを演じるのは困難だ」こんな関係があったなんて驚き。


『ファースト・ワイフ・クラブ』(1996)
監督:ヒュー・ウィルソン 出演:ゴールディ・ホーン、ベット・ミドラー、ダイアン・キートン ほか
3人のバリバリ元気な大スター女優が顔を合わせ、それぞれのキャラを生かして暴れまわる。
キーキーとしたヒス、キャピキャピとした会話、シワや生活費、若い愛人を作った夫に捨てられた女の苦しみはリアルだけど、
報復が「金を出させることしかない」のはいまいちスッキリしない。
日本も離婚が自由になってきたのはイイけど、その後自立できないのはやっぱり女性側。
ファースト・ワイフ・クラブは結婚悩み相談所となり、「家庭内暴力」も扱うというところは現代の重要な問題のひとつ。
♪私を自由にして ていうレスリー・ゴアの曲が気になる。
終始気になったウォーホル風リトグラフは本物?
ホーンはたしか50歳過ぎでしょ? ほんと整形したみたく若いよ、まだまだ。
ひとつ言わせてもらえば、それほど若さにこだわらずハツラツと生きていきたいものだな。


『ミスター・ビーンの悲劇vol.3』(1989~1991)
監督:ジョン・ハワード・デイヴィス 出演:ローワン・アトキンソン ほか
今回のは「ミスター・ビーンの災難」と「ミスター・ビーンのお出かけ」の2本。噂のクマくんが登場
旅行の荷物をまとめるためにズボンを半分に切っちゃうし、歯磨きチューブを半分出しちゃうコントが好き
直した船のリモコンで車イスが動いて、乗ってたおばさんも振り落として走りまくる。
ストーリー中ずっと走りまくってるのってMPに通じる笑い。
彼に起こる災難は全部自分で招いているみたい。このせこい根性が源かも。


『ダーク・スカイ5』
第8話 宇宙船建造計画
いちいち比べても仕方ないけど、警察に頼れるだけモルダーらよりのん気でいられるよね。
まだまだ旅を続けるそうで、調査はつづく。

第9話 人類統一
今回は公民権運動をからませてきましたか。UFOとアメリカの歴史を同時に見れるんだからおいしい。
キング牧師は絵になるし、その演説はいつでも心を打つ。
宇宙人にはたしかに人種問題はなさそうだからね。見習うこともあるかも。
水飲み場すら別々で、一緒に住みながら話しかけもしない。まったくフシギな状態、
異常な生活状況が描かれている。今は少しでもマシになったろうか?


『ミスター・ビーンの奇想天外vol.2』
ミスター・ビーンの情報としては関根勤がしきりに面白いと絶賛してたことから。
なんだかずっと前からいたような気もするけど、映像の古ぼけた感じより最近なんだ。
すごい潔癖主義らしい。親友はテディベア(今回は出てない)、今シリーズはけっこうレンタル屋に並んでた。
イギリス人?パントマイムの笑いだから世界共通で笑える。
30分番組の2回分。時々NHK深夜にも放送してるよね。
脚本は違う名だからネタは本人が作ってるんじゃないのかな?
ライトからドサッと落ちてくるなんて彼は宇宙人かも?


『花の影』(1996)
 
監督:チェン・カイコー 出演:レスリー・チャン、コン・リー ほか
世界に注目される香港映画の豪華キャスト&スタッフが結集した長編大作。
話が難解なのとパーツのコラージュ風構成とで謎解きをしているような緊迫感が生まれる。
閉鎖されたかび臭い迷路のごとく広い屋敷と、猥雑で発展途上の活気あふれる上海が対照的に描かれ、
主演のレスリーの香り立つような男の色気が女優の美しさを越えている。
監督は脂が乗り切った今のレスリーをアップで撮りたかったのも。
結局は誰も愛を成就できない。ラブストーリーとしてはトレンディドラマ系といえないこともないけど、
中国の歴史的背景と舞台、しっとりした映像美で思わず惹きこまれてしまう。

「上海では男と女が戦っている。勝つ者もいれば、負けるのもいる」


『タイタニック』(1997)劇場にて

監督:ジェームズ・キャメロン 出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット ほか
とにかく超ド迫力の感動巨編。さすが正月映画、さすがハリウッド、さすが来日して大騒ぎされたデカプリオ!
涙ボロボロもののラブストーリー、巨額で復元した船とこの沈没シーンを再現したスタッフに感服。
劇場のサイズ、音量ならではのデラックスなものを見せてもらいました、ほんとに。

「君は今夜こんな形で死んじゃいけない。子どもをたくさん産んで、温かいベッドの中で歳をとってから死ぬんだ。そう約束してくれ!」

壮大な愛のドラマに日常がかすんじゃうくらい。


『ボイジャー~運命の航海者』(1991)
監督:フォルカー・シュレンドルフ 出演:サム・シェパード ほか
ずっと探してたこの1本。インテリな細い線が魅力のサム。誰のだんなさんだったっけ?
さすらいの伊達男で主演。けだるいアレンジの♪Careless Love がぴったりハマル。

「オレは結婚するつもりだった!」
「あなたは“私たちの子”でなく“あなたの子”といったわ」
「それだけのために20年も別れていたのか?」
「21年よ。計算もできないの?」
このセリフが効いてる。

「どこにもいたくない。見るものは何もない。あの瞳、やさしい手の温もりはない。彼女は去ってしまったから」
自業自得とはいえ、なんと悲しい結末。でもいまいち深みがないのは愛を描いても米仏の違いか。

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notes and movies(1997.10~ part3)

2013-10-01 16:39:31 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『GAG WARS part3』
出演:X-GUN、底ぬけAir-Line、T・I・M、サービスパンダ、スープレックス、あさりど、坂道コロコロ、デンジャラス ほか
出てるねー!「ボキャ天」から始まった彼らの漫才・コントブーム。
ビデオもどんどん出て嬉しいけど、営業や経歴長いわりに成長途中みたいなぎこちなさがまたイイ
束でなんぼって雰囲気だもの。ネプチューンの入ってる1,2もレンタル中。

3のトリはデンジャラスで、マジカルバナナをヘンなノッチゲームにしたり、パネルクイズ25ネタも笑えた。
正月の「笑わせまショー」のほうが面白かったX-GUNやスープレックス、T・I・M、底ぬけのコントは初見。
マラソンランナーが水のコップを返しにきて「律儀ーーー!」てツッコミがかわいい。
寄席形式でファン層は若そう。こーゆーの一度生で見てみたい。
バラエティでたるんだお笑い界を昔ながらの漫才・コント形式で笑かしてほしいと、期待はふくらむばかり。


『ミスター・ビーンの狂騒曲』
出演:ローワン・アトキンソン、マティルダ・ズィグラー ほか

●Merry Christmas Mr.Bean
正月中の「朝までMr.ビーン」は、このビデオシリーズで、今回のも見たけどやっぱ面白い。
ギャグを作ってるローワンて誰だ?ていつも思ってたらビーン役の俳優か。すごくまとも。
この間エリザベス女王の誕生パーティにE.ジョンらと招かれてたのには驚いた。国民的タレントだね。
デパートで繰り広げるキリスト誕生の騒動、恐竜まで入ってきてるw
七面鳥の中に時計を忘れて頭をつっこんだら抜けない。これはホラー。

●Mr.Bean in Room426
ケチケチなビーンがホテルに宿泊。電気ドリルで穴をあけて絵を飾ったり、隣の部屋へ出入口作ってフロに入ったり。アヒルちゃんも一緒。
ダニ・ラ・ルーショーってどこかで聞いた名前だけど、あんなオカマショーなわけ?


『アキュムレーター1』(1994)

監督:ヤン・スヴィエラーク 出演:ズデニエック・スヴィエラーク ほか
今年最初の掘り出しもの。マスメディア、とくにテレビに向けた風刺の効いた本作。
ま、映画もメディアに入ってるけどね。2枚目半のズデニエックがイイ味出してる。
リモコンでガンマンのごとく戦う真面目でひょうきん、時々はさむ『ミクロの決死圏』みたいのもイイ。
そうかすべてはエネルギーの問題ね。自然、絵画、音楽、そしてヒト。
ラストは愛が地球を救う! このSFはひと味もふた味も違うぞ。
チャップリンやタイタニック、字幕付きの西部劇、なんでもありの虚像世界の描写が面白い。

今回はたまたまインタビューを受けて、テレビカメラに撮られた人だけの話だけど、
この間のポケモンで入院患者が出たってタイムリーなニュースもあったばかり。
本当に虚像世界に飲み込まれて現実世界で廃人と化してる人は大勢いるだろう。
「言葉と思想」がキーだといってたけど、このエネルギー哲学はもっともっと奥が深そう。

血管に血が流れる様子、臓器の動き、小動物もクッキリと、歯の治療まで特大のセットを使っているみたい。
人体の仕組み、自然の驚異の世界もひとつの宇宙なんだよね。


『NEPTUNE』
作・構成:笹川勇、小野寺雅之、ネプチューン
いやーずっと見たかったこの1本。見終わってこんなに感動で胸いっぱいになれるとは予想だにしなかった。
ただのお笑いトリオじゃないね。こんなに人を感動させることができる人たちなんだ。
アイドルっぽいオープニングから、’97.3.3渋谷公会堂でのライブ。
(ネタのメモは割愛w 感動したのは「ピノッチ」
子どもがいない夫婦が人間型ゲーム機を買い、本物の人間になったピノキオにちなんでピノッチと名付けて育て始める話。


『GAG WARS part1』
出演:海砂利水魚、MANZAI-C、プリンプリン、ノンキーズ、アニマル団、ネプチューン、爆笑問題
キチンとネタを作ってる海砂利やプリンプリン、ノンキーズほか、アニマルはちょっと雑。
どーでもいーけど会場どこ? この簡素なつくり、妙に暗い照明、アングラな狭さ、
音をまともに拾わないマイク、すっごい所でヴィデオ撮るね
いろいろ営業回ってるつわものたちだから、どこでも彼らは人気かもしれないけど、楽しさが半減する雰囲気。
やっぱにぎやかなセット、音楽って必要だね。お笑いの演出としても。
part1にボキャ天おなじみの主力メンバーが一気に出ちゃったから、2、3はちょっと閑散としちゃったわけね。
この分だと4はなさそ。ま、彼らの元気で自由なコントを見れるだけでも儲けもんか。


『トレインスポッティング』(1996)

監督:ダニー・ボイル 出演:ユアン・マクレガー ほか

「洗車、健康、低カロリー、CDプレーヤー、大型テレビ・・・」

大事に生きて老体をさらすだけの平凡な生活をダサイと否定し、やりたい放題をとことんまで落ちても
行き着いたところはラリって記憶を失ってるだけの退屈な日々。
禁断症状の地獄を見たマークは、金の出所は不純であれ冒頭の言葉をラップ調に言って
「あんたと同じ生活を送るんだ」と悟る。

つまるところ、無数の選択肢があふれてるけど、人の幸せって平凡で穏やかなのかも。
とにかく彼には社会復帰できる正気と、それをサポート&フォローしてくれる両親がいたからラッキーだ。
イギー・ポップやルーリードナンバーがハマりすぎ

目を見ればヤクにハマリやすいかどうかが分かるそうだけど、どんな弱みにつけこむのかな。
「ロクでもない土地を占領してきたイギリスの子孫なんてロクでもない」と自然の中で叫ぶ。イギリスの若者もいろいろ悩んでいるのね。
麻薬の抗いがたい魅力と同時に、どうしようもない無気力感、サイテーな末期症状も見せ、
アートな映像、テンポもよく、道徳的作品といえなくもない。


『ライアーライアー』(1996)
監督:トム・シャドヤック 出演:ジム・キャリー ほか
本編に匹敵するほど長いメイキングとNG集つき。
とくにストーリー・脚本がなくても自芸、地のままで充分映画1本分撮れるかも。
顔芸やオーバーアクトはCGに劣らないし、始めから終わりまで叫びっぱなしパワー全開のジムがはじけっぱなし。
「僕のお父さんは嘘つき(ライアー)です」「弁護士(ロイヤー)でしょ」てボキャ天のかけあいみたいなセリフ。

子役がかわいいし、上手いし、妻役と2人でなんとか今作の本筋を支えてる。
このパートがシッカリしてないとほんと単なるジムのドタバタ喜劇に終わっちゃうからね。
それでなくても全米で超売れっ子、稼ぎまくりなのに、今作が1番ヒットとなるとジムも笑いが止まらないだろーな。
話をアメリカ得意の家族テーマにしたのが一般受けした理由か。
実際、大変なのは、目の前で百面相されてもしかめ面をしてなくちゃならない共演者の皆さん。


『スクリーム』(1996)

監督:ウェス・クレイヴン 出演:ネーヴ・キャンベル ほか
いやー私もかなりのホラーファンだけど、こんだけみんなあやしいとやっぱ当たらなかったね、犯人。
たまに悲劇のヒロインが実は犯人ってパターンもあるけど、雄々しく戦い、逃げのびて生き残る、
これが1番スッキリするエンディングだね。
みんな2の話をして、本当に’98夏に公開ときいて笑ったけど、出れない出演者に黙祷。

ホラーマニアいわくホラー映画の法則で、“部屋を出る時「すぐ戻るよ」といわない”、
“外に逃げればいいのに2階へ行く”って笑う
ホラー映画もだんだんリアルになっていくけど『コピーキャット』みたくシャレにならない現実に限りなく近づいているからね。
普段、完璧路線の生真面目タイプはキレるとマジこわいよ、ほんと。


『シャイニング(前編)』(1997)

原作:スティーヴン・キング 監督:ミック・ギャリス 出演:スティーヴン・ウェバー ほか
こだわってるねえ、S.キングおじさん。今作には本人のおちゃめ出演もなしで、
真面目に家族問題で迫ろうとしているのがひしひし伝わる。

初作の映画と比べるのは避けられないけど、大ヒットしたJ.ニコルソン主演はノーメイクで怖かった。
精神的にくる映像美も、今作は妻役にレベッカ・デーモイ他は目立つスターキャストがない分、より先入観なしのリアルさが出る。
ああ、彼らはこんなに互いに愛し合ってるのに、どうしてこんなに不安定で常に正気と相手への気遣いを保たなきゃならないのか
ジャックの涙ぐましい禁酒の努力が哀しすぎる。ラストを知ってるだけに余計。

ダニーが腕を折られた事件と、感受性が強いことを知っている妻は、いつも神経質になり、なにかにつけて夫への不信感を表す。
そんな心理的背景と、日常に潜むホラーよりもっと怖い「不安」と「恐怖」が細かく描かれている上、
ギャングの殺し、女の自殺、次々と起こる超常現象も丁寧に描かれ、圧倒的なホテルの不気味さが伝わってくる。
人の魂って怖いね。いつまでも残ってこの世に未練があってそこらをうろつかれてたら。

今作の主人公ともいえるダニー少年役もなかなかの子役。
山中に建つ歴史ある豪華ホテルのロケもピッタリ。
ラスト、前作では父が庭の迷路で凍死するアレンジだったけど、今回は・・・と期待がもてそう。
後編も一緒に借りればよかったと後悔。前編が140分、後半が160分くらいのかなり長編だからね。


『シャイニング(後編)』(1997)
ここまで忠実に小説の世界を映像化し、ホラーを家族愛の壮大なドラマまで盛り上げられたのも、
書いたS.キング本人が指揮したからに他ならない。出てたね、今作にもゴーストバンドの指揮者で!
テレビムーヴィならどんなに長くても映画の限界3時間以内の制限がないから今までの長編をすべてリメイクし直すってのはどうかな?

"Kissin' Kissin'" "That's all I missing"

親子の間だけの言葉のやりとりが胸にくる。
簡単に終わらないのがホラー映画のお約束、ちゃんと覚えておさえておくね。
「妻は3B。ブロンドで、ビューティフル、そしてグチリ屋」
愛しているが憎んでいる、父からも妻からも、受け止めてほしいのに受け入れられない。
そんなジャックの追いつめられた心境、家族の微妙な絆が浮かんで切ない。
ホラー史上もっとも同情しちゃう殺人鬼ってところか。

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notes and movies(1997.10~ part4)

2013-10-01 16:39:30 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『D.N.A.ドクター・モローの島』(1996)
原作:H.G.ウェルズ 監督:ジョン・フランケンハイマー 出演:ヴァル・キルマー ほか
3度目の映画化。CGも特殊メイクも思いのままの現代にして原作を脚色しなくちゃならないのはどうしてか。原作通りでないのが残念。
スターリング扱いのキルマーは漂流者役向きだし、漂流者が国連関係のやわい英国人で始終傍観者的なのも、
せっかくのモロー博士のマーロン・ブランドーが狂気宿る天才マッドドクターじゃなく太ったマフィアか道楽者みたいなのと、
どうしても美女が必要なアメリカ映画の悲しさでキャットウーマン(ほとんど野生メイクなし)を入れてるのも気になる。
(ロマンスシーンが入らないだけ忠実か)
最初の眼が疲れるほどの微生物のカットはスゴイ。

「犬は狩りをし、殺すが好き」てこの原作との違いは悲しい。
これじゃ原作の面白味と深みが全くそがれてないか? 単に獣人間のメイクの怖さばかり強調。
現代風に解釈するのと、興行的なウケを考えすぎたハリウッドのハマりやすいパターン。
ブランドーもよく出演したな。あのデカい腹が特殊メイクでないことが1番怖いと思う


『バスケットボール・ダイアリーズ』(1996)
監督:スコット・カルヴァート 出演:レオナルド・デカプリオ、ジュリエット・ルイス ほか
さて人気絶頂デカプコーナーからやっと借りた今作で気づいた彼の特徴は、自滅タイプの役が好きだってこと。
『タイタニック』監督秘話で、彼をゲットするのに「君の好きな体の不自由な役じゃない」と切り出したらしいが
演技に自信があるとこんなボロボロに破滅する姿をわざと見せたがる傾向があるのかも。
同作で本人のコメント「今作で大人になった」と言ったのは、他の共演者もたてることを学んだって意味じゃないかな。
今作は天才的だけど、ちょっと自己陶酔に入ってるデカプが見える。原作者はどこに出てたのか?

「ヤクをやるいくつかのパターン。金持ちの暇つぶし、売人、ストリート・キッズは13歳頃から手を出してる」

書く行為はストレス解消と、正気と狂気のバランスをコントロールする1つの手。
作家はあらゆる経験がものをいうから。


『GAG WARS part2』
出演:Take2、つぶやきシロー、ピーピングトム、U-turn、アンジャッシュ、ジョビジョバ、フォークダンスDE成子坂、BOOMER
(ネタのメモは割愛
今回のMCとトリはBOOMERで、弱いかと思いきや、シリーズ中1番充実した巻かも。
仮設スタジオっぽい暗いちゃっちいセットもさほど気にならなくなったし、
チラッと映った客席にはやっぱ大勢の女の子、サクラか?


『ふかわりょう 大小心者克服講座』(1997)
“嫌いな奴にさりげなく決定的な欠点を言うことによって、パンチやキックより効果的なダメージを与える”やり方。
「それはうぶ毛じゃないだろう」
「誰も見てなかったゾ、お前のバク転」
「お前のお土産、誰も手付けてないな」
「全部、目つぶってるけど焼き増しする?」
「これはペットのにおいじゃないだろう」ほか

例の「はい、まだ走らない」「ここ先生だけ」もすべて入った完全版。


『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)
監督:ジョン・バダム 出演:ジョン・トラボルタ ほか
今やってるディズニーのダンス・フィーバーでちょっと盛り上がってる路線上で借りた今作。
すごい有名な1本だけどなぜか観る機会がなかった。
トラボルタのブレイク作でディスコブームの火付け役にもなったという。
ノリ的には『フットルース』と同じ。目的も夢も持てずに日常の問題にどっぷりつかってキレる寸前にいる若者たちを描く。
それほど強調されなかったが麻薬問題もチラッと出てくる。
校内暴力、いじめ他で心のバランスがくずれ、事件が続発している今の若者と通じるものもある。
親子の断絶、悪い仲間、目的を持てない生活、相談できる相手もいない。あり余る感情と力。
みんなが真っ黒いトンネルから抜け出そうとしても方法が分からない。


『ロスト・ハイウェイ』(1996)

監督:デヴィッド・リンチ 出演:ビル・プルマン ほか
戻ってきてくれたか、このドラッグ的感覚。かったるい雰囲気、黄色っぽく重い映像、終わるとも知れぬ終わり方。
リンチの場合、だらだらと見せられていることすら快感という不思議な世界。
今回の最もキョーレツキャラは、死神みたいな暑苦しい顔のおやじに決定。
ビルの激しいSAXプレーにしびれるねえ。音は別だろうけど。
D.ボウイの妖しい歌声がほんとハマりすぎ。ルー・リードの♪this magic moment まで入ってたからね
監督は音にもうるさい人とみた。

リンチ作品の話をまとめるのはムリな話だけど、死神おやじは、Bの悪の化身で、
妻に浮気の疑いをかけたところからサイコと化した男の復讐話ともとれる。
プルマンが正義の大統領役から一転してワルっぽい危険な男を演じているのが見所。
パトリシア・アークエットの小悪魔ヒロインもイイ。


『アライバル』(1996)

監督:デヴィッド・トゥーヒー 出演:チャーリー・シーン ほか
いろいろあったチャーリーが身を落ち着けて久々ハリウッドに戻ってきた。「X-FILER必見」という呼び文句が観て納得。
リアルな秘密基地が壮大で、ピロピロの頭皮が泳ぎ、顔と反対に膝が曲がって歩くフシギなエイリアンデザインがイイ!
誰が味方で敵か、彼を阻止できるのかという逃亡劇もスリリング。
そして、地球は人間が守っていくべきという環境テーマまでしっかり入っている。
キキに「仲間に伝えろ。ヒトをなめるなと」足を切り替えて走ってく少年がみょーに残る。
そして立派にテレビに放映されたけど課題は残った。
他にもたくさんエイリアンを残したままだし、環境破壊は止まらない。
この分だと2ができそうな気配かな。がんばれチャーリー!


『バスキア』(1996)

監督:ジュリアン・シュナーベル 出演:ジェフリー・ライト、デヴィッド・ボウイ、ゲイリー・オールドマン、
デニス・ホッパー、クリストファー・ウォーケン ほか
上のメンバーの顔ぶれでも分かるようにベストのスタッフが集まって、夭逝した天才画家への深い愛をこめて描き上げた1作。
音楽もトム・ウェイツほか渋いアーティストが勢ぞろい
ボウイも参加。彼のアンディはソックリ。交友があって'90代も生き延びてる貴重な1人だからね。
悪評、スキャンダルの王ながらこんな真の友情を抱いて死に涙してくれる者もいたとは本当に彼ってフシギなヒト。
彼の死に素直に泣いた人は何人いるのか?

「世界で絵の分かる奴は10人しかいない。アンディはその1人だ」

「誰もが彼の純粋さに触れようとした」というのが今作のキャッチ。
だが当時、彼の周囲は純粋とはかけ離れたヒトたちばかり。

「絵を描くことと商売は別。自由にはなれないのか?」

彼は有名になることを夢見ても、それによって失い変化することまで理解していなかった。
ウォーケンが記者となってバスキアに取材するシーンは緊迫感いっぱい。

「塔に閉じ込められた王子は王冠を鉄棒にうちつけ助けを呼んだ。
 人々はその音色に天のものだと思い、両手をあげた。王子は助けられなかったが美が生まれた」


『許されざる者』(1992)

監督・出演:クリント・イーストウッド 出演:ジーン・ハックマン ほか
観るつもりはぜんぜんなかったのに冒頭からすっかり引きこまれてしまった。
女子どものために男らが賞金をかけて銃で競い合うっていう西部劇のおきまりコンセプトは同じだけど、
複雑な人物設定と、それを演じきり、なお、その上に深みを加えることができるイーストウッドの老いたベテランの渋み、
ハックマンの悪玉とも正義ともいえない重い保安官の存在感などアクションでなくドラマで見せる時代もの。

「コーデリアは、ならず者の殺し屋と結婚、数年前死んだ母がその後墓参りにきたが、
 去った後、なぜ娘がそんな男と一緒になったのか分からない」

夕陽にシルエットとなる小屋と枯れ木の映像でまず引きずり込まれる。
なぜ彼は若い頃女子どもまで平然と殺していたのか語られないし、
結局ヒトがヒトを裁くことの難しさを説こうとしたのか?


『リング』『らせん』(1998)
監督:飯田譲治 出演:松嶋奈々子、中谷美紀、真田広之、佐藤浩市 ほか
いやあ分かってたけどだまされたって感じ。1作目で怖がらせて、2作目はDNAのSFドラマか。コンセプト勝ちだね。
でもどうして邦画は何十年たっても変わらないのかな。
髪の長い女が恨みつらみでもってバア~って出てくるって、横溝さんの湿っぽいノリ。
ま、布をかぶった男やイメージのコラージュ的なテープは薄ら気持ち悪いけど。

2作目を観ないで帰れるって言われてほんとに怖くて帰っちゃったヒトがいるって、また口コミパワー利用した新手の商法か?
男優、女優とも新旧まぜて力のある人材を配して、効果音、映像にちょっと驚くシーンはあるけど
あまりに身近すぎる舞台のせいか・・・とにかくこれはビデオで充分、このひと言に尽きる。
金をもってるのにどうして邦画ってこんなにみんな低予算な作りなの?

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notes and movies(1997.10~ part5)

2013-10-01 16:39:29 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part4からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ビーバスとバットヘッドの近所付き合いはバトルだゼ!』
MTVの番組案内やら入会の仕方をさんざん見せられて、やっと本編かと思いきやこのビデオの予告編。
で、やっと短編集。ま、MTVのロックとロックの間にうまくすべり込ませればいい感じのキャラだろーけど、
これだけの1本は30数分といえどちょっとツライ。
ホモや動物虐待ネタなんか笑えない。そんなサイテーの連中として彼らを笑うのかもしれないけど。
ヘヘフヘヘと始終笑ってる声も気になる。ヘッドバッキングとかでロックに心酔してたり、
時々妙にシビアに頭がハッキリするセリフはイイけど。
"That was COOL~"が口ぐせ。バットヘッドのほが格上らしい。つるんでいても決して仲がいいわけじゃない。
2人を見てると今の子とあんまし変わらないことに気づくから怖い。この番組見てたらなおさら凶暴になるぞ。


『リング 完全版』(1995)
監督:瀧川治水 出演:高橋克則 ほか
映画よりずっと怖いって友だちにススメられて観たら、やっべー後ひくよ、こんなのありか~?
テレビドラマの映画化、こりゃ一人暮らしにゃこたえるよね。
まだ貞子役の子がAV系のカワイイ子で助かったけど、これが顔中髪なら耐えられない。
ドラマ自体はクサイありがちな話なんだけど、このビデオ映像がくる。コンセプト勝ちだよ。

怖いと思いながらも引きこまれる人間の心理ってほんと複雑怪奇。
友だちが私にテープを貸してくれたのも友情からじゃないかも?
全身汗流してみちゃったよ。シャレにならない。こりゃ不幸の手紙をマジにした映画。
文化の低さからやっちゃいけない低俗なビデオ作っちゃってやだな、もう、まんまとハマっちゃったじゃない。
しかも原作まで気になってる。


『ドクター・モローの島』(1977)
監督:ドン・テイラー 出演:バート・ランカスター、バーバラ・カレラ ほか
先日観た『DNA』の元ネタ。これも原作に独自のアレンジを加えているが'77にしては特殊メイクがリアル(『猿の惑星』風)で、
SFX技術が進んだ現代版よりおどろおどろしさが出てる。
ランカスターのモロー博士も原作の雰囲気に近いし。でもやっぱ村の女はいらないんじゃないか?
モンゴメリーは単なる酒飲みの労働者になってるのが惜しい。

1つ気になるのはやたらドクターの飼ってる大型肉食獣とのからみのシーンが多いこと。牙抜いてるのかな?
それとも動物園のヒトに慣れてるコを使って、じゃれてるシーンにガルル・・・て効果音を入れたのか?
本物のトラ、ライオン、黒豹?、クマなどなどとギャーギャーいいながら取っ組みあって、マジでヤバイんでないの?


『奇跡の海』(1996)

監督:ラース・フォン・トリアー 出演:エミリー・ワトソン ほか
巷でよく聞く「真実の愛」や「愛の力」とは?
なんらかの知的障害をもつ女性が結婚して性に目覚め、愛を考える。
田舎の閉鎖的な集団生活での女性の権利主張の話でもある。
信仰心はヒトを救いもし、苦しめもする。とくに田舎じゃ厳しく、
時に理不尽な信仰は、彼女の自由な心を閉じ込めようとした。
野生動物は人間社会ではストレス過多で死んでしまう。
愛を残して悲愴な死を遂げるベスはつがいを失くした鳥のようだ。

ベスは超能力を持っていたのか? 信ずる心の強さが起こした奇跡か?
でも、こんなに愛し合ってる2人がなぜ結ばれなかったのかしら?
ボウイ♪Is there life on Mars?、E.ジョン、T-REX♪Hot Love、♪Shade of paleほか、この選曲は好みが合うものばかりで嬉しい


『スノーホワイト』(1997)

監督:マイケル・コーン 出演:シガニー・ウィーヴァー ほか
満足感のあるグリム童話だったなあ。こっちが原典に近いとすると、かなり誤解してた。
ディズニーシリーズは、そうとう子ども向きに甘~いオブラート状にアレンジしてあったんだ。
このまま『シンデレラ』や『赤ずきんちゃん』など全てリメイクして欲しいな。
シガニーがイメージ一転。タフな女正義ヒーローから情念に滅ぶ魔女役で迫力!

迫力ある心理ホラーに仕上げて、しかも中世のセット、衣装、美術も完璧に再現。
私たちが読んだ絵本の白雪姫と似て非なる壮大な愛憎ドラマとなった。
女が魔術を使うという非現実も、ヒトを呪い、嫉妬する心の比喩と考えれば、この物語りはもっと身近な悲劇となる。
グリム兄弟って童話作家っていうよりシェイクスピアに負けるとも劣らない
人間ドラマを描いていたんだって改めて再評価。原典ってやつを読んでみたい。


『フィフス・エレメント』(1997)

監督:リュック・ベッソン 出演:ブルース・ウィリス ほか
ブッ飛びのおもしろさ なんで劇場の大迫力画面で観なかったかなあ。ジョイポリスの近未来アトラクション向き。
もしこれが3Dで楽しめたらブッ飛び近未来ドラマ体験ができる。
単なる目新しいアクション映画で終わらなかったのは、フランス人のベッソンの奥深い心眼があってこそ。
『ダイ・ハード』まんまのウィリスもぴったりハマってる。

「救うべき価値のあるものはある。愛とか」「でも私は愛を知らない」「オレには君が必要だ。愛してる」

リールー役ヒロインの異人的魅了と演技が本作の要。それを囲む好脇役たち。
イアン・ホルムは『ブラジル』でのダメ社長をホーフツ。黒人の大統領ってのもイケル。
SFをリアルにするには背景となる生活セットがクールでリアルでなければならない。
喋る車、収納式ベッド、テーピングのファッション!、宇宙船はもちろん、宇宙飛行機のカプセルベッド、
スチュワーデスのファッション、宇宙人歌手ディーヴァの造形も美しい!
パラダイス惑星がハワイそっくりなのとか遊び心もたっぷり。武器もよりハンディ+強力になってるのは悲しいが。
荒涼とした砂漠と、車が飛ぶ都市、どちらが本当の未来か? どちらが幸せな未来なんだろう?


『ドリフトウッド~狂気の密室』(1996)

監督:ローナン・オリアリー 出演:ジェームス・スペイダー ほか
今作の見所はなんといってもスペイダーのヌード。最初は悪賢いスノッブ系の役が多かったけど、
最近はけだるい美形の巻き込まれ型、彼が流れ着いたらやっぱり嬉しい。
「男は自然の力を嫌う」というより追われると逃げるって法則じゃないかな。
これがどっかの諸島なら、流されては愛され、逃げては流されってゆうコメディが作れそうw

「オレは愛していないんだ」て成り行きとはいえ、いいとこどりで逃げてくなんてヒドイよ。
孤独を愛して自活してるアーティストの女性なんてカッコいいと思いきや、
ラストは結局男で泣かされ、女は弱いって感じのエンディングはなんとかならなかったのかな。
これと同じパターンに『ミザリー』っていうマジ怖いやつがあるから、まだ片脚残ってた分感謝しなきゃ?


ジブリがいっぱいコレクション『魔女の宅急便』(1989)
友だちおススメの1本。私の中では宮崎駿作品のベストは『風の谷のナウシカ』で、今作を観た後もそれは変わらないけど、
特徴的な「浮遊感」は、今作にも生きてて、「社会人第一歩の女の子を描いた」というテーマに共感。

本人と糸井重里の対談がオマケに入ってて、けっこう職人気質。
「ビデオで何回も観る用じゃない」確かに思い入れ作を数年してから改めて観るとアレッ?てパターンあるもんね。
「13歳からそのまま30歳になっちゃう人が増えた」うん確かにここにもね。

ラジオから流れる♪ルージュの伝言 ほか今作のテーマソングはユーミン。アニメとも意外と合ってる
宮崎作品は、外国でも評価が高いから、今作もきっと英訳とかされたんだろうなって思いながら観てた。


Classic Film Collection『ローレル&ハーディ LIBERTY』(1929)

●LIBERTY
淀川さんが「ホモセクシュアルな脱走犯の逃亡劇」と絶賛してるのもどうかな。でもちょっとそんな感じも受ける。
「アメリカの歴史は自由を求める歴史だ」の振りでシマシマ服の2人が逃げてくるシーンからw、
ズボンをはき違えて、はきかえようと脱ぎかけると見つかり、蟹が入ってまたひと騒動、
そして建設中の高所で落ちそうで落ちない迷演技にドキドキ、こーゆーのサイレントに多いね。

●BIG BUSINESS
クリスマスツリーの訪問販売員の2人がしつこくしたからキレたオヤジが、
ツリーを切り刻んだから始まった壊し合いを延々続けるというストーリー。
とっくみ合いにならないところが平和的というかガキのケンカってゆうか。
戸を閉められるごとにツリーや服をはさんじゃうのも笑える。

なんだかんだいっても友情厚いこの2人組。
せっかちなデブとおっとり型のヤセコンビの息の合ったかけ合いがなんといっても見所。


『ティコ・ムーン』(1997)

監督:エンキ・ビラル 出演:ジュリー・デルピー ほか
とっても美しい近未来ラヴストーリー&サスペンス。
リュック・ベッソンらが影響を受けたらしいが、現在好評レンタル中の『フィフス・エレメント』の
赤いヅラが同じなのもそのせい? デルビーの青白い肌によく映える。
相変わらず濃い役回りのミシェル・ピコリに、クールな殺し屋兼熱狂的守護神が渋い。

「僕らの物語りは僕らが作る。子どもたちは僕の前世のことまで知りたがらないだろう。
 過去にとらわれて嘆く連中がなんと多いことか」

♪I love the sun というけだるい女性ボーカルのテーマ曲もSFにピッタリ
この美しいエンディング映像は息を飲むばかり
とにかく灰だらけで空気も有料、水も有料、物は浮遊するし、通貨は石ころ? 金の原石?
人々はボロを着て・・・って、なんで近未来ってピカピカの鉄ものか、荒涼もの、無機質。
これを20数年後に観たら、きっと今'70のSFものを観る時みたく
「これは現実化したけど、こりゃ昔のままじゃん」ていうのが分かるんだろうね。それもちょっと楽しみ。

コメント

notes and movies(1997.10~ part6)

2013-10-01 16:39:28 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part5からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『八日目』(1996)

監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル 出演:ダニエル・オートゥイユ、バスカル・デュケンヌ ほか
巻末にダウン症候群協会のメッセージがある。
「染色体が1つ多いことで発症する。どの国でも1000人に1人生まれる。
 元モンゴリズムと呼ばれたが差別だと問題になり改名。知育は遅いが職につく者も多い」

自然を愛し、ヒトを愛する心でいっぱいの彼らが自然に溶け込める世界、
今の時点ではそれは天国にしかないという結末が悲しい。

「1日目。神は音楽を創った。2日目。太陽を創り、3日目。海を創った。6日目。女と男、子どもを創り、
 7日目は休息をとった。そして8日目。“何か忘れたものがあるかな?”神はJを創り大変満足した」

♪Mexco~と濃いキャラで歌う歌手の声があと引く。
幻想シーンの映像も、美しくてんとう虫が飛ぶシーンもCGで大変だったろう。


『乱気流 タービュランス』(1997)

監督:ロバート・バトラー 出演:ローレン・ホリー、レイ・リオッタ ほか
パニック映画全盛期の『エアポート』シリーズがよりリアルに迫力を増して帰ってきたって感じ
この着陸シーンを何度も観て習得すれば、私たちも緊急時には操縦できるかも?
すっかり板についた悪役レイがにっくきワルを完璧に演じたからこそ、
フツーのヒロインがスーパーウーマンとなってスッキリ爽快なエンディングが成立した。
飛行機で護送中の犯人と一緒だったり、機内映画で今作を観ることもゴメンだね

タイトルは乱気流が原因で飛行機にトラブルが起こる話みたいに聞こえるけど、
結果は嵐の揺れが運を読んでくれたってワケ。
機内のパソコンとかローラースケート少年とかがもっと話の展開に加わってくればもっと面白かったかも。
飛行機もロケットと同じであらゆるトラブルが起こることを想定して、それに対処できるように作られているのがわかる。


『バウンド』(1996)

監督:アンディ&ラリー・ウォシャウスキ 出演:ジェニファー・ティリー、ジーナ・ガーション ほか
長年ハリウッドでタブー視されてきた同性愛ものも、ゲイ系に少なからずヒット作が生まれてから解禁か。
意外と少ないレズビアン系も今作みたくカッコイイ女同士のサスペンスなら湿っぽくなくて楽しめる。
女性らしいVがマフィア相手に立ち回り、男らしいKが殴られ縛り上げられ待つ女になる。
「誘っといて謝る女は嫌い」「謝ったのは、誘っといて何もしなかったからよ」なんてセリフはかなり刺激的。


『冷たい一瞬(とき)を抱いて』(1996)

監督:アンジェリカ・ヒューストン 出演:ジェニファー・ジェイソン・リー ほか
舞台は古き良きアメリカ南部。とてつもなくハードな状況に生まれ育った1人の女の回想という形で描かれている。
問題を抱える女の子役から母親役を見事に演じたリーと、難しい役をこれまた見事に演じた子役、
そして、社会問題、家族、男女の愛を初監督とは思えない映像で描いたヒューストンは素晴らしい。

♪人生一度も過ちを犯さない限り、人を責めるのは気をつけたほうがいい てラストのゴスペルが説得力あり。

「男と子どもを選ぶなんてできないことよ」

ボーンが救われた唯一の理由は、アニーの女家族がいたから。
無骨だが道理の通った母、優しく芯のある物分りのいい姉たちの言葉の1つ1つが重い意味と愛情にあふれてる。
夫を愛するほど子どもが傷つけられる、母をいたわればこそムチ打ちの傷を隠す子ども。
妻を愛するほど義理の子どもが憎らしくなる夫。
こんなにバラバラに複雑に壊れた家族は悲しすぎる。みんな心が病んでる。
今でも多くの子どもが同じような虐待を受けていると思うとゾッとする。

「私は母のように強くなれるだろうか。自分も一族の一人なのだから」
人を愛することの難しさをまたつくづく味わった感動の1作。


『ゲーム』(1997)劇場にて

監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:マイケル・ダグラス、デボラ・カーラ・アンガー ほか
ハリウッドらしいけど、なにか変だ。弟がこんな演技派だったり、イタズラ者にも程がある。
飛び降りてちょうどクッションの上なんてできすぎ。こんなゲーム楽しいどころか命が縮んで人生変わる。
こんなのに一口噛んでる友達なんていらない。実際、詐欺なんてどこにもいるからね。


『フリー・ウィリー』(1993)

監督:サイモン・ウィンサー 出演:ジェイソン・ジェームズ・リクター ほか
友だちおススメビデオ。鴨川シーワールドで初めてシャチのショーを見て、あの巨体でイルカと同じ機敏な動きと
ハイジャンプができるのにビックリしたけど、中でもこのウィリーの芸達者ぶりには感動。
精神障害を抱える子どもらのセラピーとしても注目されてる今日、彼らとの交流には計り知れない恩恵がありそう。

一生家族のグループで行動するシャチ。夕暮れに飛び上がり、回転して泳ぐ自由でおおらかな美しい映像はいつ見ても飽きない。
水族館は海の様々な生き物に身近に触れられるいい施設だけど、結局は捕えて自由を奪っているんだよね。
なるべく自然に近いようにスタッフも努力してるけど、やっぱり野生の状態が一番。


『ラブアンドロイド・チェリー』(1986)
監督:スティーヴ・デジャーナット 出演:メラニー・グリフィス ほか
完璧なルックスに従順な性格・・・近未来SFに頻繁に登場しつつあるセクサロイド。この分なら現実化するかも。
それで男女関係のもつれによるトラブルや性犯罪が減ればいいいけど、反面ますます人情味が薄れていくのは空しい。
眉村卓さんの「わがセクサロイド」を映画化したら、もっと哲学的なSFものになるんだけどな。

未来の売春宿はすべて契約制っていうのも面白い。
ナイスバディが自慢のメラニーがロボット役かと思ったら、銃をぶっ放つ女闘士のほうで期待ハズレ。
砂漠が舞台となるSFは、どっか低予算の雰囲気。お気軽にヒマをつぶすにはちょうどいいくらいのボリュームの1本。


『エイリアン3』(1992)
監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:シガニー・ウィーバー、チャールズ・ダンス ほか
シガニーのライフワークとなってきた今シリーズも3作目。ここまでとりつかれるとよっぽど腐れ縁。
エイリアンはよりスピーディ、より賢く、より凶暴になってヒトに襲いかかってくる。
2作目は自分の子どもへのエサ集めという立派な目的?があったけど、今作は単なる復讐?
もちょっとストーリーにひねりや深みが欲しかった。
せっかく出たC.ダンスもいい関係になってすぐヤラレちゃうし・・・

リプリーは鋼の中に身を投じる大々的なフィナーレ・・・といいたいところが、
最新作の4では復活するそうで、まさにシガニーなしに今シリーズは語れないといったところ。
監督が変われば同じシリーズでもかなり違ってくるのが当然。
次回は『ロスト・チルドレン』の監督だそうで、もっとひねった深みのある続編が期待できそう。
3はスプラッタシーンが主体だったから。


『ボーイズ・ライフ』(1993)

監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ 出演:ロバート・デ・ニーロ、エレン・バーキン ほか
実話の原作を基に描いた感動のヒューマンドラマ。バーキンが色っぽくて行動派のママ、
デ・ニーロが暴力的な義父、そしてデカプが時々道を外れながらも母の愛に支えられて自立していく少年役をみずみずしく、
それぞれが各パートをしっかり演じきった佳作。

「僕らはエイリアンさ。この町は君をダメにする」

考えてみればドウェインも普通の平和な家庭を築けない哀れな男なのかも。彼の父もそうだったのか。
子は親を見て育つってこういう場合、悲劇だね。
トビーがまっとうになれたのも母の一貫した愛情あればこそ。
バス停で別れる母と息子の言葉少なめのシーンがイイ。


『ファングルフ』(1997)
監督:アンソニー・ウォラー 出演:ジュリー・デルビー ほか
悲しい身の上・・・と思いきや、オオカミ人間のパロディ入ってる。
ジュリーはどうせならヴァンパイア向きだと思うけど。思いっきりCGのオオカミ人間が暴れまわる。
ラストは自由の女神からのバンジージャンプというおちゃらけた話。

コメント

notes and movies(1997.10~ part7)

2013-10-01 16:39:27 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part6からのつづきで、薄いブラウンのノートのラスト。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『フリッパー』(1996)
監督:アラン・シャピロ 出演:イライジャ・ウッド ほか
『フリー・ウィリー』に続く「海の仲間シリーズ」第2弾は、もっと芸達者なイルカくんと、問題児が心触れ合うお話。
テレビシリーズの映画化らしくてBSで放送中とか。
このイルカ、野生じゃない動き(たぶんしこまれた役者動物)で、遊び好きで人懐こい。
環境破壊をメインテーマに悪者がいかにもワルいから効いてる。

少年がシュモクザメに襲われる『ジョーズ』さながらのシーンでイルカが群れをなして体当たりして追い出すシーンはスゴイ。
普段の愛らしさからは想像できない攻撃性ももってるんだね。
すんでる場所は海と陸とで離れているけど、同じ哺乳類のよしみで、彼らとはもっともっといい関係を作っていけそう。
それには、いずれ海に通じる台所から出す排水とかもっと気をつけなきゃな


『THE X-FILES TALITHA CUMI』
監督:クリス・カーターほか 出演:デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン ほか

【FILE No.324】
しばらく離れてたXファイルシリーズ。シーズン4ともなるとれっきとした長寿番組。ロングヒットだ。
2人もどんどん公私共に巻き込まれていく。少々ネタ切れ気味、トーンダウン、行き詰まりを感じなくもないけど、一応その後が気になる。
・・・ところで、タリサ・クミって何?


『THE X-FILES FORTH SEASON』


【FILE No.401 Herrenvolk】
んーやっぱ『ダークスカイ』とは違った深みを感じる。ミステリーとしてのストーリー構成がしっかりしてるから、つい引きこまれる。
それに映像も凝ってるし。今回の養蜂所の蜂に取り囲まれるシーンなんかスゴイ。たしかドゥキャブニーも苦労したとかいってた。
針を抜いた本物とCGの合成だったっけ? ついにミスターXも去って、テーマも"Everthing Dies"
「なにも失うもののない人間ほど危険なものはない」


【FILE No.402 Unruhe】
今回は念写の話。この前の『リング~らせん』でもVTRに動画で映しこめるスゴイやつがあったけど、
写真の発明とともに念写の歴史も古いらしい。
この写真もよくできてる。いつも小物にも凝ってる番組だけど。
「合成とは思えない」って驚嘆させるシーンだから、それなりのを作らなきゃならないから大変。


【FILE No.403 HOME】
シリーズ中最もおぞましい1作。広大なアメリカならもしやいるかもと思わせるあたりがXファイルチームの
細部にわたったセットや小物、照明、撮り方の凝りようの勝利。
今回はモルダーの田舎好きが判明。スカリーはやたら母を意識させるセリフあり。鍵もクローズアップされている。


【FILE No.404 Teliko】
いままでヒトのいろんな部分を吸う異種がいたけど、今度は脳下垂体の色素ホルモン(?)を食べるアフリカ系移民。
移民問題を少々取り入れている。久々スカリーが報告書を入力するエンディング。
普段はコンタクトなのが、この時だけインテリ風メガネ姿なんだよねv
よく考えれば、それぞれの事件1つ1つに数ヶ月に渡って関わってるとすると、この4シーズンだけでもすごい月日が経ってる計算にならないか?
ま、細かいことはおいといて。移民の国、アメリカの1つの顔が見える。


【FILE No.405 The Field Where I died】
デジャヴ、前世記憶、カルト集団、多重人格、あらゆる話題満載で1つのストーリーにしたメランコリックな作品。
モルダーがいつも以上にオカルトにハマリこみ、スカリーは現実にひき戻そうとする。前世体験の演技の競演も見物。
うーーん本当に転生ってあるのかな? 生への執着か?


【FILE No.406 Sanguinarium】
いきなりおぞましい手術シーンから始まる今作は、とにかく血、血、血。
整形手術が日常茶飯事に行われる昨今、それに疑問を投げかける完璧ルックスのモルダーもやたら鏡でチェック。


【FILE No.407 Musings of a Cigarette Smoking Man】
短編映画みたいなつくりで謎の男スモーキング・マンの人生が明かされる。
彼にも人間的な感情があり、小説家になる夢(それも宇宙人ネタ)があったなんて新事実発覚。
しかもモルダーとスカリーは声のみの出演。
「いつでも殺れるが今日はよそう」


【FILE No.408 Paper Heart】
サマンサはアブダクトではなく連続少女誘拐殺人犯に殺されていた!?
UFOよりも現実的な展開にモルダー同様私たちもだまされかけたけど、最後の最後に違うと分かる。
しかし子どもを何人も殺して埋める趣味なんてどうしたって理解出来ない。
それでも人権は守られなきゃならない。終身刑でも処刑でも本当の罪はあがなえない。
モルダーはすこし頭をカラッポにして眠ることが必要だ。
それにしてもシリーズ4でも何の事件も解決しないのか? ちょっとかったるい。


『コンタクト』(1997)

監督:ロバート・ゼメキス 出演:ジョディ・フォスタージョン・ハート ほか
ジョディのSFは初めてじゃない? SFといっても宇宙人が飛びまわるたぐいではなく、
科学者の視点で実際進行中の宇宙計画にもありそうなリアリティ感がある。
なんといっても原作はカール・セーガン。
宇宙の広さ、美しさ、そして未知の生命体、高度文明との感動の出会いのクライマックスは素晴らしい

エリーの少女時代は、以前観た「冷たい一瞬を抱いて」で素晴らしい演技をみせた子役?
宇宙飛行士を目指すor宇宙科学に関わる人々の夢と希望あふれる子ども時代が丁寧に描かれているからこそ
クライマックスの感動が一層胸に迫ってくる。
丸坊主にしたマッドサイエンティスト風のジョンの怪演もイイ。


『ヒート』(1995)

監督:マイケル・マン 出演:アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、ヴァル・キルマー ほか
これはクリスマスor正月向け超娯楽大作。『明日に向かって撃て』以来の壮大な男達のドラマ+ガンアクション。
2大オスカー俳優、ハリウッドの御柱アル・パチーノとデ・ニーロが対照的キャラながら息ピッタリに競演。
善になりきれない善、悪になりきれない悪。勧善懲悪の鉄則があるけど、誰も死んでほしくないと観客に思わせるところがさすが。
1人1人を丁寧に描いた監督、演出家もしかり、とにかく2人のダンディな大人の色気プンプン漂う画面、シワの1つ1つにまで要注目
ナタリー・ポートマンが、離婚家庭で傷つき、自殺を図る少女役で好演。
彼女の存在でVと妻の溝が埋まるという、脇役ながら重要な役所をしっかりおさえて『レオン』以来の期待に応えている。




【読書感想メモ】
「YOKO ONO Who is the real Yoko Ono?」Jerry Hopkins著
「エルマーのぼうけん」Ruth S. Gannett著
「スプーンおばさんのぼうけん」アルフ・プリョイセン著
「モロー博士の島」H.G.Wells著
「ネヴァーモア」マリー・ルドネ著
「エルマーとりゅう」ルース・スタイルス・ガネット著
「シートン動物記」Ernest Thompson Seton著
「バスター・キートン自伝 わが素晴らしきドタバタ喜劇の世界」Buster Keaton & Charles Samuels著


【イベントメモ】


「ポンピドー・コレクション展」@現代美術館
成増散歩:植物園、東京大仏、郷土資料館、赤塚公園
「ちひろ美術館」@上井草
「バスキア展」@三越美術館
「ハウステンボス」@長崎(平和公園、グラバー園、大浦天主堂
「アンコールワットとクメール美術の1000年展」@東京都美術館
「花やしき」@浅草
「ディズニーランド」
「鎌倉シネマワールド」@大船
「ピュリツァー賞写真展」@Bunkamuraザ・ミュージアム
「ジェマイユ展」@東武美術館
「テート・ギャラリー展」@上野
「トーキョー・アイマックス・シアター」@新宿新南口高島屋内
新田さんライヴ@LIVE HOUSE CAVE

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