メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1998.4~ part1)

2013-10-12 11:58:32 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は傘のイラストが入ってるノートからご紹介。どうやらデ・ニーロ作品を漁ってた模様。

  

photo1:ノートを開いて1ページ目はバスターv 『大学生』の1シーン。
photo2:江戸川乱歩シリーズを読み返して、キョーレツな挿絵を真似して描いてるw
photo3:テニスの結果メモもまだ続いてる。

若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『誘惑のアフロディーテ』(1995)

監督・出演:ウディ・アレン 出演:ミラ・ソルヴィーノ ほか
ウディ変わらなくて嬉しいな。若い頃から老け顔だったからw
N.Y.を舞台にまた楽しくて、ちょっと悲哀のある、オシャレな恋愛物語りを生み出した。
グラウチョやサッチモの♪When you're smilin' なんか出てくると「好きなことが同じv」なんてまた嬉しくなっちゃう。

次の『世界中がアイラヴユー』もたしかマルクスネタとミュージカルの味付け。
そこにも大勢おいしい女優が出てるけど、今作もとびぬけた美女のほかに、妻役は演技派の若手売れ筋ヘレナ・ボトム・カーターなど、
好きな女優と大っぴらにキスできるんだもの、監督業もやめられまんせんわなw

なんだか古風なギリシャ神話の劇団員風なのが進行役で、レニーにからんで予言したり、助言したりする構成が異色。
95分ってちょうどいい時間で楽しめる、アレンはほんと娯楽映画の天才。よく分かってらっしゃる。


『THE X-FILES SEASON 4』
監督:クリス・カーターほか 出演:デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン ほか

【FILE No.409 Tunguska】
まさかまたクライチェクに会うとは、異生物にのっとられて閉じ込められた状況から一体どーやって脱出したんだか。
おまけにモルダーまでつかまって危機一髪!
黒い液体がミミズみたいになって顔の中をチュルチュル這い回るSFXは不気味。


【FILE No.410 Terma】
結局クライチェクはまたひどい目にあってバカを見る。こりない奴だね。
これからもまだ出てきそうだけど、こんな卑屈な役、本人も嫌だろうに。
ついでにキャンサーマン役の俳優も、出演するたびタバコを吸ってたらマジでがんになるよ
何百人も犠牲者を出した事件ながら、モルダーは生きて帰る。特別な免疫でも持っていたのかい?
今回はオイルをかぶったり、頭ぶつけたり、転倒したりと大変。スタントマンだろうけど。
なんだか終わったようで終わってない黒いムニムニ虫の行方は???


『地獄の女囚コマンド』(1990)
監督:ニコ・マストラキス、ピーター・レイダー 出演:ブライアン・トンプソン ほか
帰省中にテレビ放映して、母が好きな女囚もの。なぜか私のほうが頭から終わりまでしっかり観ちゃった。
お決まりの銃撃戦、ボスのところにバースデーを祝うふりして殺しにいく中途半端な終わり方。


『エディー 勝利の天使』(1996)
監督:スティーヴ・ラッシュ 出演:ウーピー・ゴールドバーグ ほか
こないだ飛行機内で上映してた時、隣りの父がしきりに「おもしろい!」と興奮&絶賛してたのを信じて、
(ウーピー出演作にハズレはないけど)観たら、やっぱ面白い。
『クール・ラニング』や『アフリカン・ダンク』に続く、ひたすら“クロい”スポコン映画。
ハーフタイムにはダンスあり、スポットライトに音楽、ほとんどショービジネスなノリの
あちらのスポーツの楽しみ方、日本との違いにビックリするね。


『ザ・ファン』(1996)
監督:トニー・スコット 出演:ロバート・デ・ニーロ、エレン・バーキン ほか
デ・ニーロシリーズ第2弾? 『ヒート』の時ほどのゾクゾクする色っぽさとスリルはないけど、
無限の顔を持つ彼が憎みきれない悪役を丁寧に演じ、監督も微妙な心理、背景を奥まで描こうとしているのが伝わる。
愛憎が表裏一体となり、支えにもなり、かつ脅威にもなり得る。不特定多数のファンの恐さをえぐりだした。
『フォーリング・ダウン』でのマイケル・ダグラスも恐かったけど、鬱屈した心理が偶像に婀娜をなすデ・ニーロのキレ方も怖くて哀愁漂う。
父と息子の絆を結び、平凡な市民の勇気と元気の源となる野球だけど、なんでもいれこみすぎはいかんよ。
ところでデ・ニーロはミック・ジャガーが好きかな?


『スリーパーズ』(1996)

監督:バリー・レヴィンソン 出演:ジェイソン・パトリック、ブラッド・ピット、ロバート・デ・ニーロ ほか
事実に勝る物語りなし。もしこれが事実ならかなりのスキャンダル、重い問題。
映画としても完璧な構成と演出で、スターも適材適所。デ・ニーロシリーズ第3弾に申し分ない、カッコいい神父役。
少年らの唯一、文句なく信じて頼れる人間であり、復讐の鍵を握る、悩める大役に、このヒトあり。
原作者は「実話」と主張するテロップあり。戸田奈津子訳。


『ローワン・アトキンソン・ライブ!』(1997)
人気爆発のミスター・ビーンブームでこんなビデオまで出ちゃったローワンて
どんな経歴で、本国ではどんな活躍してるのか改めて気になる。
サイレントに近いパフォーマンスコメディのミスター・ビーンのキャラが濃くて、実際の人柄とのギャップに戸惑う。
イギリスらしい皮肉、下ネタもバシバシ出るし、透明のドラムを叩くなんて大道芸までやれる彼はほんと芸達者で演技力レベル高。
相方の声がMPのジョン・クリーズソックリで、つい彼らのギャグと比較しちゃうんだけど、
ローワンは1人でここまでのし上がったんだから、かなりやり手に違いない。
(ネタは割愛)サンドイッチにこだわった紹介入り。


『俺たちは天使じゃない』(1989)

監督:ニール・ジョーダン 出演:ロバート・デ・ニーロ、ショーン・ペン ほか
いつまでもこの素朴で温かい感動に包まれていたい。これは人情話を得意とするN.ジョーダンのマジックか?
それとも俳優らの織りなす演技の賜物か? デ・ニーロシリーズ第4弾。

とり違えのルーティンながら、信仰心の篤いクリスチャンの国ならではのハートウォーミングな話。
マリアに靴を頼んだら、すぐ叶ったり、涙や血を流し、それが偶然でも映画の奇跡は感動させる。
字が読めないSが大事な説教を頼まれ、ピンチの時「熊に出会ったらご用心」のパンフを見て、
「危険はいつであうか分からないのにポケットの中身はカラッポ。でも希望がある!
 信じてなぐさめられるなら神を信じるがいい」なんて涙ものの説教をする。
元悪人ほど説教師に向いているのかも。
2人の親友の無言の別れのシーンがイイ。


『世界中がアイ・ラヴ・ユー』(1996)

監督:ウディ・アレン 出演:ゴールディ・ホーン、ジュリア・ロバーツ、ナタリー・ポートマン ほか
どうして次から次へとこんなにハッピーな映画が創れるの?!
この幸せな映画マジックにずっとひたっていたい。アレンのNY賛歌はまだまだ続く。
わざとらしく歌いだすミュージカル仕立てといい、マルクスbros.への敬愛まで添えて、
四季折々のNYと、尽きることない男女の恋愛物語り。
考えてみれば、誰も愛さず、誰からも愛されない人生ってなんて不毛なんだろ。
たとえ失恋して、大泣きしても、そっちのほうがよっぽど実りある人生だよね。

ラストを締めるのはG.ホーンのしっとりしたなかなかの歌。
とにかくJ.ロバーツも、ティム・ロスも、N.ポートマンも、ウディさえ歌っちゃうんだから
弾む心に体まで浮いちゃう軽やかでエレガントなダンスシーンはステキ。

「2人は夫婦より、いい友だちだったんだな。帰ろうか、イヴでもう遅い」

今作でもアレンが次々とキスシーンを繰り広げて、もしやそれが次回作に取り組むパワーの源?
J.ロバーツさえメロメロにしちゃう、これぞマジック!
♪Making' Woopie ほかサントラももちろん素晴らしい

コメント

notes and movies(1998.4~ part2)

2013-10-12 11:58:31 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『恋に落ちたら・・・』(1992)

監督:ジョン・マクノートン 出演:ロバート・デ・ニーロ、ビル・マーレー、ユマ・サーマン ほか
♪Just a Gigoro/Ain't got Nobody Louis Prima
デ・ニーロシリーズ第5弾。デ・ニーロのロマンスが観たいと思ったら、期待を大幅に超えるプレゼントをもらっちゃった気分
ちょっとボテ腹のヌードはあるわ、中年の学園青春グラフィティみたい。
サントラが妙にイイと思ったらスコセッシが顔出してた。
ノリノリのジャジーな曲に合わせて歌い動き回るデ・ニーロがサイコー楽しい。彼もブラック好きだね。

なにより大物スターのデ・ニーロをロマンティックコメディに迎えて、
B.マーレーが嬉々としてイタリアン・マフィアっぽいボス役を演じているのがイイ。
本人はきっと興奮して、デ・ニーロの首根っこつかんだりしてたんだろーなあと考えると、
デ・ニーロも結構コメディが好きなのかも
しかし歳とらないなあ。明るいブラウンの髪がまぶしいくらい初々しい感じ。
作品観るごとにこれだけいろんな顔を安心して楽しめる役者はそういないもんね。


『アイリスへの手紙』(1989)

監督:マーティン・リット 出演:ロバート・デ・ニーロ、ジェーン・フォンダ ほか
"Enything is possible."か。2大熟年ベテラン俳優が織りなす平凡な、
貧しく厳しいアメリカの労働者階級の苦労と幸せの物語り。
文盲の特殊な状況が丁寧に描かれて考えさせられる。

特殊な環境に育って、穏やかな中にも、大きな夢を持つ文盲役をデ・ニーロがしっとり演じる第6弾にも大満足。
父をいたわりながら満足に養えないことに恥を感じている様子も心にしみる。
いかにもアメリカンなハツラツJ.フォンダが、男に「セックスしてないのが不満」なんてサラリと言えるシーンもすごい。
華やかな世界ばかりでなく、こんなギリギリの不安定な生活者を等身大でリアルに伝える映画も大切だね。


『ブロンクス物語』(1993)

監督・出演:ロバート・デ・ニーロ 出演:チャズ・バルミンテリ ほか
スター俳優が監督をやって鳴かず飛ばずな評判に終わるってパターンはなきしもあらず、
ましてやデ・ニーロ級なら失敗できないプレッシャーも重かったろうに期待以上の物語と映像に大感動。
自らのルーツを重ねたところがイイ。
ソックリの青年時代の俳優に自分を重ね、自分は敬愛をもって父の役を演じるなんてスゴイ。
イタリア移民の下町での決して楽じゃないが、ささやかな暮らしや、人種問題等、
1人の人間を正しく育てることの大切さ、男の友情が丁寧に想い入れたっぷりに描かれる。

ワルながら仁義をもって「同じ過ちを犯させたくない」と息子同然に扱うソニー。こんなイイワルいるかしら?
結局、彼が引き金をひいた本当の理由がなんだったのか分からずじまいで気になる。
ここでもデ・ニーロの音楽へのこだわりがのぞく。
ビートルズ♪カム・トゥゲザー ほか数々のドゥーワップ系ブラックミュージックが散りばめられている。
その後2作目の構想はあるのか?


『ナイト・アンド・ザ・シティ』(1992)
監督:アーウィン・ウィンクラー 出演:ロバート・デ・ニーロ ほか
W.アレンはいつまでもNYの美しさと、そこで繰り返される愛情物語を描くけど、
実際この大きな街はこんな風に冷たいものだろう。
だから人は夢を見て集まり、腕のある奴はのし上がり、運がない者は失敗する。
よく外国人が弁護士を煮ても食えないとけなすのは、彼みたいな三流も多いからか?
みんなその日生きていくのが精一杯なんだもの。
大金で大きな夢を買うには命を賭けなきゃならない。

最後まで喋り通しで全然カッコよくない男をデ・ニーロが軽快に演じている。
普段はおっとり無口だそうだけど、こんな男になれるのも演技にハマる一因なんだろうね。
ジェシカ・ラングとの熟年カップルぶりが渋い。


『カジノ』(1995)

監督:マーティン・スコセッシ 出演:ロバート・デ・ニーロ ほか
♪Sometimes I spend the lonely night dreaming of a song the melody haunts my memory...
数多くの音楽を使って、ラストをこの名曲で締められたらたまんない
華やかな賭けと金のために金をとる連中の栄華と血生臭い破滅。
そこから生き延びたこの男はほんと運がいいけど、たった1人愛した女から裏切りと憎しみしかもらえず、
結局よかったのか悪かったのか。

ヴェガス一帯はディズニーランドにユニヴァーサルスタジオ、カジノも大企業に買収されてクリーンな遊び場と化した。
でも、ここいらのカジノの歴史は無数の血生臭いドラマの宝庫なんだろうね。
そんな環境にいたら「人生は金だ」って偏った考えにすぐ乗っ取られそうなのは確実。


『プライベート・パーツ』(1997)
監督:ベティ・トーマス 出演:ハワード・スターン ほか
夫婦仲にヒビが入ってヤバかった時もあったけど、浮気しようと思えば美女をわんさか落とせる状況にあっても
妻を尊敬する立場を守らなきゃと自制。意外に波乱万丈というよりトントン拍子に近いんじゃない?
それも彼の才能=過激下ネタトークと良心のたまものか?

日本じゃ初耳、初見だからなんとも言えないけど、ハリウッド進出して、こうしてヴィデオともなれば、
第2のジム・キャリーの座も狙えるかも・・・?
このクリクリの豊かな髪がトレードマーク。今流行りのヘアピースかと思うくらい。
なによりビックリしたのは冒頭、FHのジェシーが出てたこと。彼もついにハリウッド映画進出か?!


『Dreams Come True Wonder Land '91』(1992)

♪セトリ
♪A theme of the Wonder Land、♪Ring! Ring! Ring!、♪さよならを待ってる、
ダンス・メドレー~♪自分勝手な夜、♪Medicine、♪It's too late、♪カ・タ・ガ・キ、
♪星空が映る海、♪うれしい!たのしい!大好き!、♪Eyes to me、♪未来予想図Ⅱ

60minの中にいろんなお菓子がつまったパーティセットみたく楽しめる。
コンサートを凝縮したのと+街角を歩く3人の後ろについてくる群衆(最後、会場に入ってってどうしたんだろ?)
+電車の中でサラリーマンに扮してドリカムコンサートについて熱く討論する「吉田は口がデカイ!」とか、
全然飽きさせない構成。

コンサートの演出と衣装も凝ってる。王宮調のドレスから、サンバ系、キルト風ドレスで天井から吊り下げられたり、
赤いブラ&ホットパンツのセクシーバージョンもありの盛りだくさん。金かかってるなあ!
旧式カメラで会場を撮るパフォーマンス。なぜかずっと英語。
今じゃ外国でも注目されている彼ら。実力も華もあるから、自信をもって売り出せた誇りがもてる。
英語の発音もバッチリだし、吉田さんってダンスもイケるんだ。知らない曲のほうが多かった。
初めて歌ってるステージ見て驚いた。なんか気がついたらすでにすごい人気だったからね。よく知らなかったんだな。
なんかけっこう邦楽もいーんじゃないの。他にもいろいろミュージックビデオ見てみたい。


『Seiko Matsuda 1991 Concert Tour Amusement Park』(1991)

♪セトリ
♪Listen!、♪Drive me to the sky、♪Into the Groove、♪All the way to Heaven、♪Goodbye my baby
♪時間の国のアリス、♪ピンクのモーツァルト、♪レモンティーとチョコレートパフェ、♪Kiss me please
♪Here we are、♪Hold on、♪Sweet Memories、♪抱いて・・・、♪Crazy for you、♪裸足の季節
♪青い珊瑚礁、♪夏の扉、♪Rock'n Rouge、♪赤いスイートピー、♪Chase My Dream~明日へのstep、♪Precious Heart

ついこの間、電撃再婚してまたまた世間を騒がせた松田聖子ちゃんのコンサートビデオ。久々に見てしまいました。
コンセプト的には昔と変わってない。新旧とりまぜた曲構成、大掛かりなステージと照明効果(今回はシンデレラ城みたいなの)、
何度も衣装替えをして、ダンサーたちとのヴォーグ系ダンス、ここらへんはやっぱ本人が憧れてるマドンナの影響かなり出てる。

最初はグラサンに赤のパンツスーツ、次は大きな羽根の帽子をかぶった宮廷ドレス、
それからしっとりした黒のロングドレス、背中に1本通ったラインが色っぽかった。
そしてリカちゃん人形みたいなドレス、ラストは白で統一したブラ+ホットパンツ流行のスタイル。
♪フレッシュ、フレッシュ、フレッシュ! と熱狂的な掛け声に鳥肌たった。ファンは有り難いねえ。
しっとりと女の情愛も歌えて、跳びはねて青春まっさかりの歌も歌える。ほんと国民的アイドルスターだよ。


『LINDBERG FLIGHT - 004 念ずれば花開く』(1994)
全国ツアー回ってのラスト。渋谷。今まで見たバンドに比べると会場はかなり大規模、超満員だけど、
セットはシンプルで、どこか手作りな親しみやすいインディーズのイイ感じがでてる。
全部知らない曲で、リストも出なかったから、記録できないのが残念。
ヴォーカルまきのイメージって『アンモナイト』で見た時はとてもストイックな感じを受けたけど、
博多弁?で喋って普通の女の子なんだ。ハスキー系の声質がイイんだよね。
黒のスーツで現れて、ぎこちない振り付けがまた初々しい。やっぱジーンズ+Tシャツってのが一番彼女らしいんだろうね。
ちょっとオフの様子も挟んだりして実質2~3時間あるライヴだろうに、ぴったり1時間にまとめちゃってるいさぎよさ。
また出るヴィデオのための観客録りもあり。アンコールは造花を持ってタイトル曲。
メンバー仲もかなりよさそう。ピアノ弾き語りのバラッドもあったのにラストのいいところで切れてるのは残念。


『ジャックナイフ』(1990)

監督:デヴィッド・ジョーンズ 出演:ロバート・デ・ニーロ、エド・ハリス ほか
ベトナム戦争における帰還兵1人1人には貴重なドラマがある。
『ディアハンター』などでも描かれてきた彼らの一生消えない心の傷、ぽっかり空いた大きな穴、
他人にも自分にも言えないで、社会復帰もできずにいるアメリカの傷がここにある。

E.ハリスが、見た目はイケてないけど、半分死んだ人間からの復活を熱演している。
デ・ニーロのヒゲ面と太り方はジェリー・ガルシアみたいでビックリしたけど、
ヒゲをそってタキシードを着たら、いきなりインテリ風な威厳があふれてて2度ビックリ。
こうも印象が変わると別人のよう。これも演技、役作りならマジックだ。
しっかりしてても素手でガラスを割ったりして、彼も同じ問題を抱える1人だった狂気がうかがえる。
ほんと何演らせてもピカイチ。

コメント

notes and movies(1998.4~ part3)

2013-10-12 11:58:30 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『Best Hits Video History Seiko Matsuda video Bible』(1995)
まさに聖子ちゃんファンにとっちゃすべてを網羅した聖典。
デビュー曲から最新曲までの歌とコンサートビデオからの抜粋、ポッキーのCMや、CDのCM、
新曲発売時に撮ったビデオクリップ、メイクとファッションデザイナー、
プロモーションビデオプロデューサー、アメリカ人ダンサーたちとのぶっちゃけトークなどなど、
いつ終わるとも知れないくらいの長時間(173min)にわたって、松田聖子の歴史が紐解ける。
いっしょに昔のナンバーを口ずさんだり、彼女が日本にブームをもたらしたファッションやウィグ、
マドンナそっくりのヴォーグダンスも楽しめるし。

「♪チェリーブラッサム、♪スイートメモリーズ は難しかった」
「2~3時間の睡眠で疲れきってて、♪白いパラソル の時は声が出なかった」等の裏話、
今では自分で歌詞、曲ともにギタリストと組んで作り、ビデオクリップのストーリーを書いたり、
撮影、監督など、ほんと海外進出からガラッと変わった感じだもんね。

「日本じゃ色眼鏡で見られるけど、アメリカ人ダンサーには1人の人間として見てもらえる」

バッシングされるのは、つねに野心を持ち続ける女性が嫉妬されるから。
とくに日本では彼女ほど正面から野心をもってぶつかるアーティストはいなかったからなおのこと。
一番やりたいことをやりたい時にできる時期。これから何をやるのかも注目したい。
♪Hold Me ほか大人の女性を歌った曲もイイ感じ。


『ミミック』(1997)
監督:ギジェルモ・デル・トーロ 出演:ミラ・ソルヴィーノ ほか
最近「遺伝子組み換え食品」が人体に悪影響かも等々、遺伝子レベルの研究開発が進む中、
自然発生、自生しないものを創り出すと生態系が崩れ、復讐されるぞって恐怖を描いている。
ちょっとキャラや巣、ラストの戦い方、湿っぽさがかなり『エイリアン』入ってるけど、
人体を擬態(ミミック)した昆虫のSFX、CGはスゴイ。
全体的に汚くて、臭くて、湿っぽい映画だけど、都市の華やかさ、クールさの下では、
実際、垂れ流しのゴミ溜めっ状態なんだろうね。
『誘惑のアフロディーテ』でブレイクしたミラって、こんなタフな演技も可ってビックリ。

考えれば、地下道をガス爆発させて死傷者出しーのほんと迷惑な夫婦だね。
で、なんで映画ん中の虫や宇宙生物はこんなに利口なんだか。
ちゃんとエレベータの仕組みが分かってたり、網戸の開け閉めなんて当然、
もとが戦闘蟻の血がまじってるから胴が切れても戦うあっぱれな繁殖精神!
ほかにもさり気なくベテラン俳優が出演。このブキミさとスリルある展開は見逃せない。


『thee michelle gun elephant:WORLD STEREO LYNCH -DOWN LOAD ROCKI'N MOVIE-』(1997)

♪セトリ
Bowling Machine、Flash Silver Bus、Dive in blue、Laundry、Brand New Stone、i was walking and sleeping、
Get up Lucy、curtain、Lily、speaker、CISCO、culture、Baby, please go home

ロンドンのライヴハウスにて。ハコは小さいけど、女性ファンも叫ばせるパワーがある。
ビデオ自体の作りも狙ってか、イギリスパンク風。「俺ら'60のバンドみたいだ」と当人のコメントもあり。
日本全国も回って、かなり大きなステージもこなせるようになって、
ファンとしてはあまりメジャー路線になってほしくないような微妙な心境。
すべての曲がストレートなパンクロック。歌詞もストレートでシンプルだけど、詩的。
この間、「HEY!HEY!HEY!」にも出たけど、メンバが硬派だから、関西系のお笑いの雰囲気とツッコミの中でズレてたな。
セットもシンプル、衣装もモノクロに抑えて、ちょっとガラが悪いけど、
終わったプライベートな会話を聞くと、メンバ仲がイイ感じ。
ラスト終わった後「やっと終わったあー!」てデカイ声で叫んでたのは、
世界渡ったのも含めてかなりプレッシャーとタフなツアーだったことを物語ってる。


『百一夜』(1994)
監督:アニエス・ヴァルダ 出演:ミッシェル・ピコリ、マルチェロ・マストロヤンイ、ジェラール・ドパルデュー ほか
映画狂による映画狂のための映画生誕100年記念作品。映画を発明した偉大なる兄弟も幽霊出演。
M.ピコリがその名もムッシュ・シネマとして100歳を向かえ、記憶が薄れてゆくのを恐れて、
若き映画ファン美女に毎日映画談義させる。
マストロヤンニは親友役で女に目がないのをバカにされながら、版権を狙って、まんまと手に入れる。

ハリウッドにも出かけ、シネマ氏の豪邸は、まさに映画史の館。
語られるスターの写真が次々ベッドに現れたり、ポスター、等身大のはりぼて等、
話に合わせて現れるマジックも楽しい。こんな館に住みたい。
スチャラカチャンチャンなラストで、結局カミーユとミカの間はどうなったのかなんて問題じゃない。
とにかく大スターが惜しみなく現れては消え、今までの映画の歴史が紐解かれる、映画史の特番って感じ。

ドパルデューは今まで何度も死んだのを再現、ボランジェは死神の手先として、
モローはかつての妻として、ドロンは友人として訊ねるがシネマ氏とは会えずじまい。ファンのサイン攻めにあう。
ベルモントは妖しい医師に転職、ドヌーヴとデ・ニーロの豪華カップルは狭い池でハクチョウに乗って愛を語る。
その他大勢顔を見せただけの人もあり、私が知らない大スターも出てて、これまでの映画史を振り返るのに
当人らの案内付きで、こんなに素晴らしい方法が他にあるだろうか?
学生役をやったグルーチョのマネは逸品。


『JUDY AND MARY THE POWER STADIUN DESTROY '97』(1997)

♪セトリ
夕暮れ、ラブリーベイベー、Happy?、DAYDREAM、おめでとう、Oh! Can not Angel、アネモネの恋、
Cheese "Pizza"、Birthday Song、くじら12号、Miracle Night Diving、そばかす、LOLITA A-GO-GO、ダイナマイト

これぞJAM決定版の1本。ビートルズのホワイトアルバムのごとき真っ白な
ビデオジャケットの中にはものすごいパワーの魔法がつまってる。
巨大な機械時計のようなセットは昇り降りも可能で、1人ずつ乗れるリフトが左右についてて、盛り上がり時は花火のオンパレード。
巨大化したミュージック産業の象徴ともいえる豪華なセット。

ボワボワアフロで白いミニドレスの小柄なYUKIがワニギターもどきを持って登場!
ロリータ系で声はダイナマイト。次々と名曲を披露。

横浜スタジアムは超満員。空からはヘリが空中撮影。両端は巨大スクリーンでアップも撮ってる。
この間「HEY!HEY!HEY!」でROBOTSとしてギターのTAKUYAが「YUKIとは喋りがかぶるし、ベースが髪型で隠れるし、
TVには手しか映らない。どっちかとるならソロをとる」って爆弾発言したのが気になって、
よく見てると、2人って似た者同士の光と影って感じ。似ているから反発し合うのかな。
TAKUYAは影でもよく動くし、よく走る。暴れまわりながら弾いてるから、YUKIはあまり動かずに歌に集中できる感じ。

ラストはアンコールに応えてから、ノーマイクでお礼をいって、YUKIは思い切り泣いてる。
ノドを傷めて活動休止していた時はさぞ辛かったろうね。毎回こんなに消耗してたらノドもイカれるわさ。
今回初めて分かったけど、JAMって完全にパンク。ハイテンポ、メチャメチャパワフルで。
見てるだけでもかなりパワーを要するエキサイティングな豪華コンサートでした。


『1997.11.1 CHARA』(1998)

♪セトリ
やさしい気持ち、Swallowtail Butterfly あいのうた、Break These Chaun、勝手にきた、
どこに行ったんだろう?あのバカは、私はかわいい人といわれたい、ミルク、Happy Toy、Tiny Tiny Tiny、せつないもの

日本にもこういう個性と実力があるいいアーティストがいるってとっても嬉しい。
タイトルもシンプル。セットもあるかないか、灯りはあったかそうな傘のランプ。最後にフッと消す粋な終わり方。
シンプルでいられるってのは自信があるってことだ。

長いドレッドヘアに、ちょっと見ボロ布をまとったようなレゲエ風ファッションで、
アルバムで聴くより低いドスの効いた声にビックリ。
黒人もまじえ、バリバリアーティスティックなダンスを見せる女性も登場。ステージに動きを与えてる。
黒人コーラスガールも一緒に日本語歌詞を流暢に歌っているから、
フシギなオリエンタルさとエキゾティックなライヴになってる。
ポイントは後ろでホーン、タンバリン、ボンゴもろもろ担当してる侍風にいちゃんか。鳥笛みたいなのも吹いてて雰囲気出してる。
黒人ピアニストもイイ。CHARAもアンコールでちょこっと弾いたりしてる。

中規模のライヴハウスか、超満員のスタンディング?
レゲエやブルース、ソウル系にスパイスの効いたアレンジが素晴らしい。感動的なドラマがあるんだよね、彼女の歌と声には。
ベストになくてもアルバム中にいい曲いっぱいありそう。見た後ホッとしてあたかくなる心にイイ1本


『バング・ザ・ドラム』(1973)
原作:マーシュ・ハリス 監督:ジョン・ハンコク 出演:ロバート・デ・ニーロ ほか
デ・ニーロの若い頃の作品を観るのは、渋い今のイメージが壊れそうで抵抗あるけど、
俳優としての歩みを知るにはやっぱりチェックも必要。しかし古いなあ。
この頃は彼がその後世界の名優になるとは思わなかったろうね。
鈍い役だから仕方ないけど、グリースィでハンパに長い髪にいつも噛み煙草をクチャクチャかんでるダサくておマヌケな役。

野球には本当にうとくてなんとも言えないが、こんなにどんくさくてもリーグに入れることや、
他にもバイク狂でカウボーイに英語の通じないスペイン人やらでも、なぜか強いらしいチームがフシギ。
TV番組で歌うシーンでわざとテンポを外して踊るところなんかあまり演技がうまくて見ていられない!?


『ultra misato born VI』(1991)
♪セトリ
夏が来た!、やるじゃん女の子、パイナップルロマンス、恋するパンクス、大冒険、POSITIVE DANCE、
タイムトンネル天国、ライオン・ドリーム、My Revolution 第2章、悲しいね、恋したっていいじゃない、
19才の秘かな欲望、JUMP、Loving' you

ライブビデオと思いきやそうじゃない。移動のバス、電車、飛行機での様子やダンス、ストレッチ風景、
レコーディング中に'89-'91までの恒例の夏の西武球場でのコンサート映像をまじえて、
ヒットソングメドレー風でちょっと物足りない感じもする。
美里のオフの表情が見れるのは貴重かも。フツーにしてると目立たない女性なのに、ステージに立つと
ポジティヴパワーにあふれたボーカリストとして輝くそのギャップがスゴイ。どんなにデカいホールもこなせるエネルギーは大きい。

私の好きな♪My Revolution はゆったりとしたバラッドになって、クラシック調の気品にあふれたアレンジ。
彼女もNYでレコーディングしてる。マイクを外しても充分響く声量もスゴイ。
歌いながら真直ぐ目を開いてどんなに動いても乱れないし、日本人ダンサーガールズと一緒に踊りまくって上手い。

合間にMISATOってロゴがサッカーしたり、山登りしたり、トイレで待ってたり、
かけっこでフライングしたりするコマ撮りと、ちびた鉛筆が蹴られてMISATOに拾われた恩返しか、
眠っている間に詩を書いてくれて、それを歌った美里が鉛筆の削ったところに名前を書くっていうショートストーリーの
ドラマがちょっと感動的。今度はライヴ版を最初から最後まで堪能したいな。


『哀愁の摩天楼』(1968)
監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:ロバート・デ・ニーロ ほか
デ・ニーロがこんな前衛作品に出ているとはとっても貴重。アドリブ的な演技もイケるんだ。
これってでも2巻ものじゃないの? 題にもⅠってあるし、カセットケースが2本セットだったけど・・・
観た後もキツネにつままれた感じ。

ジャケットコピーには軽いノリで「アメリカンドリームを追いかけ、女の子を追いかける・・・」なんて書いてあったけど、
中身はどっこいかなりラディカル。超辛口な半分ドキュメンタリーで、どこまでが映画で、どこまでがマジなのか境界が分からない。
新鋭映画監督役らしいデ・ニーロがのぞきで見つけた女の子をハントして生真面目な男を演じたり、
フィルムの中では警官、よき家庭の夫、はたまたベトナム帰りの軍人を演ったりと
改めて何でも仮面をかぶったらなりきってしまう演技力を堪能。

この映画の主題は、黒人差別を糾弾するのが目的じゃないのかな?
最初は「私は偏見などない。理解してるわ」といってた中流階級の人々が、
とんでもない目に遭ってやっと真から虐待の意味を知る。
とくにレイプシーンは残酷で、とても身につまされる暴力的なシーン。
で、急に「幸せな夫婦の像」で妊娠したら「黒人の召使を頼もう」、
次はランドリーにダイナマイトを仕掛ける都市ゲリラのデ・ニーロ、
インタビューでベトナム軍人として「どうなってんだ」と抗議。
ラストはカメラに向かって「Hi, Man!」って、これが副題。


『THE SWAP』(1979)
監督:ジョン・シェイド 出演:ロバート・デ・ニーロ ほか
よくある話。'70代の香りが強く、ハードボイルド系ミステリーをかなり意識した結果、
みんなやけに一本調子のセリフと動きで、長髪のまたもやポルノ新鋭映画監督役の若いデ・ニーロが
冒頭でアッサリ死んでしまうっところから始まって、1人だけ人間味のある演技を見せている。
ちゃんと警察に届けりゃよかったのに。イタリア系の掟なのかね「眼には眼を、血には血を」

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notes and movies(1998.4~ part4)

2013-10-12 11:58:29 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづきで、傘のイラストが入ってるノートのラスト。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『もののけ姫』(1997)

監督:宮崎駿 声出演:松田洋治、石田ゆり子、田中裕子、美輪明宏 ほか
社会現象にまでなる大ロングヒットとなった本作は、日本だけじゃなく、
世界のジャパニメファン、宮崎ファンにも誇りをもって届けられる、
想像を超える技術と努力、苦労によって産み出された、壮大な自然と人間との闘いのドラマ。

コンセプトは『風の谷のナウシカ』と同じ、環境破壊を食い止め、争わず自然とともに生きようということ。
このごに及んでも私のジブリベストはナウシカだけど、宮崎アニメで好きなのは、女性が主として活躍すること。
製鉄所で働く女たちの力強いこと。そしてサンの獣にも劣らぬスピーディで力強い動きと美しさ。
この素晴らしいヒロインがいてこそ成立する宮崎ワールドだといいたい!

迫力ある動きとキャラクター、泣きはしなかったけど重いメッセージを含んで考えさせる感動がある。
コダマの存在がホッと心を和ませる。予約した人にはこのキーホルダーがもらえたんだよね。


『悪魔の発明』(1957)

原作:ジュール・ヴェルヌ 監督:カレル・ゼマン 出演:アルノシュト・ナヴラーチル、ミロスラフ・ホルップ ほか
アニメやディズニー作品にまじって思わぬ発見。かなり古いドイツ映画か?
ヴェルヌの小説を基にしているが題は違う。
動画と実写を美しく組み合わせたフシギに芸術的な逸品。ヴェルヌ作品のいろんな要素が散りばめられている。

ドッカーンっていう絵がもろアニメだけど、他は絵か実写か区別がつかないくらい素晴らしく同化している。
セリフも少なく、人も絵のようで、急に動き出して気づくくらい。
クラゲやエビ、イソギンチャクは本物。この合成には当時みんなビックリしただろうな。
ヴェルヌのイマジネーションは次々現実化して、私たちの生活は格段に便利になった一方で、
戦争の恐怖も一層悲劇的になったことを今作は訴えている。


『真実の瞬間』(1991)

監督:アーウィン・ウィンクラー 出演:ロバート・デ・ニーロ、アネット・ベニング ほか
世界で最も豊かで自由の国と誇りながら、アメリカもかなり無理した時代があったのね。
それもほんの30~40年前のこと。いまだになぜこれほど共産党員が悪魔のように憎まれ、
排斥されるのか理解できないんだけど、華やかなハリウッド界でもこんなに悲惨な歴史が隠されていたとは驚き。
クライマックスの調査会に向けて人生を賭けた仕事とキャリアVS家族、友人の愛と信頼の間でゆれる男をデ・ニーロが熱演。
こうして抵抗した者は当時少なく、多くの才能とキャリアが失われ、
メリル夫妻のような人々は'70になるまで困難な生活を強いられたとのこと。
モンロー映画全盛期、テレビからはサッチモが歌う姿があり、時代を感じさせる。
政治と金は切っても切れない関係なのは世界共通だね。戸田奈津子さん訳。


『THE CRAFT』(1996)
監督:アンドリュー・フレミング 出演:ロビン・タニー ほか
CRAFT=特殊な技術、ずる賢さ、悪知恵
『クルーレス』あたりからか、アメリカ映画にもちょっとしたコギャルブームがあるみたい。
10代後半、思春期の女の子はとくに超自然的な力に惹かれることがあるよね。
現代によみがえった魔女らの黒一色のファッション、白い肌にきつめの妖しいメイクに注目。
でも、仲間を抜けたくなったからってそこまでやるこたないだろって感じ。
いじめっ子やセクハラ野郎をこらしめるのはスッキリしたけど。
せっかく友だちができたと思ったら、ただ利用されただけなんて悲しい。人って変わるものなのね。


『スペースキャット』(1978)
監督:ノーマン・トーカー 出演:ケン・バーリー、サンディ・ダンカン ほか
さすがディズニー、予算あるだけに“ネコが宇宙から来た”なんて話も
笑いあり、ロマンスあり?、手に汗握るスカイアクションまである大した長編ドラマにしてしまった!
主役は芸達者なネズミではなくネコ。どうやって撮影したのか本当に演技が素晴らしい

色は茶一色で地味だけど、ちゃんと人の顔を見て座ってる姿や、
念力使ってるシーンで目を細めたりするシーンetc.ジェイクは賢いタレントネコ!
でも、これだけのシーン撮るのにそうとう苦労があっただろうね。


『Exotica』(1994)
監督:アトム・エゴヤン 出演:ミア・カーシュナー ほか
なんだか自己満足な作り。これといった事件もなく、104分全体が人物描写と背景みたいな。
でも、このちょっとハイセンスなストリップクラブの雰囲気にまぎれ込んでいる感じ。
それでどうしたって、よく解からんストーリーだけど、やっぱ見所はC役の娘の妖しいダンスかな。


『Classic Film Collection キートン生誕100年記念特別企画』
選定・監修:淀川長治 音楽:塚本一実

●悪太郎(1922)
かなりフィルムの傷みが激しくてコマが乱れてる。無料配布のパンの列に並んでいると思ったらマネキンw
タクシー代金の代わりに「WANTED」のチラシをチラリw

●北極無宿(1922)
親切な資料付き。今作は前年『極北の怪異』ロバート・フラハティ監督のパロ(これで断交された
白い軍服は同年のヒット、エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督・主演『愚かなる妻』のパロとのこと。
今までにも増してシュールな作品。笑えるのは雪上を歩く藁ぐつの代わりにギターを履いたり、
近くの氷穴で釣りをして隣の男を釣っちゃったりw
怪男(召使?)の弾くギターにうっとり聴き惚れるキートンの表情が儚げで美しい。

●案山子(1920)

これは楽しい! まず男2人が住む“1間で何でもそろってる家”が摩訶不思議。
天井から塩・胡椒の瓶がおりてくるし、ベッドをたてかければピアノ、テーブルごと壁にかけて
水をかけて皿洗い(無謀な!)、それを裏返すと「母なし、でも家は家」w
水は外へ、外にはアヒルが水遊び、残飯も外のブタくんたちへ。理想的なリサイクルシステムルーム!?

近所の女の子に惚れてる2人はぬけがけがあると大ゲンカ。その時出会った犬を狂犬と思って長い追いかけっこ!
犬に追われても追いつかれないキートンの運動能力が素晴らしい!
ハイテンポでシンプル、豊富なギャグと、シュールなアイデア満載。ヒロインもキレイ。

●隣同士(1920)
こちらも面白い。顔が真っ黒になり、黒人と間違われて拭いたと思ったら上から黒ペンキw
家に閉じ込められた彼女を救いに3人肩車はスゴイ

図書館でふと見つけたこのシリーズ。どれもキートンのヒットで代表作ばかりだと思うが、
体をふんだんに使った軽業師のごときキートンが画面いっぱい跳び回る姿がおさめられた貴重なフィルムばかり。


『ミーン・ストリート』(1993)
監督:マーティン・スコセッシ 出演:ロバート・デ・ニーロ、ハーヴェイ・カイテル ほか
NYのリトルイタリー地区のミーン・ストリート(小汚い通り)。
そこでは常に様々な悪がくすぶっている一方、人情ドラマが広がっている。
スコセッシは自らの分身ともいえるデ・ニーロとカイテル(ともにNYっ子)を起用して、生まれ故郷をクールに描いた。
冒頭のロネッツ♪BE MY BABY から始まって、ストーンズ他たくさんの心憎い音楽ばかり散りばめられている

「10回祈るだけで救われるなんてウソだ。罪は町で償うべきだ」

スコセッシが神父を目指していたことと関係あり? 若くて精悍なハーヴェイがとにかくカッコよくて、色っぽい。
恋人より男友だちを執拗なほど面倒をみる姿が、どこか『ディアハンター』を思わせて、やっぱりスコセッシってゲイ?と思ってしまう。
またイケてないヘアスタイルで弱いチンピラ役のデ・ニーロは今作で注目されたらしい。



【読書感想メモ】
江戸川乱歩シリーズ
「悪魔人形」「死の十字路」「時計塔の秘密」「魔人ゴング」「海底の魔術師」「黒い魔女」
「地底の魔術王」「怪人二十面相」「三角館の恐怖」「緑衣の鬼」「幽鬼の塔」
「漂流教室」楳図かずお


【イベントメモ】
「ディズニーランド 15周年」
「三星堆」@世田谷美術館
サンバ系ライブ@西麻布

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