2-1で勝利!
やはり、相性というものはあったのか。
大きく負け越してしまっている秋田に敗れてしまった前節を引きずることなく、大きく勝ち越している藤枝に勝利して盛り返さねばならなかった今節。
もちろん、これまでの相性が良いから楽勝、なんてことはあるはずがなく。むしろ、PKで先制を許してしまうというキツい展開ですらありました。
しかし、それに屈しなかった。
ビハインドを背負って折り返したものの、後半に奮起。持ち前のパスをつなぎながらの攻撃的サッカーが機能、高橋の気迫のこもったシュートが決まり、同点に。
さらに勢いづいたところで、再び高橋。勝ち越しゴールを奪い、逆転に成功しました。
藤枝の反撃を退け、リードを保ったままに試合終了。今季アウェイ負けなしを更新する、シーズン初の逆転勝利を挙げたのでした。
このところ夏を思わせるほどに暑い日が続いていたかと思えば、雨が降ったりやんだりの肌寒ささえ感じるなかでの試合となった今節。
累積警告の柳下がメンバーを外れ、スタメン復帰するかと思われた田中はメンバー外。
それでも。やるべきことをやり切るメンバーとして選ばれた選手たち。連敗断固阻止、再びの連続負けなしの起点となる勝利が求められる試合となりました。
試合は序盤から、攻撃的な藤枝をかわしつつ、いかにこちらの攻勢に繋げていくかが問われる展開となりました。
エースたる森島をはじめとして、千葉や町田、相模原などでプレーした経験豊富なベテラン・谷澤 達也といった攻撃陣には勢いがあり。伊達に3位につけているわけではないんだな、と。
対応に迷いや隙を見せてしまうと、そこを突かれてやられてしまうような・・・そんな危険さを感じさせられました。
ボールの競り合いなどは厳しくしなければならない一方で、自分たちからミスして相手に利するような展開にだけはしてはならない。緊迫感があるなかでの試合進行であったかと。
そんななかで。
粘り強く守ってきたものの、ペナルティーエリア内でブロックしようとした谷奥に、痛恨のハンド判定。PKを献上してしまうことに。
それを、藤枝のトップスコアラーたる森島に冷静に決められてしまい、先制を許してしまうことに。
攻め込んでいたなかでなかなか決められなかったのは、藤枝も同じ。そんな状況から、エースがしっかりとPKを決めるという。
藤枝にとって、富山撃破に向けて勇気の出る先制点となったことかと。
0-1とビハインドを背負ったなかで前半終了。
確かにショッキングな失点ではありましたが。しかし、考えようによってはハーフタイムで気持ちを切り替えるチャンスがあった、ともとれるわけで。
もちろん、そのままなにもできないままでは連敗となってしまう条件が整ってしまっていたなかではありますが。
そうはさせじと。まずは同点、さらに逆転を信じて。相変わらずの降ったりやんだりの雨模様のなか、応援にも力が入りました。
そして迎えた後半。
開始早々に、抜け出した白石が狙うもGKに体を張って阻止される、という惜しい場面が。決まらなかったものの、逆襲への意志を、確かに感じました。
すると、53分。
代の攻め上がりから花井が繋ぎ、密集状態から高橋が鋭い反転シュート!見事に決まり、同点に。
前半は無得点ではあったものの、それでも必死にボールを追い、気迫を見せていた高橋。ゴールを決めてやる!という意志に迷いはなかったということなのでしょう。きっと、躊躇があったとしたら決まっていなかったであろうシュート。ストライカーとしての本分、勝負強さというものを見せられました。
そのあとにも、深く切り込んだ陽次のクロスに頭で合わせるも、惜しくも阻まれる、という場面も。決まりこそしなかったものの、気迫は充分に伝わりました。
同点からというもの、明らかにカターレのペース。ひとつひとつのプレーに自信が上乗せされているような印象を受けました。
もちろん、勝利のためには攻守両方で、より集中したプレーが不可欠。メンバー皆が、それを意識してプレーできていた気がします。
そして、75分。ついに逆転!
前嶋と白石の左サイドからの攻撃、その白石が果敢に狙う!GKにはじかれたものの、それに詰めていた高橋が押し込んでゴール!2得点目を挙げて、試合をひっくり返したのでした。
なんとなく、では出来ないプレー。ゴールへの気迫が、執念が無くては成し遂げられないプレー。それを見事に見せてくれた、価値ある勝ち越し点でした。
もちろん、1点差ではまだわからない。
試合をしっかりと〆るべく、残り10分、交代カードを切ることに。
ボール奪取力に定評のある稲葉、そして高さと強さのルーカス。明確な意図の下、2人ともにしっかりとミッションを遂行してくれました。
もちろんただ引きこもって守るだけでなく、あわよくば追加点と、大谷も入れて。
集中力を切らすことなく、しっかりとプレーを続けた選手たち。
そして、タイムアップ。
見事な逆転勝利で、今季アウェイ戦負けなしを継続。直接対決を制し、藤枝と順位を入れ替えることに成功したのでした。
どうしても、勝ちたかった今節。
ここで半端なプレーをしてしまった挙句に連敗、なんてことになってしまった日には、上位追撃の機運もしぼんでしまっていたやもしれません。
けれども。逆境にも屈しなかった。
やればできる―――それを証明してみせた、逆転勝ち。
他会場では、6連勝と絶好調であったはずの首位・熊本が最下位・FC東京U23に敗れるという波乱も。
結果論ながら、そういうことも、やはりあり得るわけで。
勝ったからこそ、上位進出、その先の首位奪取に向けての意気込みに繋がるわけで。
連敗を阻止できた、この勝利を連勝へとつなげていけるように。
さらなる精進が求められます。