亜高山では定番の種です。低地にはありませんから登山をしているときの大体の高度の目安になる樹です。近縁にナンゴクミネカエデという種がありますが、名前からして西日本にある種と思いきや案外東北などには普通にありますからこんな場所にもナンゴクミネカエデが見られないかつい気を使ってしまいます。
ところで、新潟県内にも5裂する花弁を持つコメツツジはありますが、なぜかオオコメツツジとは棲み分けをしているような分布をしています。コメツツジは群馬県境の山岳地域にほぼ限られていて、この地域にはオオコメツツジは自生していないようです。遠見尾根当たりはまだ日本海側のエリアということでしょうが、軽く歩いた範囲ではコメツツジはありません。
昨年夏北アルプスの遠見尾根の地蔵ケルン周辺とその下にある五竜高山植物園に行ってきました。何度か来ている場所ですが、あまり天候には恵まれないことが多かったのに今回は雄大な展望を楽しめました。まだまだ続く巣ごもりの期間です。早く野山を散策できることを願いながらしばらくはこの時に見た植物を取り上げていきます。最初は自然散策路。
アルプス平というスキー場のリフトを降りて地蔵ケルンを含めた自然散策路があります。その一角に2種のゼンマイが小さな群落を作って対比している場所があり目を引きました。高所でゼンマイが群生している姿を見るのは珍しいです。