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キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

快盗ルビイ - 80's Movie Hits ! -

2013-03-11 | 80's Movie Hits !

■快盗ルビイ/小泉今日子
from「快盗ルビイ」(1988年・日)

監督=和田誠
主演=小泉今日子 真田広之

 80年代はアイドル全盛の時代。その中でも王道を突っ走っていたひとりには、♪なんてったって~(笑) キョンキョンが挙げられるだろう。元気いっぱいのアイドル時代から、アーティストとして様々な人々とのコラボレーションもこなした。現在は女優としても地位を確立、同世代の女性からはファッション・リーダー的な支持も大きい。少し前だが、資生堂のCF「さびないひと」はそんな彼女にピッタリな人選だった。

 1982年に 「私の16才」 で歌手デビュー後、83年の「十階のモスキート」で映画初出演。内田裕也主演作で映画デビューという、当時のアイドルとしてはかなり異色。84年の「生徒諸君」で映画初主演。中原俊監督作「ボクの女に手を出すな」(毎日映画コンクール主演女優賞)で評価を高め、イラストレーター和田誠氏の監督第二作「快盗ルビイ」に至る。

 この「快盗ルビイ」、僕の大好きな映画だ。無類の映画好き和田誠が撮ったこの作品は、映画愛と楽しさに満ちている。原作はショート・ミステリーで知られるヘンリー・スレッサーの「快盗ルビイ・マ-チンスン」。ヒッチコックが自身のTV番組でよく取りあげた作家だ。原作ではルビイは男のコで、仲間の少年を連れて小さな犯罪をやり遂げるお話。ドーナツショップでフレンチクルーラーをほおばる男の子ルビイを、和田誠氏はキョンキョン扮する留美に置き換えた。この映画のキョンキョンはまるでオードリーのようだった。冒頭、ルビイこと留美は徹(真田広之)が住むマンションの上の階に引っ越してくる。男女の立場こそ違うけど、僕には「ティファニーで朝食を」を思わせる場面だった。ジバンシーこそ出てこないけれど、キョンキョン御用達のViva YouやMILKといったガールズ・ブランドはしっかり登場。そして徹を振り回す留美は、まるでホリー・ゴライトリーのようだった。同名主題歌の作曲は大瀧詠一。どこかノスタルジックな曲調が、映画の往年のハリウッド映画的な楽しさを盛り上げていた。

 95年に永瀬正敏と結婚したとき、ああいう彼氏を選ぶのか、と不思議と世間は納得したものだ。その後、歌での活躍はあまりなくなったけど女優業は充実。2001年に故相米慎二監督の「風花」で報知映画賞主演女優賞受賞してから、女優としての地位を固めた。他のアイドルとは違って、昔から作家性の高い映画監督に起用されているのが面白い。最近は再び音楽活動も充実してきているみたいだし、今後も彼女から目が離せないよね。

※小泉今日子の歌が聴ける80年代の主な映画
1984年・「生徒諸君」 = STARDUST MEMORY
1984年・「ドラえもん/のび太の魔界大冒険」 = 風のマジカル
1987年・「ボクの女に手を出すな」 = 木枯らしに抱かれて
1988年・「快盗ルビイ」 = 快盗ルビイ




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