≪6日目は「ヨーホー国立公園」観光≫(2)
「ヨーホー国立公園」内の3つ目の観光は「ナチュラル・ロック・ブリッジ」だった。
「キッキング・ホース川」が川底のライムストーンを削り続けてできた自然の橋だ。
実際には人が渡るのを禁じているが、石橋の下を勢い良く水が流れる光景は見事だった。
4つ目の観光はロッキー山脈の西側にある「クートネイ国立公園」だった。
ここは交通の便が良くないためか、余り多くの人が来ることがない静かな国立公園らしかった。
私達はバスから降りて「マーブル渓谷」を50分間散策した。
先ず目に飛び込んで来たのは、2003年の山火事で焼けてしまった真っ黒い無数の木立だった。
日照りが長く続き、自然発火したらしい。
面白い事に、ここに生えている「ロッジポール・パイン」の松傘は42度の高温にならないと開いて種を飛ばすことができないのだという。それで山火事が起こるのを何年もじっと待っていて、火事になると初めて実生が弾き飛ばされるのだという。
国は、焼けたり倒れたりした木はそのままにして置くのだそうだ。数年立つと実生から芽が出て来て、新しい木が育ち始める。そんな若木が青々と元気に生育していて、自然の再生力の凄さを見せ付けられた。
また氷河が溶けて川になりできた渓流が谷を流れていたが、川幅が狭い割には水の侵食によって川底が深く削られている所もあった。
丸々としたリスを3匹見かけた。
「カナディアン・ロッキー」の全ての観光を終え、最終日の「バンフ」のホテルに向かった。
「バンフ」の町は、「ボウ川」が町を東西に分けるように流れていて、その北側を庶民が暮らすダウンタウンに、「サルファー山」がある南側はリゾートエリアにするという開発者の考えに依って作られている。
ホテルは「ボウ川」のすぐ南側の高台に建っている「フェアモント・バンフ・スプリングス」だった。このホテルは、1888年に開業した「バンフ」を代表する大きなホテルで、世界中から有名な著名人が泊まった歴史があるらしい。
この写真は、ホテルの全景観を見ることができるホテルが作った「展望台」(ベンチまで用意されていた)に行って写したものだ。近くからなら一部しか写らない位大きいのだ。
ホテルは高台にあり、裏にある階段を137段(自分で数えた)下った所に「ボウ川」がゆったりと流れていて、傾斜している所が小さな滝になっていた。
バイキング形式の朝食は美味しかったが、夕食の200g以上あった「ローストビーフ」の味は今一つだった。
翌朝、8時半にバスでホテルを出発し、2時間で「カルガリー空港」に移動した。朝から小雨が降り、山は霞んで見えなかった。
昨日まで晴天に恵まれ、素晴らしい「カナディアンロッキー」を堪能できたことは奇跡だったのかも知れない。
安全検査を済ませ、12;45発の「エアーカナダ」成田直行便に乗った。
成田までの所用時間は10時間40分。機内には東京の私立女子高校2学年の生徒達が制服を着て乗っていた。修学旅行だったそうである。
8日目14;25成田空港に無事到着。私は16時半の国内線で新千歳に乗り継ぎ、無事に帰宅した。
スケールが雄大な大自然をたっぷりと楽しんだ「カナディアンロッキー8日間」の旅は、こうして素敵な思い出と共に終った。
今回も長くなった旅日記にお付き合いいただいた皆さんに感謝します。 (完)