『 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(50)が自身のブログ(日記形式のホームページ)に「高度医療が障害者を生き残らせている」などと、障害者の出生を否定するような独自の主張を展開している。
障害者団体は反発、市議会でも追及の動きが出るなど波紋が広がっている。 ブログは11月8日付。深刻化する医師不足への対応策として、勤務医の給料を引き上げるべきだとの議論に対し、「医者業界の金持ちが増えるだけのこと。医者を大量生産してしまえば問題は解決する。全(すべ)ての医者に最高度の技術を求める必要はない」と批判。 そして、「高度な医療技術のおかげ」で機能障害を持ち、昔の医療環境であれば生存が難しい障害児を「生き残らせている」などと述べ、「『生まれる事は喜びで、死は忌むべき事』というのは間違いだ」と主張している。 知的障害者の家族でつくる「全日本手をつなぐ育成会」(本部・東京、約30万人)の大久保常明・常務理事は「人類繁栄のため、優れた子孫だけを残そうとするかつての優生思想そのもの。命の重さを踏みにじり、公人の意見とは思えない」と批判。 阿久根市身体障害者協会(約1050人)の桑原祐示会長も「差別意識も甚だしい」と反発、役員会で対応を協議し始めた。 同市議会の木下孝行市議も市長に説明と謝罪を求め、14日から始まる市議会一般質問で追及する。 竹原市長は取材に対し、「養護学校に勤めている人から聞いた情報をそのまま書いた。事実と思う。障害者を死なせろとかいう話ではない」と説明している。 』 12月3日6時13分配信
読売新聞
日本の現代高度医療が障害者を生き残らせていると言う発言には、適者生存、自然淘汰の原則を生まれて来る子供達に適用しようと言うと言う考え方なのか。『適者生存提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』適者
生存(survival of the fittest)とは、
チャールズ・ダーウィンの
進化論において、個々に"struggle for existence"(「
生存競争」や「生存闘争」と訳される事が通例だが、正確に訳せば「存在し続けるための努力」)に努める生物の
個体のうち、最も環境に適した
形質をもつ個体が生存の機会を保障されるとされる概念に対して、
社会進化論の提唱者である
哲学者の
ハーバート・スペンサーが1864年に『Principles of Biology』で発案した造語。ダーウィンは
自然選択(自然淘汰、natural selection)と言う語が創造主(選択者)を連想させると考え、『種の起源』の第6版で採り入れた。その後、生物に変化をもたらすメカニズムを的確に表現するとみなされ普及した。ただし比喩的表現であって科学的な用語ではなく、生物学でこのメカニズムに対して用いられる語は「自然選択」である。自然淘汰に対する批判として
創造論者などは進化論への反論として「生き残った物が適者であり、適者が生き残る」と言う主張は循環論(あるいは同語反復、トートロジー)であり科学ではない、と主張する。しかしこの表現は、メカニズムを簡潔に説明するための比喩であり、何かを証明する理論ではない。生物学者はこの表現を一般的に使うことはなく、自然選択と呼ぶ。そして自然選択はフィールドワークや実験から観察された事実により支持されている。また生物学では、ある与えられた環境で、ある個体がこれから残すであろうことが期待される子の数によって、その個体の
適応度を定義している。生存のための努力には、自己あるいは自己の属する種の生存により有利な環境を作り出していくことも含まれているが、適者生存という場合、むしろ所与の環境における
適応度が問題とされており、環境そのものの変化によって、適者は変遷することになる。 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より引用』果たして人間は、皆完全な姿で、完璧に生まれているとは限らない。私の掛かった循環器内科のN先生皆頭の骨も凹んだり、歪んでいる。 完全ではない形で生まれています<script type="text/javascript"></script>と言われました。優性遺伝の原理を重んじて、優れた子孫だけを残したい市長の戦前的発想のように思いますが。雑草のような逞しさと精神力がこれからの日本人には、必要です。アメリカのようにいろいろな民族の血が混じり有った国民のほうが強くて逞しくて、丈夫、体力も有り、月へ人間を送る科学技術の頭脳も生み出したと言えます。純血統主義は、健康的にも体力的にも弱く、子孫への繁殖能力も低く、逞しさに欠けると医学的に言われています。
純粋培養は、精神的にももろく弱いと大学の先生でも言われています。
身体障害者だった初めから宿命付けられたものではなく、薬の薬害や副作用、出産時の医療事故も有ると思います。遺伝か、遺伝でないかの医学的判断も難しいと思います。アドルフ・ヒットラーのように精神異常者や精神病患者、身体障害者は、戦争を遂行に当たって邪魔者だと考え抹殺するような考えは、基本的人権を侵害し、人道上許されません。やがてこのような考え方は、体の不自由な高齢者や病気の高齢者にも最新高度医療技術で生きながら得ているのは、医療費の無駄使いと言う発想に繋がりかねません。若い重篤な患者の治療を優先して、社会や世の中に尽くした高齢者の事を忘れて、病院に入院させて置くだけの寝たきり老人を増やすだけのお年寄り切捨て医療になりとしか思えません。
深刻化する医師不足への対応策として、勤務医の給料を引き上げるべきだとの議論に対し、「医者業界の金持ちが増えるだけのこと。医者を大量生産してしまえば問題は解決する。全ての医者に最高度の技術を求める必要はない」とブログに書かれていますが。医療現場での医師の勤務時間数や待遇条件を改善せずに医者の数さえ増やせば、果たして今の医療現場での医師不足は解決するでしょうか。疲労による医療事故が増えて、緊急手術も出来なくなりますよ。
勤務医の給料値上げは、医師業界の金儲けなとど現実の医療現場を見ておられないのではないでしょうか。開業医より待遇の悪い病院勤務医の実態を把握していない発言です。
夜間、休日の救急医療診療所や救命救急センターの担当医師もいなくなる恐れも有りますよ。救急医療機関の危機を生みますよ。
世界的に日進月歩の医学界で、医師の数だけ増やして、粗製乱造で手術ミスや医療事故ばかり起こされたら、患者は怖くて病院にも掛かれません。患者の生命を預かる医師の責任の重さを本当に考えていない市長です。としなんぼ? 89歳、元福島区医師会会長小田胃腸科院長小田徹也先生のマイタウン・大阪、アサヒコムの記事を下記に掲載させて頂きました。
としなんぼ?
89歳
2009年05月30日マイタウン・大阪、アサヒコム
小田徹也 医師 大阪市福島区鷺洲中
『【家族】妻【いま興味があること】仕事や趣味で使うコンピューター【好きな食べ物】ビフテキ【最近の買い物】余裕がないから特にない【最近読んだ本】劣化ウランの本【最近腹が立ったこと】若い人に根性がない【あなたのヒーロー】現役を続けている日野原重明先生【10年後】生きてないでしょう
【ひとこと】医者は、人の命を預かる仕事でしょ。血もつながっていない私にすべてを委ねた患者を自分の手で救う。並大抵の信頼関係じゃないね。夜中に呼ばれて家を飛び出ていった内科医の父を見てきたことが原点ですね。
軍医学校を卒業後、広島県呉市の海軍病院に勤めた。戦争末期です。毎日のように爆撃を受け、けが人もたくさん治療した。朝7時前に鳴る「第二(だいふた)警戒配備につけ」という警報が今でも耳に残ってます。8月6日はそんな日常の1日。仕事に出ようかと思っていた朝。広島の方の空がバーッと光った。足がすくんだ。
院長の「救護隊募集」という言葉に、すぐに手を挙げた。20人の医師とテントを持って広島へ。翌日、広島駅近くの救護所に入りました。暗い暗いテントの中。患者は体の半分が黒こげになっている。原爆が落ちた側だけ焼けてしまったんです。
とにかく無力。次から次に来る患者にできるのは、毛布に寝かせて、肝油を含ませたガーゼをあてるくらい。治すとか助けるという状態じゃないですよ。何を食べたか、どこで寝たかも思い出せない。何もできない。
ここで胃腸科を開業してからは、働いたねえ。救いたいけど救えない、あの広島の経験があったからかもしれないなあ。午前0時前に帰ると調子が悪いんですよ。近くの病院に場所を借りて手術もした。自分の患者は自分で救いたくてね。77歳までメスを持った。
人の命にはとことん真剣でありたい。だから患者だっていい加減な人は困る。「風邪ひいた。薬くれ」って来た人が、態度が悪くてねえ。「帰ってくれ!」って怒鳴りました。2日後に謝りに来ましたが。命をやりとりする間柄なんだから、お互いまじめに向き合わないといかん。
もうかりません。私は薬はできるだけ処方しないから。命を守るのにそろばん勘定はいらんでしょ。築40年、エレベーターもないおんぼろビルで、壁なんか自分で塗り直しながら細々続けています。妻には「何とかして下さい」と言われるんだけどねえ。』