発芽後体を支えるという目的でなく栄養を奪い取るという目的で他の植物に巻きつきます。やがて根を失い、細い蔓が縦横無尽に伸び手当たり次第に巻きつきながら広がっていきます。光合成という方法を放棄し、寄生という方法を選択した変わり者の植物です。ネナシカズラの仲間は決まって日当たりのいい場所にいます。光が不足していたわけではないはずですが、いったいどういういきさつがあったのでしょうね。
日本には在来のマメダオシやネナシカズラなどの寄生植物が分布しています。いずれも、人里近い藪などで他の植物に巻きついて生活していたとされます。しかし、最近見かけるものはほとんどアマリカネナシカズラのようです。微妙な形態の差異でにわかに分かりにくいのですが、マメダオシなどは害草どころか絶滅危惧種に近い存在になっているという話を聞きました。