メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ありがとうフォンジー イルカがえがおをくれた』(小学館)

2013-10-17 15:56:29 | 
『ありがとうフォンジー イルカがえがおをくれた』(小学館)
大塚敦子/写真・文

『さよならエルマおばあさん』
『介助犬ターシャ』

上の2冊と同じシリーズ。イルカといっしょに泳ぐセラピーいいなあ!
イルカの眼を見れば、やさしい魂が宿っているのがよく分かる

 

【内容抜粋メモ】
アメリカ、フロリダ州にあるキーラーゴという町のイルカ研究センターに「アイランド・ドルフィン・ケア」(IDC)という施設がある。
そこでは、病気や障害をもつ子どもたちとイルカが遊んで、体や心を元気にするセラピーを行っている。

心臓が悪かったジョーは、手術により半身不随となったが、イルカと泳ぐことで元気をもらい、
病院のリハビリも頑張ったから2年後にはほとんど麻痺がなくなった。
母ディーナは、ほかの子どもたちにも同じケアをしたいと思って、IDCをつくった。

 

白血病で骨髄移植を受けたケイティ、脳に腫瘍ができて手術をしたニコルなどなど、今では世界中から子どもたちがやってくる。
病気の子どもがいる家族は、きょうだいも辛い思いをしている。
がんと闘う厳しい治療は、ときに育ちざかりの子どもの成長を遅らせる。


彼らはいつも「がんばって」と言われるけれど、ここでは頑張らなくてもいい。
思いきり遊んで、笑って、元気が出ればOK。イルカたちはそのままの子どもを受け入れてくれる。


【ディーナのあとがき抜粋メモ】
足にがんがあるアレンは、イルカと遊ぶことでリハビリも進んだが、16歳になる前に再発。
「イルカたちに出会わなかったら、ぼくの子ども時代は病気ばかりで、なんの楽しみもないまま終わるところだった」と言って、
遺言で貯金を全部IDCに寄付してくれた。ほかの病気の子どもたちがイルカと出会えるように。

家族にとっても、病気の子どものケアは大変で、どうやって遊んだらいいのか分からない。
IDCでは、同じような病気をもつほかの子どもたちに会え、みんなが平等に参加できるゲームで遊べる。
それが「自分は壊れている」と思っている子どもたちにとって、自分が受け入れられていると感じ、
新しいことに挑戦する動機づけになるのでしょう。


【大庭智佐子さんあとがき抜粋メモ】
娘の未来(みく)さんが逆子で難産だったために脳にダメージを受け、右半身麻痺になった。
IDCを知り、問い合わせると、ディーナさんから「英語ができなければ、セラピーの効果は期待できない」と言われ、
逆に信頼を感じ、娘とともに英語を学び、2年生の夏休みにフォンジーに会いに行った。
4年生の夏休みに2回目のセラピーを2週間受け、秋には3回目に行くことを楽しみにしている。


【大塚さんあとがき抜粋メモ】
フォンジーたちは、もとは研究目的で捕獲されたり、施設で保護されたイルカたちで、
数年前までは施設から海につながる運河への出口が開けてあっても出て行くイルカはいなかった。
運河を往来する船が増えて危険になったため、出口は閉鎖したが、イルカはとどまるほうを選んだと判断した。

ディーナさんは「また新たに野生のイルカをつかまえにいくようなことはいない。
このイルカたちの寿命がきたらIDCの活動も終わり。だから今の時間に感謝したい」と言う。

イルカたちは、心臓にペースメーカーを入れたり、胸に点滴用の器具を入れている子どもたちと遊ぶのが好き。
「エコー・ロケーション」というい能力をもつイルカには、外から見えないものの位置が分かるからではないか。


Island Dolphin Care


ネットで調べたら、「バンドウイルカの寿命は、オスとメスで異なっており、メスのバンドウイルカの寿命は40年程度ですが、
オスのイルカが30年以上生きることはほとんどありません」て書いてあった。
サイトを見るとまだ運営しているから、フォンジーも元気でいるってことなのかな?

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『ローティーンのための食育3 考えよう食事と健康』(小峰書店)

2013-10-17 15:13:46 | 
『ローティーンのための食育3 考えよう食事と健康』(小峰書店)
藤沢良知/監修 金子佳代子/著

『ローティーンのための食育1 心と体を育てる食育』
『ローティーンのための食育2 健康な体と栄養』

3巻目は、身近な調味料の種類や歴史を紹介しているほか、実際おにぎりや味噌汁、お弁当をつくるレシピも紹介していて、
初めて自分で料理をする子どもたちのためにも分かりやすく説明しているのが特徴。


【内容抜粋メモ】

●おやつ
体が小さい時は、胃も小さいので、1回で食べられる量がかぎられるため、おやつで栄養や水分補給するのも大切。
大人にとっても、気持ちのきりかえ、リラックス、疲れをとるために大事だけど、
砂糖のとりすぎや、「ながら食べ」は虫歯・生活習慣病の原因にもなるから注意する。

昔は体を動かす機会が多かったから、おやつを食べる習慣がうまれた。
今のようにお菓子などなかった時代は、さつまいもが多かった。
リラックスにはハーブティーがおすすめ

おやつの量は年齢、性別、運動量などによって違うが約200kcalを目安にする。
3回の食事で不足しがちなカルシウム、食物繊維などとるよう心がける。


●砂糖

砂糖はショ糖が主成分。ショ糖はブドウ糖+果糖からできている。
でんぷんと同じ炭水化物で体を動かすエネルギーになる
甘味材料には、ほかにもハチミツ、麦芽、甘茶、甘草などがある。
砂糖以外には、オリゴ糖、キシリトール、アスパルテームなどがある。

<虫歯の原因>
・虫歯菌のエサになる砂糖が多いもの
・歯につきやすいもの
・口の中に残りやすいもの


●塩
塩はナトリウム+塩素でできている。塩素は胃液の塩酸(胃酸)をつくっている。
体液濃度を調整したり、神経・筋肉の刺激を伝達する機能に必要。
大人の場合、1日にとる塩の量は10g未満におさえることが目標。

2005年現在、世界中で年間約1億8000万トンの塩が生産されている。
そのうち約1/4が海水から、残りは岩塩・塩湖などからとられている。


●食品表示、栄養成分表示

<食品表示>
食品名称、原材料名、内容量、賞味期限(消費期限)、保存方法、販売者

<栄養成分表示>
商品によって表示される基準が異なるため注意。
※ナトリウム量に2.54をかけると食塩相当量(mg)になる。


●おにぎり


<米づくり>
種撒きから収穫まで約7~8ヶ月かかる。
種を撒く→苗をつくるのに約1ヶ月→苗を田に植えて約5ヶ月間育てる→稲刈り→乾燥させる
2004年は国際米年とされ、いろいろな取り組みが行われた。


●みそ、しょうゆ

どちらも中国の醤(ひしお)が朝鮮半島を経て日本に伝わった。


●大豆


“畑の肉”と呼ばれ、たんぱく質の量が多く、アミノ酸の価も高い。


●硬水、軟水
硬水:カルシウム、マグネシウムという硬度成分(ミネラル)が多い水。ヨーロッパ、中国は硬水。
軟水:そうでない水。日本は一部をのぞいてほぼ軟水。


●調理法
煮物、焼き物、炒め物、揚げ物、蒸し物、なまもの、酢の物、和え物、寄せ物などがある。


●食品成分表
これを基準にして、学校給食、医療施設での献立づくりや栄養指導などに用いられている。
現在、さまざまな栄養計算ソフトが市販されていて、「食品成分表」が組み込まれていて、素早く栄養計算ができる。


●ファストフード

ビッグサイズのハンバーガー、フライドポテト、コーラの場合の食事摂取基準。
脂質は1日分、エネルギーは1日の半分もとってしまうことになる。


ビッグサイズのハンバーガー→チーズバーガー
フライドポテト→サラダ
コーラ→牛乳
にした場合、カルシウム、ビタミンA、B2が増えた。


牛丼を買ってきた場合に出たごみ


家庭の生ごみのうち36%が「食べ残し」。そのうち13%が手つかずの食品。
国民1人あたり、毎日お弁当を1個ずつ捨てているのと同じ。


●あぶら
ごま油、とうもろこし油、菜種油、紅花油、米ぬか油、大豆油、オリーブ油、サラダ油、ラード、バター、マーガリンなどがある。
脂質は高カロリーで、動物にとって重要なエネルギー源なので、あぶらの多い食べ物を食べると
脳内の美味しさを感じる部分が興奮して「幸福感」を感じるため、つい食べすぎてしまう。

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『ベロニカは死ぬことにした』(2005)

2013-10-17 14:59:27 | 映画
『ベロニカは死ぬことにした』(2005)
原作:パウロ・コエーリョ 監督:堀江慶
出演:真木よう子、イ・ワン、風吹ジュン、中嶋朋子、荻野目慶子、多岐川裕美、淡路恵子、市村正親、田中哲司、片桐はいり ほか
主題歌:♪こんな風に笑う。/nangi

「なんでもあるけど、なんにもない。」

2009年に2度目の映画化がされたアメリカ映画の存在は知っていたけど、邦画もあったんだ。
ジャケにはやたら性に関するコピーが書いてあって、手に取るのをためらったけど(R15指定だし)
中身は逆に精神の話だった。
大御所の淡路恵子さんなど、キャストも豪華。

▼story
国立図書館に勤めるトワは、ある日、睡眠薬を大量に飲んで自殺をはかる。
目が覚めると精神病院で、院長から「心室が壊死して、余命1週間。長くて10日だ」と告げられる。
病院には、四葉会という、回復しているにも関わらず入院を続ける者たちもいる。ショウコもその1人。
元弁護士だったショウコは、夫とアフガニスタンのドキュメンタリー映画を観ている途中で初めて発作を経験して、仕事も解雇させられた。

「なにかしたい。でも、一体わたしはここで何をしているの?」

“催眠中毒”のサチは、催眠中に幽体離脱して、離れて暮らしている子どものもとに行くのを楽しみにしている。
婦長も昔、何度もリストカットをしていて、今はアルコール依存症。
統合失調症(分裂病)のクロードは、政治家の息子で画家志望。新しい世界を創造する魂の楽園のヴィジョンを描いている。

「ここには安全な混乱がある」


セリフの中にルボックスや、ソラナックスも出てきて、風吹ジュンが演じるショウコはパニック症候群だと言っている。
あんなに騒ぐほど発作になったことはないけどね
「わたしは狂ってなんかいない」などのセリフにも一般的な無理解さが表れている気がした。
トワは「図書館でデータ入力なんてつまらない仕事」みたいに言ってたけど、
国会図書館なんて、勤めたくてもかなわない人が無数にいる人気職だと思うけどな

院内の世界と外界と、どっちが狂っているのか?てことも重要なテーマ。

院長「石も成長する。何千年、何万年もかけてのことだけどね。どんなものにだって毎日が同じなんてことはあり得ない」

「本の貯金ってしたことある? 大好きな本はすぐに読まずにとっておく。
 いつの日か読もう、そうやってどうでもいい本から読んでいく。
 でも気がつくと、ためておける未来なんてないの。そして大切な本はずっとあかずじまいになってしまう」ショウコ
そうなんだよね! 本当に読みたい本ほど、いつかじっくり時間をかけてって思って先延ばしにしてる

「大切なのは自分自身を受け入れること。心も体も」ショウコ

クロード役のイ・ワンさんが出るシーンだけ韓流ドラマテイスト。完全に日本語が片言だし。
真木さんの濡れ場シーンをあくまで冷静に見つめるまなざしがかえってコワイ
その他の患者さんたちは、なんだか演劇畑なかほり。

 
医師役の田中さんも一緒になって踊るパーティのシーンは面白かったw


「私はいま、輝く朝日を浴びている。もう一度、生きることを決めた」

病院を出たところの景色が開けた盆地で素晴らしいロケ地だった。
主題歌を歌うnangiさんは、特徴のある声。

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