県選手権決勝、天皇杯1回戦を挟み、会場は違いながらもホームゲームがずっと続いた5月。約1ヵ月ぶりのアウェイ戦として、長野Uスタジアムへと赴き、AC長野パルセイロと対戦します。
もちろんカップ戦は箸休めでもなんでもない、公式戦に違いないのですが、それでも。
それでも、また再びリーグ戦ならではの緊張感をもって臨む日々が戻ってくる、そんな印象です。
8月の中断期間まで、毎週続いていく戦いのリスタート。その“初戦”を勝利で飾り、更なるブーストをかけていかねば。
開幕ダッシュに失敗するかたちで、今シーズンここまで3勝3分け3敗と、J2昇格を掲げるクラブとしては不本意な戦績となっている長野。
とはいえ、5試合未勝利という大きな躓きであった開幕当初のことを思えば、最近は上り調子で連勝中。その連勝をさらに伸ばすべく、勝てば順位が入れ替わる今節の隣県対決を制して、本格的に上昇に転じようと待ち構えていることかと。
先週の天皇杯1回戦でも、新潟医療福祉大学に苦戦を強いられながらも、元カターレの三上が決勝ゴールを挙げて1-0で勝利。反省もありましょうが、勝つことこそが今後の巻き返しへの特効薬―――引き分けが多く勝ち切れない状況が続いていたカターレにとっても他人ごとではないだけに、「さぁ、リーグ戦だ!」という今節にかける意気込みには、相通じるところがあるかと。
“出遅れはチャラにはできない。けれど、これからの頑張り次第だ”
そういった思いがぶつかり合う、負けられない、勝たねばならない対戦となります。
今シーズンは群馬を含めた3クラブで「バトル オブ 上信越」というダービーマッチが企画されているなかでの対戦。
それでなくとも、カターレのファン・サポーターにとっては、いちばん近いアウェイ戦。「普段はホーム戦だけの応援だけれど、例外的に長野には行く」という人も少なくない。
ただ・・・。
そんな状況とは裏腹に、アウェイ長野戦の戦績はといえば、ガッカリな印象ばかりが強く。
なにしろ、2015年の初対戦で1度勝ったきり、全く勝てていないのだから。
そんななかにあって、殊更に惨憺たる結果だったのが前回。
最下位にまで沈んだ状況から監督交代を経て持ち直してきた、というなかでの対戦だったにもかかわらず・・・どん底の時期にすら無かった、0-5という惨敗。しかも、三上、松原という元カターレ選手に恩返しゴールを食らうという徹底ぶり。ぐうの音も出ないほどの屈辱でした。
就任からおよそ1年が経過した安達監督率いるカターレですが、これまで、それほどまでにどうしようもなくやられてしまった試合は、その1試合だけです。
もちろん・・・大量失点だから勝ち点が減るわけでなし、0-5も0-1も負けは負けで同じ、という見方もできるでしょう。そう言った割り切りも大事なのでしょう。
ですが。
それでもやはり。受けた屈辱は、返さねばならないのであって。それこそ、5-0でなくても、1-0だっていい。勝利には、勝ち点3を奪い取るその価値には代えられないのだから。
期待したいのは、やはり、高橋と碓井という元長野のふたりでしょう。かつてのホームに、古巣との対戦に、やはり感慨深いものがあるでしょうし。
先週の天皇杯1回戦では、途中出場でピッチに立った碓井。もちろんスタメン出場した野田も頑張ってはいたのですが、それでも。やはり、さすがはレギュラーといったところか。安定感には一日の長がありました。
伝統的に堅い守りの長野を崩すには、攻撃の起点となるボランチである碓井のプレーぶりがものをいうことは想像に難くなく。存分に活躍し、存在感を放ってほしいです。
そして、高橋。同じく古巣対戦となった先の群馬戦では決勝ゴールを決めて恩返し。ならば今回も決めてほしいと願うのは当然のことで。
前線から労を厭わず果敢にボールに向かっていく、そのスタイルを今節もまた見せつけてほしいです。
長野にとっては高橋と碓井、そしてカターレにとっては三上、松原、木村。それぞれ、かつての所属選手たちと対戦相手としてまみえることとなりますが。
だからこその、勝利を。
健在ぶりを示すと同時に、「なんで、今は味方じゃなくて対戦相手なんだよ!」と悔しがらせるような活躍ぶりを、願ってやまないところです。
前節・ガンバ大阪U23では3得点、そして天皇杯1回戦・刈谷戦では2得点。いずれも簡単でない試合でしたが、そんななかで複数得点を挙げて勝利することができました。
決定力不足が解消したと見るのは、まだ早計でしょうけれど。
それでも。
いつまでも得点が挙げられない、勝ち切れないという状況が続くままでは、浮上は見込めないのであって。
現在の6位からさらに上を目指していくには、勝ち切る強さを見せつける試合が必要不可欠。
その意味で、今節の長野は格好の相手と言えるかもしれません。
守備の固さに手こずって打開できないようでは、また決定力不足で勝てず仕舞い、というパターンに陥ってしまうこと必至。
逆に言えば、そんな相手だからこそ、勝ち切る価値があるのであって。
それでなくとも、昨年の0-5負けの借りを返さねば収まらない試合なのだから。
勝ち切る以外に、ありますまいよ。
相性の悪い相手だからこそ、勝つ!
負けたら順位が入れ替わる?そんなのは願い下げ。むしろ、完勝で蹴落とす覚悟で!
今季アウェイ戦無敗をさらに継続するために、ドローではなく勝利を!!!
勝たれ!!!富山!!!!!