■映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)
監督:中野量太
主題歌:♪愛のゆくえ/きのこ帝国
出演:
宮沢りえ 幸野双葉
杉咲花 幸野安澄
オダギリジョー 幸野一浩
伊東蒼 片瀬鮎子
篠原ゆき子 酒巻君江
駿河太郎 滝本
松坂桃李 向井拓海 タクミ
ほか
どこかで紹介していて、キャストやストーリーがよさげなので
地上波初放送した時に予録しておいたのを観てみたら
予告から想像する以上に泣けて、ラストまで納得する逸品だった
ヒトってどうしようもなくつながってるんだな
宮沢りえさんコメント:
毎シーン、毎シーン、身を削るように演じたし、大事に大事に撮ったので
それぞれの嘘のない表情が、この作品にとって力強くなっていると思います
命の終わりが近づいていく人間を、心から考えて
私の変化っていうのかな 観ていただきたいと思います
観た方たちの評判が口コミで広がっていくということは
何より作品の持っていた力だと思う
私にとっては宝物ですね
▼あらすじ(ネタバレ注意
「幸の湯」は店主が蒸発してしばらく閉める
アズミと母フタバは2人暮し
味噌汁の味が違うというアズミ
頭痛や腹痛だといって学校に行きたがらないア
クラスでイジメられている
絵が上手いのを教師に褒められ、「描き方教えて」と絵の具をどんどん出される
学校から呼び出されるフ
絵の具まみれになっているア
教師:全部自分でやったと言っているんです
フ:その中でアズミの一番好きな色は?
ア:水色
フ:お母ちゃんは情熱の赤が好き 着替えて帰ろう 明日も学校行こうね
2人乗りして自転車で帰る
制服をキレイに洗濯して夜中までアイロンをかけるフ
飲食店でパートしていて倒れたフ
病院に行き、3ヶ月前から時々めまいがして、味覚が変なほかは元気だと言うと
血液検査、MRI後
医師:
現状がかなり厳しいと理解してください
ステージ4の末期がんです すい臓から全身への転移が見られます 脳へも転移してる疑いが
閉めた銭湯の中で一人泣くフ
20時に空腹で電話するア
フ:お母ちゃん決めた 今からカレー作る
探偵・滝本に依頼すると、若い女性と隣り町で暮らす夫・一浩がすぐに見つかる
滝本は娘マイと2人暮らし 妻は脳出血で亡くなったと話す
娘:天国は遠くてなかなか会いに行けなくて
フ:天国からマイちゃんを見守ってるんだね
リピーター割引があると聞き、もう1つ頼むフ
毎年、アの誕生日に酒巻君江からカニが届く
もう子どもじゃないというアに大人用の下着をプレゼントするフ
フは蒸発した一浩に会いに行く 表札は「片瀬 幸野」になっている
一浩:ちょっと痩せた?
フ:私、あと2、3ヶ月しか生きられないんだって
誕生日じゃないのにしゃぶしゃぶで、一浩が「ただいま~」と娘・鮎子9歳と入ってきて驚くア
(若い女性にも逃げられたのか?
4人で夕食する時も何も話題がない
温泉の客サチコと浮気して、子どもがいて、困っている様子だったから一緒に暮らすと約束して
その後、サチコは出て行ってしまったと話す
一:2人が嫌いなワケじゃなくて
フ:お店、再開する 4人とも働くこと 働かざる者食うべからず
銭湯を掃除する4人 近所にチラシを配る 手際がいいアユコに驚く
ア:アユコちゃんはほんとにパパの子なの?
アユコ:知らない 突然そう言われたの あんな人が
ア:しょうがないでしょ 両親が早く死んで高校中退して店継いだんだもん
アに番台に座るよう言うフ
フ:なかなか似合ってる
また客が大勢戻ってくる 番台に座るア
薪で炊いてるんだ/驚 薪番は父
ア:お店再開できてよかった でも、この1年お母さんがどんな思いだったか
フはキッチンで手が震えて皿を割る
医師:手術も放射線治療も効果がない 緩和ケアを中心に考えてください
一浩:別の東京の大きな病院に行けば?
フ:
少しの延命のために自分の生きる意義を失うのは絶対イヤ
私にはどうしてもやらなきゃいけないことがまだある
体育を休むア 授業にも遅れてくる 制服をとられて運動着のままで笑われる
翌日も学校行くよう無理やり起こす
フ:体操着で行けばいい 今日行かなきゃ二度と行けなくなるよ 逃げちゃダメ 立ち向かわないと!
ア:
なにも分かってない! 私には立ち向かう勇気なんかないの
私は最下層の人間だから お母ちゃんとは全然違うから
フ:なんにも変わらないよ お母ちゃんとアズミは
アズミは体操着を着て、学校に行く
心配で家の外で待つフのもとにアユコが来る
アユコ:待ってるの? どうして?
フ:とっても心配だから
担任はアの制服がなくなったことをクラスで話すと
アは運動着を脱ぎ始め、母に買ってもらった下着姿になる
ア:制服返してください 今は体育の授業じゃないから
極度の緊張で戻してしまい保健室で寝ていると制服が投げ込まれる
フ:おかえり 頑張ったんだ
ア:お母ちゃんの遺伝子ちょっとだけあった
抱き合う2人を見ているアユコ 宝箱の中身を開ける
掃除をしていてもめまいがしんどいフ
アユコが番台からお金をもっていくのを見てしまい一浩に話す
アユコのバッグから宝箱を見つけ、母が出て行った時の手紙がある
“今度の人とはきっとうまくいくと思うの
落ち着いたらアユコのことを話そうと思ってる
来年の誕生日までには必ず迎えに行くから
いつかアユコと一緒に大きな家に住めますように”
アユコは番台のお金で母の新しいアパートに行くが開かない
夜になっても戻らない
今日がアユコの誕生日だと分かり、クルマでアユコの母のアパートに行くと玄関前で泣いている
フ:仕事サボった罰として、明日一人で湯船磨いてもらうから だから一緒に帰ろうね
もらしてしまったアユコを抱きしめるフ
脱いだパンツを玄関にかけていくア
翌朝、またしゃぶしゃぶの朝食
アユコ:
これからはもっと一生懸命働きます
どうか出来ればでよいのですがこの家にいたいです
でも、まだママのこと好きでいてもいいですか
フ:当たり前でしょう 早くしゃぶしゃぶしよう
一:したいこととか、欲しいものとか何でも言ってよ
フ:
新婚旅行はエジプトに連れて行くって約束したよね?
お店を改装する約束は?
最後に1つくらい約束守って
死んだら全部許すからあとのことはよろしくお願いします
明日から泊まりで旅行行かない?と2人を誘うフ
アユコ:タカアシガニ食べに行くんだ と笑顔が戻る
フ:全部話してくる きっと分かってくれる
パーキングエリアで青年・向井拓海から声をかけられる
タ:よかったら どこまででもいいんで 赤いクルマ好きなんで
5時間もここにいると聞いて乗せることにする
北海道からヒッチハイクして39台目だという
また左手のしびれが気になるフ
タクミがまったく違う様子でいるのを見る
2人の娘が眠り、タに北海道出身がウソなのを問う
フ:家族は?
タ:今の母が3人目で 腹違いの弟がいて、父は建設会社社長で相当な資産家です
フ:この旅はどこに向かっているの?
タ:目標を決めたらそこに向かわなきゃならないでしょ 飽きたら止めます
フ:最低の人を乗せたな あなたの腐った時間に付き合うと思うとヘドが出る
途中で降りるというタに急に抱きしめる
フ:あなたはこれから日本の最北端を目指すの それが今からあなたの目標
タ:じゃあ、目標達成できたら報告に行っていいですか
フ:いいよ でもちょっと早めに来てね
タ:あの人から生まれた君たちが羨ましいよ
旅館のトイレで咳き込んで吐血するフ
3人で富士山を見る
レストランの店員は聴覚障害者
そこでカニを食べる 食欲のないフ
会計後、急に店員をぶつフ
フ:
さっきのお店の人が酒巻さん(フの実家の母だと思ってたら違うんだ
お父ちゃんは昔キミエさんと結婚してたの
お母ちゃんとは再婚で 時期が来たらちゃんと言おうって
15年前のこと
ア:私は16歳だよ ウソだよね? なんでそんなイジワル言うの
フ:
だって私はあなたを生んでない
18歳の時、お父ちゃんに出会って、キミエさんはあなたの泣き声が聞こえなかった
19歳のキミエさんにはそれが耐えられなかったの それで家を出た
アズミはこれから酒巻さんに挨拶しに行くの
ア:ヤダ
無理やりクルマからおろす
フ:逃げちゃダメ アズミなら出来る! だってアズミはお母ちゃんの子でしょ 夕方迎えに来るから
毎年、カニが来るたび、アがお礼の返事を書かされていた理由が分かる
キミエが来て筆談してアズミと知ると号泣する
手話で話すフ
キミエ(どうして手話が話せるの?
ア(母がいつかきっと役に立つ時が来るから勉強しときなさいって言ったの
アユコと水族館に行くフ
フ:キレイな人だったね 私よりずっと若くて元気そうで
フの手を握るアユコ
フはクルマのそばで倒れて病院に運ばれる
「お母ちゃん、必ず迎えに来るからね ごめんねフタバ」
(彼女もなんだ どういう巡り合わせ/驚
緩和ケアセンター
アはキミエと毎日メールで話し、今度会いに来ると話す
フ:
最近、毎日同じ夢を見るの お母さんが迎えに来てくれる夢
それで分かった お母さんはもうこの世にいなくて、
私が死んだら迎えに来てくれるんだって
だから死んでも一人じゃないんだよ
帰りに泣いているアユコに
ア:今日から約束 お母ちゃんの前では絶対悲しい顔しないこと
一浩は見舞いに行く勇気がなく、どんな様子だったからアに聞く
番台に座っているア
キミエから来週の月曜に会いに行くから緊張する、とメールが来る
お母ちゃんからは、アユコに新しい靴を買って、お父ちゃんのサポートをお願い、と来る
ア:父ちゃんがなんでも望みがあれば言ってくれって
一浩が木で創ったピラミッドを渡す
ア:こんなにスケールの小さいお父ちゃんに家族を託すと思うと心配で死ねないわってゆってた
アユコと滝本が見舞いに来る
もう1つ頼まれていた母の居所を知らせる
ムコウダミヤコ64歳 32歳でムコウダと結婚 今は娘や孫といっしょに世田谷区にいる
フ:会いたい 今すぐ会いに行けますか?
家まで来る
フ:ちゃんとフツーの人に見える?
クルマ椅子を断り、歩いて待つフ
滝本:ミヤコさんに「私にはそんな娘はいない」と言われました
フ:分かりました 遠くからでいいです ひと目だけいいですか?
幸せそうな母を見て、とっさに玄関に乗ってた犬の置き物を投げて窓を割り、慌てて逃げる
アが見舞いに行くと、病室の外からでもフの叫び声が聞こえる
看護師:痛み止め打ちますからね
病室に入るのをためらうア
タクミが訪ねてくる 74台乗り継いで、最北端から戻ってきた
そこにキミエが来る
事情をすべて聞くタ
千羽鶴を持ってるアユコ
4人で夕食を食べる
父:
みんなにお願いしたいことがある
これしか思い浮かばなかった どうかお願いします
夜中にフにメールがくる
ア:今はこれがお父ちゃんの精一杯だってw ゆっくりでいいから外を見て
病室から出てみると、家族、滝本らでピラミッドを作っている
タ:やっと目的地見つけました しばらく住み込みで働かせてもらいます!
滝本:僕は人数合わせのお手伝いですw
キミエは泣く
一:フタバ オレがこうやって支えるから全部任せろ だから安心して
フ:死にたくないよ 生きたい
(彼女がここまでみんなを引き合わせて、強くしたんだよね
夏
朝ごはんを作るア
薪をくべるタ
一:オレ1日安心してパチンコ打てるわ
番台に立つアユコとアは交替する
ケアセンターのベッドでフにいろいろ報告するア
なにか話そうとするフを見て、思わず目をそらして泣くアだが笑顔になって
ア:絶対、お母ちゃんを一人ぼっちになんかしない だから安心して ありがと もう大丈夫だよ
(延命治療てある意味残酷だな・・・あの鼻チューブは絶対ムリ
葬儀はお風呂屋で行う
お経はテープレコーダー
タ:最後のお別れは親族のみで行いますので、みなさん外でお待ちください
マイ:みんな黒い服
滝本:
ママが死んだ時も同じことをした おばちゃんにはもう会えない
ヒトは死んだら二度と会えなくなる マユももうママには会えない
ごめんな ずっとウソついてて やっとマユにほんとのことゆえたわ
(子どもは分かってると思うな
タ:富士山見ながらのお葬式もいいですね
ア:お母ちゃんっぽい
一:じゃあとりかかろうか
棺を運び、みんなで外でおにぎりを食べる
一:無茶ですよね ダメですよね 面倒なことに巻き込んですみません
滝本:
まったく問題ないです フシギな人です
あの人のためならなんでもしてあげたいっていうか
その何倍もしてもらってるからじゃないかなって
え、フは棺ではなく、風呂に?!
そのお湯にみんなで入る
アユコ:あったかいね お姉ちゃん
ア:すっごくあったかい
それで、このタイトルなのか
みんなで見上げて、煙突からフの大好きな情熱の赤の煙が出る
いい“しまい方”だな
血のつながりがなくても、ここまで縁があるって、魂の家族なんだ
監督:中野量太
主題歌:♪愛のゆくえ/きのこ帝国
出演:
宮沢りえ 幸野双葉
杉咲花 幸野安澄
オダギリジョー 幸野一浩
伊東蒼 片瀬鮎子
篠原ゆき子 酒巻君江
駿河太郎 滝本
松坂桃李 向井拓海 タクミ
ほか
どこかで紹介していて、キャストやストーリーがよさげなので
地上波初放送した時に予録しておいたのを観てみたら
予告から想像する以上に泣けて、ラストまで納得する逸品だった
ヒトってどうしようもなくつながってるんだな
宮沢りえさんコメント:
毎シーン、毎シーン、身を削るように演じたし、大事に大事に撮ったので
それぞれの嘘のない表情が、この作品にとって力強くなっていると思います
命の終わりが近づいていく人間を、心から考えて
私の変化っていうのかな 観ていただきたいと思います
観た方たちの評判が口コミで広がっていくということは
何より作品の持っていた力だと思う
私にとっては宝物ですね
▼あらすじ(ネタバレ注意
「幸の湯」は店主が蒸発してしばらく閉める
アズミと母フタバは2人暮し
味噌汁の味が違うというアズミ
頭痛や腹痛だといって学校に行きたがらないア
クラスでイジメられている
絵が上手いのを教師に褒められ、「描き方教えて」と絵の具をどんどん出される
学校から呼び出されるフ
絵の具まみれになっているア
教師:全部自分でやったと言っているんです
フ:その中でアズミの一番好きな色は?
ア:水色
フ:お母ちゃんは情熱の赤が好き 着替えて帰ろう 明日も学校行こうね
2人乗りして自転車で帰る
制服をキレイに洗濯して夜中までアイロンをかけるフ
飲食店でパートしていて倒れたフ
病院に行き、3ヶ月前から時々めまいがして、味覚が変なほかは元気だと言うと
血液検査、MRI後
医師:
現状がかなり厳しいと理解してください
ステージ4の末期がんです すい臓から全身への転移が見られます 脳へも転移してる疑いが
閉めた銭湯の中で一人泣くフ
20時に空腹で電話するア
フ:お母ちゃん決めた 今からカレー作る
探偵・滝本に依頼すると、若い女性と隣り町で暮らす夫・一浩がすぐに見つかる
滝本は娘マイと2人暮らし 妻は脳出血で亡くなったと話す
娘:天国は遠くてなかなか会いに行けなくて
フ:天国からマイちゃんを見守ってるんだね
リピーター割引があると聞き、もう1つ頼むフ
毎年、アの誕生日に酒巻君江からカニが届く
もう子どもじゃないというアに大人用の下着をプレゼントするフ
フは蒸発した一浩に会いに行く 表札は「片瀬 幸野」になっている
一浩:ちょっと痩せた?
フ:私、あと2、3ヶ月しか生きられないんだって
誕生日じゃないのにしゃぶしゃぶで、一浩が「ただいま~」と娘・鮎子9歳と入ってきて驚くア
(若い女性にも逃げられたのか?
4人で夕食する時も何も話題がない
温泉の客サチコと浮気して、子どもがいて、困っている様子だったから一緒に暮らすと約束して
その後、サチコは出て行ってしまったと話す
一:2人が嫌いなワケじゃなくて
フ:お店、再開する 4人とも働くこと 働かざる者食うべからず
銭湯を掃除する4人 近所にチラシを配る 手際がいいアユコに驚く
ア:アユコちゃんはほんとにパパの子なの?
アユコ:知らない 突然そう言われたの あんな人が
ア:しょうがないでしょ 両親が早く死んで高校中退して店継いだんだもん
アに番台に座るよう言うフ
フ:なかなか似合ってる
また客が大勢戻ってくる 番台に座るア
薪で炊いてるんだ/驚 薪番は父
ア:お店再開できてよかった でも、この1年お母さんがどんな思いだったか
フはキッチンで手が震えて皿を割る
医師:手術も放射線治療も効果がない 緩和ケアを中心に考えてください
一浩:別の東京の大きな病院に行けば?
フ:
少しの延命のために自分の生きる意義を失うのは絶対イヤ
私にはどうしてもやらなきゃいけないことがまだある
体育を休むア 授業にも遅れてくる 制服をとられて運動着のままで笑われる
翌日も学校行くよう無理やり起こす
フ:体操着で行けばいい 今日行かなきゃ二度と行けなくなるよ 逃げちゃダメ 立ち向かわないと!
ア:
なにも分かってない! 私には立ち向かう勇気なんかないの
私は最下層の人間だから お母ちゃんとは全然違うから
フ:なんにも変わらないよ お母ちゃんとアズミは
アズミは体操着を着て、学校に行く
心配で家の外で待つフのもとにアユコが来る
アユコ:待ってるの? どうして?
フ:とっても心配だから
担任はアの制服がなくなったことをクラスで話すと
アは運動着を脱ぎ始め、母に買ってもらった下着姿になる
ア:制服返してください 今は体育の授業じゃないから
極度の緊張で戻してしまい保健室で寝ていると制服が投げ込まれる
フ:おかえり 頑張ったんだ
ア:お母ちゃんの遺伝子ちょっとだけあった
抱き合う2人を見ているアユコ 宝箱の中身を開ける
掃除をしていてもめまいがしんどいフ
アユコが番台からお金をもっていくのを見てしまい一浩に話す
アユコのバッグから宝箱を見つけ、母が出て行った時の手紙がある
“今度の人とはきっとうまくいくと思うの
落ち着いたらアユコのことを話そうと思ってる
来年の誕生日までには必ず迎えに行くから
いつかアユコと一緒に大きな家に住めますように”
アユコは番台のお金で母の新しいアパートに行くが開かない
夜になっても戻らない
今日がアユコの誕生日だと分かり、クルマでアユコの母のアパートに行くと玄関前で泣いている
フ:仕事サボった罰として、明日一人で湯船磨いてもらうから だから一緒に帰ろうね
もらしてしまったアユコを抱きしめるフ
脱いだパンツを玄関にかけていくア
翌朝、またしゃぶしゃぶの朝食
アユコ:
これからはもっと一生懸命働きます
どうか出来ればでよいのですがこの家にいたいです
でも、まだママのこと好きでいてもいいですか
フ:当たり前でしょう 早くしゃぶしゃぶしよう
一:したいこととか、欲しいものとか何でも言ってよ
フ:
新婚旅行はエジプトに連れて行くって約束したよね?
お店を改装する約束は?
最後に1つくらい約束守って
死んだら全部許すからあとのことはよろしくお願いします
明日から泊まりで旅行行かない?と2人を誘うフ
アユコ:タカアシガニ食べに行くんだ と笑顔が戻る
フ:全部話してくる きっと分かってくれる
パーキングエリアで青年・向井拓海から声をかけられる
タ:よかったら どこまででもいいんで 赤いクルマ好きなんで
5時間もここにいると聞いて乗せることにする
北海道からヒッチハイクして39台目だという
また左手のしびれが気になるフ
タクミがまったく違う様子でいるのを見る
2人の娘が眠り、タに北海道出身がウソなのを問う
フ:家族は?
タ:今の母が3人目で 腹違いの弟がいて、父は建設会社社長で相当な資産家です
フ:この旅はどこに向かっているの?
タ:目標を決めたらそこに向かわなきゃならないでしょ 飽きたら止めます
フ:最低の人を乗せたな あなたの腐った時間に付き合うと思うとヘドが出る
途中で降りるというタに急に抱きしめる
フ:あなたはこれから日本の最北端を目指すの それが今からあなたの目標
タ:じゃあ、目標達成できたら報告に行っていいですか
フ:いいよ でもちょっと早めに来てね
タ:あの人から生まれた君たちが羨ましいよ
旅館のトイレで咳き込んで吐血するフ
3人で富士山を見る
レストランの店員は聴覚障害者
そこでカニを食べる 食欲のないフ
会計後、急に店員をぶつフ
フ:
さっきのお店の人が酒巻さん(フの実家の母だと思ってたら違うんだ
お父ちゃんは昔キミエさんと結婚してたの
お母ちゃんとは再婚で 時期が来たらちゃんと言おうって
15年前のこと
ア:私は16歳だよ ウソだよね? なんでそんなイジワル言うの
フ:
だって私はあなたを生んでない
18歳の時、お父ちゃんに出会って、キミエさんはあなたの泣き声が聞こえなかった
19歳のキミエさんにはそれが耐えられなかったの それで家を出た
アズミはこれから酒巻さんに挨拶しに行くの
ア:ヤダ
無理やりクルマからおろす
フ:逃げちゃダメ アズミなら出来る! だってアズミはお母ちゃんの子でしょ 夕方迎えに来るから
毎年、カニが来るたび、アがお礼の返事を書かされていた理由が分かる
キミエが来て筆談してアズミと知ると号泣する
手話で話すフ
キミエ(どうして手話が話せるの?
ア(母がいつかきっと役に立つ時が来るから勉強しときなさいって言ったの
アユコと水族館に行くフ
フ:キレイな人だったね 私よりずっと若くて元気そうで
フの手を握るアユコ
フはクルマのそばで倒れて病院に運ばれる
「お母ちゃん、必ず迎えに来るからね ごめんねフタバ」
(彼女もなんだ どういう巡り合わせ/驚
緩和ケアセンター
アはキミエと毎日メールで話し、今度会いに来ると話す
フ:
最近、毎日同じ夢を見るの お母さんが迎えに来てくれる夢
それで分かった お母さんはもうこの世にいなくて、
私が死んだら迎えに来てくれるんだって
だから死んでも一人じゃないんだよ
帰りに泣いているアユコに
ア:今日から約束 お母ちゃんの前では絶対悲しい顔しないこと
一浩は見舞いに行く勇気がなく、どんな様子だったからアに聞く
番台に座っているア
キミエから来週の月曜に会いに行くから緊張する、とメールが来る
お母ちゃんからは、アユコに新しい靴を買って、お父ちゃんのサポートをお願い、と来る
ア:父ちゃんがなんでも望みがあれば言ってくれって
一浩が木で創ったピラミッドを渡す
ア:こんなにスケールの小さいお父ちゃんに家族を託すと思うと心配で死ねないわってゆってた
アユコと滝本が見舞いに来る
もう1つ頼まれていた母の居所を知らせる
ムコウダミヤコ64歳 32歳でムコウダと結婚 今は娘や孫といっしょに世田谷区にいる
フ:会いたい 今すぐ会いに行けますか?
家まで来る
フ:ちゃんとフツーの人に見える?
クルマ椅子を断り、歩いて待つフ
滝本:ミヤコさんに「私にはそんな娘はいない」と言われました
フ:分かりました 遠くからでいいです ひと目だけいいですか?
幸せそうな母を見て、とっさに玄関に乗ってた犬の置き物を投げて窓を割り、慌てて逃げる
アが見舞いに行くと、病室の外からでもフの叫び声が聞こえる
看護師:痛み止め打ちますからね
病室に入るのをためらうア
タクミが訪ねてくる 74台乗り継いで、最北端から戻ってきた
そこにキミエが来る
事情をすべて聞くタ
千羽鶴を持ってるアユコ
4人で夕食を食べる
父:
みんなにお願いしたいことがある
これしか思い浮かばなかった どうかお願いします
夜中にフにメールがくる
ア:今はこれがお父ちゃんの精一杯だってw ゆっくりでいいから外を見て
病室から出てみると、家族、滝本らでピラミッドを作っている
タ:やっと目的地見つけました しばらく住み込みで働かせてもらいます!
滝本:僕は人数合わせのお手伝いですw
キミエは泣く
一:フタバ オレがこうやって支えるから全部任せろ だから安心して
フ:死にたくないよ 生きたい
(彼女がここまでみんなを引き合わせて、強くしたんだよね
夏
朝ごはんを作るア
薪をくべるタ
一:オレ1日安心してパチンコ打てるわ
番台に立つアユコとアは交替する
ケアセンターのベッドでフにいろいろ報告するア
なにか話そうとするフを見て、思わず目をそらして泣くアだが笑顔になって
ア:絶対、お母ちゃんを一人ぼっちになんかしない だから安心して ありがと もう大丈夫だよ
(延命治療てある意味残酷だな・・・あの鼻チューブは絶対ムリ
葬儀はお風呂屋で行う
お経はテープレコーダー
タ:最後のお別れは親族のみで行いますので、みなさん外でお待ちください
マイ:みんな黒い服
滝本:
ママが死んだ時も同じことをした おばちゃんにはもう会えない
ヒトは死んだら二度と会えなくなる マユももうママには会えない
ごめんな ずっとウソついてて やっとマユにほんとのことゆえたわ
(子どもは分かってると思うな
タ:富士山見ながらのお葬式もいいですね
ア:お母ちゃんっぽい
一:じゃあとりかかろうか
棺を運び、みんなで外でおにぎりを食べる
一:無茶ですよね ダメですよね 面倒なことに巻き込んですみません
滝本:
まったく問題ないです フシギな人です
あの人のためならなんでもしてあげたいっていうか
その何倍もしてもらってるからじゃないかなって
え、フは棺ではなく、風呂に?!
そのお湯にみんなで入る
アユコ:あったかいね お姉ちゃん
ア:すっごくあったかい
それで、このタイトルなのか
みんなで見上げて、煙突からフの大好きな情熱の赤の煙が出る
いい“しまい方”だな
血のつながりがなくても、ここまで縁があるって、魂の家族なんだ