装丁/市川英夫&プランB
挿絵/A・ギルバート ほか
挿絵はこれまでの人と違う?
このイラストレーターがホームズの容姿を決めたみたいだけれども
どんなに「美人」の描写がしてあっても
絵を見るとそうでもないから毎回ガッカリ
結婚したワトソン博士の代わりに元ホームレスの少年ビリーが
身の回りのことをしたり、事件捜査を手伝ったりしているのは
少年探偵団シリーズの小林少年にも影響しているのが分かる
※「ジュヴェナイル」カテゴリー内に追加します
■マザリンの宝石
10万ポンドもする王冠ダイヤ事件を手がけるホームズ
カントルミアー卿はホームズを「町探偵」と言って信じていない
窓際にはホームズそっくりの蝋人形が座っていて
外からの暗殺者の囮に使われている
盗んだ犯人はネグレット・シルビアス伯爵と
ボクサーのサム・マートンと分かっているが
肝心のダイヤのありかだけが分からないため
ワトソンに警察を呼びに行かせて
殺されるのを覚悟で伯爵らを部屋に呼ぶ
伯爵は口封じのために蝋人形と知らずに
ステッキで殴ろうとするのを止める
宝石のありかさえ教えてくれれば逃げても目をつむると約束
寝室でバイオリンを弾いてる間に2人で相談してと言ってドアを閉める
読者にはこの時点で隣りの部屋にはいないと分かる
バイオリンが鳴っているから安心して
宝石がポケットに隠してあると明かし
ホームズにウソを言って逃亡しようと口裏を合わせる間に
人形とすりかわって起きあがって宝石を奪い取る
伯爵:負けたよ きみはまるで悪魔そのものだな
バイオリンの音色は蓄音機
カントルミアー卿が来て、ここでもイタズラ心がおきるホームズは
ポケットに宝石を入れて驚かす
カントルミアー卿:暴言は取り消しましょう
■ソア橋
ワトソンが書いたホームズの事件簿の中でも
失敗に終わったもの、関係者の都合で書けない事件もたくさんある中の1つ
ホームズが機嫌のいい時は不吉な感じがする
金鉱王ニール・ギブスンの依頼
ソア橋で妻マリアが銃で頭を撃ち抜かれた事件
犯人として逮捕された家庭教師ミス・ダンバーを救って欲しいと言う
凶器と思われる銃がダンバーの衣装戸棚から見つかったことにひっかかるホームズ
マリアの手にはダンバーからの呼び出し手紙が握られていたのも決定的証拠
ギブスンが来る前にマーロウ・ベイツ氏が来て
ギブスンは極悪人で、マリアに何度も暴言を吐いていたと話して去る
ギブスンはダンバーに惹かれたが
マリアは南国的な情熱で熱愛してやまなかった
ダンバーは家を出る代わりにギブスンを慈善事業に導いた
マリアはひどく嫉妬深かった
ホームズ:同じ屋根の下にいて、身を守る術を持たない娘を追い詰めたんですよ
現場を調べるホームズら
地元の警官から銃はギブスンのもので対があったと知る
ソア橋には謎の傷がある
この辺から大体の事件のあらましが分かってきた
ホームズ:
計画的犯行なら銃を衣装戸棚にしまうのは変だ
彼女に罪を着せたい人が真犯人ではないか
ダンバー:
奥さまは私を憎んでいた
あの朝、私は奥さまから手紙をもらってソア橋に行ったが
酷く罵られて部屋に帰った
ホームズは銃で実験をして、凶器が川に沈んでいることを明かす
マリアは自殺を他殺に装い、ダンバーに罪を着せた
ホームズ:
2人がこの先、力を合わせてなにかすることはおおいにあり得る
その時は僕らが浮世を勉強させられる「悲しみ」という名の学校で
ギブスンがなにかを学びとったことが経済界にも分かるだろう
■這う人
ブキミだけれども、解いてみるとバカバカしい少年探偵団シリーズ風事件
とても有能で有名なプレスベリー教授の愛犬ロイが
2度も主人を噛んだことに不審がるホームズ
ホームズ:
犬は飼われている家の影響をすぐに受けるものだ
陰気な家に飼われている犬はじめじめし
危険な人の飼う犬は噛みつきやすい
(飼い主に似るっていうよね 子どもも同様
教授の助手トレバー・ベネットが依頼
教授は61歳でモーフィー教授の美人娘に熱愛して婚約
2週間姿を消して戻ったら、人が変わってしまった
旅行先から郵便が届き、自分にも開けさせない
小さな木の箱に触れた時はこれまで聞いたこともない乱暴な言葉で叱った
ある夜、物音がして廊下を見ると
手とヒザで這っている教授を見てゾッとした
ワトソン:腰の神経痛だろう 怒りっぽくなる病気でもあるんだ
精神病医の領域とも推測する
教授の娘エディス(ベネットの婚約者)は
夜中に父が3階の自分の部屋の窓に張り付いているのを見て気を失いかけたと話す
几帳面に日記をつけているベネットに
やけに日付のことを詳しく聞くホームズ
教授の発作的行動は9日ごとに起きているため
なにか効き目の強いクスリを飲んでいると推測
約束もなしに会いに行くと
想像より記憶はしっかりしていて襲われそうになる
エディスの部屋に行くには藤つるが絡んでいて登れなくもない
郵便のやりとりの相手の名前がドラークというスラブ系だと分かる
9日後にワトソンとともに寝ずの見張りをしている間
教授の指の関節が変わっていることに気づく
教授はまた両手を地面につけて時々跳びながら出てきて
するすると壁を登ったりしているw
ロイは猛烈に吠えて、首輪が外れ
教授のノドに噛みついたため慌てて止める
時計の鎖につけた鍵を使って箱を空けると薬瓶が出てくる
ローエンシュタイン:
小生の発明した療法は実験段階なので
危険があることをお忘れにならぬよう
材料入手が困難なため尾長ザルのものをお送りします
ローエンシュタインは正体不明の不老若返りの血清を研究していることで有名
ホームズ:
老いらくの恋が原因
崇高な人間は天国へ召されることを厭わない
物質的で、俗な人間がみんなつまらない命を生き永らえることになる
生きるにふさわしくない者ばかり生き延びたら
この世は汚水溜めと変わらなくなってしまうじゃないか
あれはサルだったんです
木登りはあの動物の楽しみだったのでしょう(妙なオチだなw
■吸血鬼
ロバート・ファグスンの依頼で吸血鬼に関してとあり
営業科目外だと笑うホームズ
老人が若さを保つために子どもの血を吸った話を持ち出すワトソン
ファグスンは最初の妻を亡くして、5年前にペルーの女性と再婚
最初の妻との子で15歳になる少年ジャックは事故により障害がある
再婚相手はジャックに2度もせっかんした上
自分の赤ちゃんの首に噛みついた後部屋から出てこない
ホームズが家を訪ねると南アメリカの素晴らしいコレクションに目を奪われる
飼い犬の足が悪いことに気づき、雨が降る窓になにかを見る
ホームズ:ベーカー街を出る時にもう解決していた
血を吸っていたのではなく、毒を吸い出していた
コレクションの中に毒の矢があり
まだ効き目があるかどうかを犬で試した
それがすべてジャックの歪んだ愛情と明かす
ホームズ:彼を1年ほど海岸にでも行かせるのが私の処方箋です
■三人ガリデブ
奇抜な方法で主を外に連れ出すのは他の作品にもあったアイデア
アメリカのとんでもない富豪老人が
自分と同じ名前ガリデブに遺産を譲ると言い残し
弁護士ジョン・ガリデブは、老人ネーサン・ガリデブに話し
その老人がホームズにもう1人を探して欲しいと依頼
ネーサンを訪ねると博物館のような部屋に
たくさんのコレクションがあり
その手入れのためにほとんど家から出ないと言う
ジョンは新聞広告に農業用機械を売る
ハワード・ガリデブの名前を見つけたと興奮してやって来て
ネーサンに証明書をもらってきてくれと頼む
その記事の耕運機の綴りがイギリスではplough、アメリカではplowと書くことから
ジョンが自分で出したものと分かる
警視庁の記録からジョンの正体は危険な殺し屋エバンズ
ネーサンの住む部屋はエバンズが殺したプレスコットが住んでいた
その日、ホームズはコレクションを見せて欲しいと家に入って隠れていると
エバンズが来て、カーペットをめくり、地下室に降りたところをピストルで狙う
エバンズが撃った弾がワトソンの脚をかすり
ホームズ:お願いだからなんでもないと言ってくれ!
ワトソン:ほんのかすり傷だよ
クールな顔の影に深い友情と優しさがあると分かり感激するワトソン
地下室にあったのは、警察もずっと探していた精巧な偽札づくりの機械
■高名の依頼人
ホームズとワトソンはトルコ風呂が大好き
そこで依頼人サー・ジェームズ・デマリー大佐の手紙を読む
とてもオシャレで、人格者、人好きのする世慣れた男
これまでの登場人物の中で一番魅力的だな
数々の殺人事件に関わる悪名高いグルーナ男爵に
ド・メルビル将軍の娘バイオレット・ド・メルビルが熱烈に恋をして
結婚するかもしれないと聞いて、犯罪を未然に防ごうとする
オーストラリアからイギリスに渡り
なにかやるに違いないと思っていたホームズ
男爵は前妻殺しの真犯人と疑わない
美男子で大金持ちの男爵に騙されて
これまでの罪をすべて明かしてもなお
周りの悪口だと信じているバイオレット
元犯罪者シンウェル・ジョンスンは、心を入れ替えてホームズの手伝いをしている
裏社会に顔がきくため、男爵について調べさせる
ホームズ:
女性の心理は男には訳の分からない謎さ
殺人は大目に見ても、ささいな事件で許せなくなる場合もある
僕は彼のような犯罪者に会えたことを天に感謝してるよ
ある種の人間が愛想がいいのは、粗野な人間の暴力よりはるかに空恐ろしいものだよ
ホームズは早速男爵に会いに行き、真正面から敵対する
男爵:
フランスの探偵ル・ブルンは私のことを調べ始めて
偶然、見知らぬ男に襲われ、片脚を酷くヤラれて一生治らないらしい と脅す
見合った2人がバチバチとやりあう絵は
ホームズも悪人に負けない凄みがある
女性がすぐに恋に落ちるような美男子には見えないのが残念/汗
シンウェルが連れて来たのは、男爵の前の愛人キティ・ウインター
キティ:
私がここまで落ちぶれたのは、あいつのせいだ!
あの男は女を収集して、日記につけて自慢にしている
整頓好きだからまだ奥の書斎にしまってあるかもしれない
夜には警報ベルが鳴るようになっている
ホームズはキティとともにバイオレットを説得するも失敗に終わる
ホームズ:結婚してから相手の正体に気づく女性の立場がどんなに惨めなものか
バイオレット:
私の気持ちは変わりません
あの人を本来の気高い人間に立ち直らせるために
使わされたのではという気がします
その後、ホームズは暴漢にステッキで殴られ、頭を縫う怪我を負う
生来頑丈に出来ているため、すぐに回復するが世間には危篤とする
男爵が財政上の問題で結婚前にアメリカに行くと聞き
ワトソンに中国の陶磁器について勉強するよう頼むホームズ
メルビルから明朝の小皿を借り、コレクターと偽り
男爵に売ろうと試みるが、出所やその他の質問に答えられず
あっさりとホームズのスパイだとバレてしまうワトソン
そのわずか数分間に書斎から日記を盗み出したホームズ
一緒にいたキティは硫酸で男爵の顔を溶かしてしまう/汗
日記はデマリーに渡し、2人の結婚はとりやめ
キティは情状酌量が認められ、罪は軽く済む
ホームズの盗難も見逃された
馬車の紋章から依頼人が王家の者だと分かる
■シャーロック=ホームズを推理する~漫画のホームズ 各務三郎
鹿討ち帽子、インバネス・マント、パイプ、拡大レンズがあればホームズだと分かる
パジェットの描いた絵が代表とされる
同じく画家だった兄のウォルターをモデルに描いた
アニメ映画『名探偵ホームズ』は犬のホームズが活躍するが原作とは離れている
■作品解説
『這う人』
ドイルの怪奇趣味はよく知られている
ポルターガイスト現象とかの神秘的な事柄にもいろいろ詳しかったんじゃなかったっけ?
『高名な依頼人』
故ビクトリア女王の長子、イギリス国王になったばかりの
エドワード七世だろうと推測されている
挿絵/A・ギルバート ほか
挿絵はこれまでの人と違う?
このイラストレーターがホームズの容姿を決めたみたいだけれども
どんなに「美人」の描写がしてあっても
絵を見るとそうでもないから毎回ガッカリ
結婚したワトソン博士の代わりに元ホームレスの少年ビリーが
身の回りのことをしたり、事件捜査を手伝ったりしているのは
少年探偵団シリーズの小林少年にも影響しているのが分かる
※「ジュヴェナイル」カテゴリー内に追加します
■マザリンの宝石
10万ポンドもする王冠ダイヤ事件を手がけるホームズ
カントルミアー卿はホームズを「町探偵」と言って信じていない
窓際にはホームズそっくりの蝋人形が座っていて
外からの暗殺者の囮に使われている
盗んだ犯人はネグレット・シルビアス伯爵と
ボクサーのサム・マートンと分かっているが
肝心のダイヤのありかだけが分からないため
ワトソンに警察を呼びに行かせて
殺されるのを覚悟で伯爵らを部屋に呼ぶ
伯爵は口封じのために蝋人形と知らずに
ステッキで殴ろうとするのを止める
宝石のありかさえ教えてくれれば逃げても目をつむると約束
寝室でバイオリンを弾いてる間に2人で相談してと言ってドアを閉める
読者にはこの時点で隣りの部屋にはいないと分かる
バイオリンが鳴っているから安心して
宝石がポケットに隠してあると明かし
ホームズにウソを言って逃亡しようと口裏を合わせる間に
人形とすりかわって起きあがって宝石を奪い取る
伯爵:負けたよ きみはまるで悪魔そのものだな
バイオリンの音色は蓄音機
カントルミアー卿が来て、ここでもイタズラ心がおきるホームズは
ポケットに宝石を入れて驚かす
カントルミアー卿:暴言は取り消しましょう
■ソア橋
ワトソンが書いたホームズの事件簿の中でも
失敗に終わったもの、関係者の都合で書けない事件もたくさんある中の1つ
ホームズが機嫌のいい時は不吉な感じがする
金鉱王ニール・ギブスンの依頼
ソア橋で妻マリアが銃で頭を撃ち抜かれた事件
犯人として逮捕された家庭教師ミス・ダンバーを救って欲しいと言う
凶器と思われる銃がダンバーの衣装戸棚から見つかったことにひっかかるホームズ
マリアの手にはダンバーからの呼び出し手紙が握られていたのも決定的証拠
ギブスンが来る前にマーロウ・ベイツ氏が来て
ギブスンは極悪人で、マリアに何度も暴言を吐いていたと話して去る
ギブスンはダンバーに惹かれたが
マリアは南国的な情熱で熱愛してやまなかった
ダンバーは家を出る代わりにギブスンを慈善事業に導いた
マリアはひどく嫉妬深かった
ホームズ:同じ屋根の下にいて、身を守る術を持たない娘を追い詰めたんですよ
現場を調べるホームズら
地元の警官から銃はギブスンのもので対があったと知る
ソア橋には謎の傷がある
この辺から大体の事件のあらましが分かってきた
ホームズ:
計画的犯行なら銃を衣装戸棚にしまうのは変だ
彼女に罪を着せたい人が真犯人ではないか
ダンバー:
奥さまは私を憎んでいた
あの朝、私は奥さまから手紙をもらってソア橋に行ったが
酷く罵られて部屋に帰った
ホームズは銃で実験をして、凶器が川に沈んでいることを明かす
マリアは自殺を他殺に装い、ダンバーに罪を着せた
ホームズ:
2人がこの先、力を合わせてなにかすることはおおいにあり得る
その時は僕らが浮世を勉強させられる「悲しみ」という名の学校で
ギブスンがなにかを学びとったことが経済界にも分かるだろう
■這う人
ブキミだけれども、解いてみるとバカバカしい少年探偵団シリーズ風事件
とても有能で有名なプレスベリー教授の愛犬ロイが
2度も主人を噛んだことに不審がるホームズ
ホームズ:
犬は飼われている家の影響をすぐに受けるものだ
陰気な家に飼われている犬はじめじめし
危険な人の飼う犬は噛みつきやすい
(飼い主に似るっていうよね 子どもも同様
教授の助手トレバー・ベネットが依頼
教授は61歳でモーフィー教授の美人娘に熱愛して婚約
2週間姿を消して戻ったら、人が変わってしまった
旅行先から郵便が届き、自分にも開けさせない
小さな木の箱に触れた時はこれまで聞いたこともない乱暴な言葉で叱った
ある夜、物音がして廊下を見ると
手とヒザで這っている教授を見てゾッとした
ワトソン:腰の神経痛だろう 怒りっぽくなる病気でもあるんだ
精神病医の領域とも推測する
教授の娘エディス(ベネットの婚約者)は
夜中に父が3階の自分の部屋の窓に張り付いているのを見て気を失いかけたと話す
几帳面に日記をつけているベネットに
やけに日付のことを詳しく聞くホームズ
教授の発作的行動は9日ごとに起きているため
なにか効き目の強いクスリを飲んでいると推測
約束もなしに会いに行くと
想像より記憶はしっかりしていて襲われそうになる
エディスの部屋に行くには藤つるが絡んでいて登れなくもない
郵便のやりとりの相手の名前がドラークというスラブ系だと分かる
9日後にワトソンとともに寝ずの見張りをしている間
教授の指の関節が変わっていることに気づく
教授はまた両手を地面につけて時々跳びながら出てきて
するすると壁を登ったりしているw
ロイは猛烈に吠えて、首輪が外れ
教授のノドに噛みついたため慌てて止める
時計の鎖につけた鍵を使って箱を空けると薬瓶が出てくる
ローエンシュタイン:
小生の発明した療法は実験段階なので
危険があることをお忘れにならぬよう
材料入手が困難なため尾長ザルのものをお送りします
ローエンシュタインは正体不明の不老若返りの血清を研究していることで有名
ホームズ:
老いらくの恋が原因
崇高な人間は天国へ召されることを厭わない
物質的で、俗な人間がみんなつまらない命を生き永らえることになる
生きるにふさわしくない者ばかり生き延びたら
この世は汚水溜めと変わらなくなってしまうじゃないか
あれはサルだったんです
木登りはあの動物の楽しみだったのでしょう(妙なオチだなw
■吸血鬼
ロバート・ファグスンの依頼で吸血鬼に関してとあり
営業科目外だと笑うホームズ
老人が若さを保つために子どもの血を吸った話を持ち出すワトソン
ファグスンは最初の妻を亡くして、5年前にペルーの女性と再婚
最初の妻との子で15歳になる少年ジャックは事故により障害がある
再婚相手はジャックに2度もせっかんした上
自分の赤ちゃんの首に噛みついた後部屋から出てこない
ホームズが家を訪ねると南アメリカの素晴らしいコレクションに目を奪われる
飼い犬の足が悪いことに気づき、雨が降る窓になにかを見る
ホームズ:ベーカー街を出る時にもう解決していた
血を吸っていたのではなく、毒を吸い出していた
コレクションの中に毒の矢があり
まだ効き目があるかどうかを犬で試した
それがすべてジャックの歪んだ愛情と明かす
ホームズ:彼を1年ほど海岸にでも行かせるのが私の処方箋です
■三人ガリデブ
奇抜な方法で主を外に連れ出すのは他の作品にもあったアイデア
アメリカのとんでもない富豪老人が
自分と同じ名前ガリデブに遺産を譲ると言い残し
弁護士ジョン・ガリデブは、老人ネーサン・ガリデブに話し
その老人がホームズにもう1人を探して欲しいと依頼
ネーサンを訪ねると博物館のような部屋に
たくさんのコレクションがあり
その手入れのためにほとんど家から出ないと言う
ジョンは新聞広告に農業用機械を売る
ハワード・ガリデブの名前を見つけたと興奮してやって来て
ネーサンに証明書をもらってきてくれと頼む
その記事の耕運機の綴りがイギリスではplough、アメリカではplowと書くことから
ジョンが自分で出したものと分かる
警視庁の記録からジョンの正体は危険な殺し屋エバンズ
ネーサンの住む部屋はエバンズが殺したプレスコットが住んでいた
その日、ホームズはコレクションを見せて欲しいと家に入って隠れていると
エバンズが来て、カーペットをめくり、地下室に降りたところをピストルで狙う
エバンズが撃った弾がワトソンの脚をかすり
ホームズ:お願いだからなんでもないと言ってくれ!
ワトソン:ほんのかすり傷だよ
クールな顔の影に深い友情と優しさがあると分かり感激するワトソン
地下室にあったのは、警察もずっと探していた精巧な偽札づくりの機械
■高名の依頼人
ホームズとワトソンはトルコ風呂が大好き
そこで依頼人サー・ジェームズ・デマリー大佐の手紙を読む
とてもオシャレで、人格者、人好きのする世慣れた男
これまでの登場人物の中で一番魅力的だな
数々の殺人事件に関わる悪名高いグルーナ男爵に
ド・メルビル将軍の娘バイオレット・ド・メルビルが熱烈に恋をして
結婚するかもしれないと聞いて、犯罪を未然に防ごうとする
オーストラリアからイギリスに渡り
なにかやるに違いないと思っていたホームズ
男爵は前妻殺しの真犯人と疑わない
美男子で大金持ちの男爵に騙されて
これまでの罪をすべて明かしてもなお
周りの悪口だと信じているバイオレット
元犯罪者シンウェル・ジョンスンは、心を入れ替えてホームズの手伝いをしている
裏社会に顔がきくため、男爵について調べさせる
ホームズ:
女性の心理は男には訳の分からない謎さ
殺人は大目に見ても、ささいな事件で許せなくなる場合もある
僕は彼のような犯罪者に会えたことを天に感謝してるよ
ある種の人間が愛想がいいのは、粗野な人間の暴力よりはるかに空恐ろしいものだよ
ホームズは早速男爵に会いに行き、真正面から敵対する
男爵:
フランスの探偵ル・ブルンは私のことを調べ始めて
偶然、見知らぬ男に襲われ、片脚を酷くヤラれて一生治らないらしい と脅す
見合った2人がバチバチとやりあう絵は
ホームズも悪人に負けない凄みがある
女性がすぐに恋に落ちるような美男子には見えないのが残念/汗
シンウェルが連れて来たのは、男爵の前の愛人キティ・ウインター
キティ:
私がここまで落ちぶれたのは、あいつのせいだ!
あの男は女を収集して、日記につけて自慢にしている
整頓好きだからまだ奥の書斎にしまってあるかもしれない
夜には警報ベルが鳴るようになっている
ホームズはキティとともにバイオレットを説得するも失敗に終わる
ホームズ:結婚してから相手の正体に気づく女性の立場がどんなに惨めなものか
バイオレット:
私の気持ちは変わりません
あの人を本来の気高い人間に立ち直らせるために
使わされたのではという気がします
その後、ホームズは暴漢にステッキで殴られ、頭を縫う怪我を負う
生来頑丈に出来ているため、すぐに回復するが世間には危篤とする
男爵が財政上の問題で結婚前にアメリカに行くと聞き
ワトソンに中国の陶磁器について勉強するよう頼むホームズ
メルビルから明朝の小皿を借り、コレクターと偽り
男爵に売ろうと試みるが、出所やその他の質問に答えられず
あっさりとホームズのスパイだとバレてしまうワトソン
そのわずか数分間に書斎から日記を盗み出したホームズ
一緒にいたキティは硫酸で男爵の顔を溶かしてしまう/汗
日記はデマリーに渡し、2人の結婚はとりやめ
キティは情状酌量が認められ、罪は軽く済む
ホームズの盗難も見逃された
馬車の紋章から依頼人が王家の者だと分かる
■シャーロック=ホームズを推理する~漫画のホームズ 各務三郎
鹿討ち帽子、インバネス・マント、パイプ、拡大レンズがあればホームズだと分かる
パジェットの描いた絵が代表とされる
同じく画家だった兄のウォルターをモデルに描いた
アニメ映画『名探偵ホームズ』は犬のホームズが活躍するが原作とは離れている
■作品解説
『這う人』
ドイルの怪奇趣味はよく知られている
ポルターガイスト現象とかの神秘的な事柄にもいろいろ詳しかったんじゃなかったっけ?
『高名な依頼人』
故ビクトリア女王の長子、イギリス国王になったばかりの
エドワード七世だろうと推測されている