『親と一緒に深夜番組、床についても携帯ゲーム… 朝、ぼーっとしていて先生の話が聞けない小学生。「疲れてる」。外へ遊びに誘っても断る保育園児。そんな寝不足気味の子どもたちが、問題になっている。夜更かしする子どもたちの実態と、早寝早起き運動を進めている保育園などでの取り組みを探った。 「きのうはワールドカップ(W杯)見ちゃって疲れ気味です、よろしくお願いします」。東京都内のある保育園で先月、幼児を連れて登園してきた母親が笑顔で保育士に語りかけた。この日、サッカーのW杯で日本代表が戦いを終えたのは未明の午前1時半過ぎ。あっけらかんと語る母親に、保育士はぎこちない笑みを返すしかなかった。夜更かしの原因の一つはテレビだ。午後10時過ぎのお笑い番組や連続ドラマを、「親と一緒になんとなく見てしまう子は珍しくない。親御さんも注意しない」(小学校の養護教諭)。携帯型ゲーム機の普及も大きい。都内のある小学校の校医は「午前中から保健室でぐうぐう寝るのはゲームざんまいの証拠。床についてもベッドの中で遊んでいて、就寝時間は午前0時を回る子もいる」と話す。 早寝早起きの大切さを各地の保育園で説く鈴木みゆき和洋女子大教授は「ファミコンの普及とコンビニの登場で、就寝時間が遅くなり始めたのが80年代終わり。暗くて怖かった夜が明るく楽しくなり、生活時間がずれ込んだ」と指摘する。 外食産業の深夜営業や24時間営業のコンビニエンスストアの増加などで、午後10時を過ぎても街に幼児の姿を見かけることは珍しくない。日本小児保健協会の調べでは、午後10時以降に寝る4歳児は80年に13%だったが、00年は39%と3倍になった。 鈴木教授が幼稚園の教諭らに聞き取りしたところ、遅く寝る子には一定の傾向があった。「無表情で自分の気持ちを表さず、遊びに乗ってくることができない。夜きちんと眠るかどうかが、その子の昼間を決めるのです」 東京都足立区は08年度から、区内の全幼稚園と保育園で早寝早起き運動を始めた。区が同年度から3カ年計画で始めた子ども施策推進事業に、生活リズム改善も重点目標の一つに加えたためだ。公立保育園の元園長で東京都足立区保育指導担当係長の佐々木恵美子さんは「大人の生活に振り回されて寝不足になった子を何とかしなくてはと思っていた」と語る。 区立中島根保育園の水久保結花里園長は、「早く寝ましょうと呼びかけても、住宅事情で1人だけ早く寝るのが難しかったりして、保護者から『無理です』といわれることもありました」という。08年の調査では、4歳児29人の平均就寝時間は午後10時10分だった。しかし、園児たちに目標を達成できればシールを張る早寝早起きカードを配ったところ、シールを張りたい一心で、「もう寝る」と親に告げさっさと就寝する子が現れた。その後、平均の就寝時刻は20分早まったという。 また昨年、バランスのよい朝食をとるため毎朝の朝食を黄色(炭水化物)▽赤(たんぱく質)▽緑(野菜)に分類させ、色付きシールを張らせた。「赤が足りないからウインナー食べさせて」と親にせがむ子も出て、取り組んだ5歳児は全員が朝食を食べるようになった。水久保園長は「子どもが変われば親も変わる。徐々に意識付けすることが大切」と話す。 千葉県習志野市の屋敷小でも05年度から、毎月1週間、生活リズムを記録する「元気っ子カード」をつけさせている。就寝時間は「9時より前」が32%(05年度)から37%(09年度)に、起床時間は「6時~6時29分」が27%(05年度)から41%(09年度)に増えて、早寝早起きが進んだ。 そろそろ夏休み。崩れがちな日々のリズムを整える方法について、鈴木和洋女子大教授は提言する。 「おやすみなさいツアーと称して、子どもと家じゅうの電気を消す儀式をして、親も寝てしまうのも一案。寝室のカーテンを閉めないでおけば、光が入って早く目覚められる。昼間は水遊びや泥団子づくりで体を動かせば、夜はすっきり眠れるでしょう」
社団法人 日本小児保健協会 (子どもの睡眠に関しての提言があります。』 2010年7月11日(日)13:00毎日JP
『良く遊び、良く食べて、良く寝る。』これが健康な子供に育つ三大健康条件ですし、頭の発達にも良く、頭が良い子供に育つと言う昔からの子育ての教えが正しいと言うことが最近医学的に証明されています。家の中で携帯ゲームで遊ぶのではなく外で子供達同士が安心して遊べる環境作りも大切と思います。日常生活の中で保護者の大人が夜更かしするから、子供達の早寝、早起きのリズムが狂ってしまっているのです。子供達の睡眠時間確保と健康を考えてお昼寝の時間を幼稚園や保育所で実施するのも1つの方法と思います。昼寝も商売をしている家庭の子供達は忙しいですし、騒がしくて昼寝もで来ません。商売人の子供達は落ち着きがないと学校の先生は言います。両親の共稼ぎの家庭の子供達や不規則な勤務の仕事に付いている保護者の子供達もいます。子供達の睡眠不足を補う為に昼食後、専門家の指導により昼寝に適した時間帯を決めお昼寝の時間を決めて、30分以内の仮眠時間を幼稚園や保育所でお昼寝として取り入れて欲しいと思います。子供達の健康を守る為に実行出来ることと思います。幼稚園や保育園の先生の健康にも良いですし、国立精神・神経センター精神保健研究所の白川修一郎客員研究員は、『大人にも睡眠は食事同様、生命現象の基本中の基本。睡眠不足は栄養不足と同じようなもの」と眠りの質の低下はさまざまな病気の発症につながると警告する。 特に注意が必要なのは、高血圧だ。睡眠不足は心臓に負担がかかり、狭心症や心筋梗塞、脳卒中、脳出血、くも膜下出血、脳梗塞などによる突然死のリスクを高めることが研究でわかっている。ではどうやって睡眠不足を解消するか。白川氏がビジネスマンに勧めるのは、昼寝の習慣だ。食後に15~20分のあいだ仮眠するだけで、午後の仕事はかなり楽になるという。午後早めの短い睡眠であれば、夜に眠れなくなることもない。2010年6月30日(水)08:40ダイヤモンド・オンラインより引用。』と言われていますので、大人の睡眠不足も解消されるのですから、子供達ののお昼寝タイムも子供達の健康維持と睡眠不足解消に役立つと思います。子供達の夜更かし睡眠不足は、保護者や夜更かしや睡眠不足による健康の問題でも有り、日常生活での健康に及ぼす睡眠不足や不眠の大人への警鐘でも有ります。保護者も子供の目の高さに立って考えるべきです。