森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ウゴツクバネウツギ

2011年06月08日 | 自然観察日記
ウツギと名の付く花はいくつかありますが、これはタニウツギと同じ科(スイカズラ科)でほぼ同じ時期に花が見られます。ただし、タニウツギが比較的湿った場所が好きなのに対してこのツクバネウツギは尾根筋などの比較的乾き気味の場所で見つかります。あまり大きな木はないようで控えめな花ですからあまり目立たないのですが、これくらいの花数が付くと存在感が合います。


ウゴツクバネウツギ 花

2011年06月08日 | 自然観察日記
ウツギは「空木」。茎の芯が空洞か柔らかな髄で出来ていて細いもので押し出すと簡単に抜けます。そういう性質のものに付けられた名前が「空木」ですね。ですから、同じウツギでも全く別種のものがあるのです。また、キブシなども同じような茎をしているのに「空木」の仲間になっていないのも面白いものです。
花はタニウツギのような5弁が同じでなくて何か動物の顔を連想させる作りになっています。しかし、がく片が同じ大きさでこの部分が「つくばね」なのです。(この絵では見えていません)