リーグ戦3勝1分け、さらに天皇杯2回戦でJ1・京都を撃破と、6月を無敗で乗り切ったカターレ。その進撃をさらに継続、確かなものとしていかねばならない7月最初の試合。ホームで3位・鹿児島ユナイテッドFCを迎え撃ちます。
昨シーズンはホームとアウェイ双方で4失点を喫するという完敗でダブルをくらってしまった相手。
首位として勝ち点差5で挑まれる立場の今節。是が非でも勝利して勝ち点差を詰めようとしてくる鹿児島を、いかに返り討ちとするか。
勝敗の行方が今節だけでなくシーズン全体にさえ影響を及ぼすであろう重要な一戦。
必勝態勢で臨まねばなりません。
シーズン序盤は2勝1分け2敗とやや出遅れてしまったものの、そこから4連勝を含む7戦連続負けなしと勝ち点を伸ばした鹿児島。カターレが岐阜に手痛い零封負けを喫した5月末の段階で、首位に立っていたのは鹿児島でした。
ただ、6月に入ってから4試合で1勝1分け2敗と失速。思うような結果を残せていません。
ここまで挙げた7勝の全てで複数得点を挙げている攻撃力が脅威である一方で。
6月の4試合では、前々節の長野戦で試合終了間際の決勝ゴールで2-1と競り勝ったものの、それ以外の3試合は無得点。とくに前節は、成績不振から監督交代を敢行した鳥取に6試合ぶりの勝利を献上、しかもホームで無得点で敗戦という。
チャンスを作り出す機会こそ多いものの、なかなかそれを得点に結び付けられないというもどかしい状態が続いているようで。
そんななか迎える、今節・富山戦。
昨シーズンから主力がほぼ残っているのは双方とも同じ。
ホームとアウェイでいずれも4得点を挙げた去年の再現を狙い、復調のきっかけとせねばと意気込んでくることでしょう。
鹿児島にとっても、勝つのと負けるのとでは天と地ほどに違う重要な一戦。心してかからねばなりません。
前述のように、6月無敗と快進撃を果たしたカターレ。鹿児島から首位の座を奪い獲り、さらにその座をキープし続けています。
強大な力でもって相手を圧倒、という試合ではなく・・・むしろ、苦戦しつつも粘り強く戦ってきた結果、という印象ですが。
それでも。チャンスをものにして、しっかりと勝ち点を積み重ねてきたということ。
対戦相手のイメージという話をするならば。
前々節の岩手は、前回対戦で敗れて昇格失敗を確定させられた相手。その苦い記憶を振り払ってみせました。
前節の八戸にしても、そう。前回対戦では試合終了間際に決勝ゴールを挙げられて敗れるというショッキングな敗戦でした。けれど、そのイメージをひきずることなく勝ちきってみせた。
だったら。去年のイメージとしては最悪とも言える鹿児島ではありますが。ひきずるのではなく、逆に自信と手応えに変える勝利とせねばなりません。
むしろその意味では、これ以上ない格好の相手とすら言えましょう。
対戦相手の巡り合わせや運、まぐれなどではないと。
現在首位に立っているカターレは、実力でそれを勝ち取っているのだと。それを示す、またとない機会と捉えるべきです。
3連勝を目指すカターレにあって、前2連勝の立役者・陽次と吉平の3試合連続ゴールに期待がかかるのも、もちろんですが。
今節の勝利のためには、守備陣の頑張りがものをいうのではなかろうかと。
鹿児島の6月の不振は、ひとえにゴールの欠乏。チャンスを作り出しながら活かしきれないもどかしさによるところが大きいのは明らか。
それでなくとも首位富山に喰らいつかねばならない鹿児島にあっては、その強度をいつにも増して強く意識しながら挑みかかってくるはずです。
そんな鹿児島の攻撃を、シャットアウトせねばならないカターレ守備陣。
個々の技術が高く精度の高いパス回しが持ち味の鹿児島に、いかに仕事をさせないか。
奪うところは奪う、我慢すべきところは我慢するなど、的確な状況判断が求められます。
そんななかで、期待したいのは大畑。今シーズンほぼフル稼働、ゲームキャプテンとして試合に臨む姿も、すっかりと板についてきた彼ですが。
大畑もまた、前回対戦で4失点を喫して悔しい思いをしたひとり。リベンジにかける意気込みは、相当なものがあることかと。
得点に飢えている鹿児島を、いかに冷静かつ的確に抑え込み、仕事をさせないか。
今瀬や田川らとしっかり連携出来たならば、やれるという手応えは今シーズンここまでも積み重ねてきています。
その上で、守備から良いリズムを作り出して攻撃に繋げたならば。きっと攻撃陣が頑張って得点を挙げてくれるという信頼。そして、なんなら自らも攻撃に参加して得点するという気構え。
それらの意識が十全に発揮されたならば。昨シーズンの大敗のイメージを払拭する、塗り替えてしまう勝利も、きっと実現できることでしょう。
首位撃破を目論み、必勝を誓って乗り込んでくる鹿児島。停滞してしまった6月から心機一転、逆襲の7月とすべく気持ちも入っていることでしょう。
他方、先日の報道で、スタジアム規格の問題からJ1・J2ライセンスが不交付となってしまう可能性が示唆されたりもしています。かつてスタジアムの新規着工あるいは改修という条件付きで交付されていたライセンスであったものの、それから進捗が見られないところが問題視されたようで。
そのあたりの詳しいところは地元とクラブとの協議にかかっていくことにはなるでしょうが・・・ならばせめて、現場レベルで出来るのは昇格に値する戦績を残すのみ、そのためにも負けられない、と。
各クラブいろいろな状況もあるでしょう。お察しします、ということも。
けれど。
だからといって、勝負そのものは話が別。
勝利は、勝ち点3は譲れない。
今節やらねばならないのはーーー昨シーズンの大敗を引きずって敗れることで混戦に持ち込ませることなどではなく、勝って蹴落とし、勝ち点差8にひろげること。
今シーズンここまでも、沼津や今治、岐阜と、昨シーズン敗れた相手にまたしても屈するかたちで敗戦を喫してきました。
けれど。
優勝を目指し、首位をひた走っていくためには。
ここで踏ん張り、昨季イメージを払拭、塗り替える勝利を収めること。
そのためにも。是が非でも勝たねばなりません。
首位と3位との直接対決となる、この富山-鹿児島戦。他会場では、やはり上位直接対決として2位・愛媛と4位・松本が激突します。
リーグ全体で見ても、大きなヤマ場となる今節。
勝つのと負けるのとでは天と地の差となる6ポイントマッチ・・・いや、実質的には6以上の価値があるかもしれませんが。
それを制して、断固として首位を譲らぬ気概を見せねばならないカターレ。
上位対決を制し、本当に強いからこそ首位であるという“事実”を、知らしめねば!
実力のある相手にプレッシャーのかかる試合となるでしょうが、それを制する価値を思えば。
ピンチは、チャンス!
勝ち点をさらに積み上げ、上位ですら勝てない首位にふさわしいクラブであることを、内外に知らしめるためにも!!
勝たれ!!!富山!!!!!