■Goonies "R" Good Enough/Cyndi Lauper
from「グーニーズ/The Goonies」(1985年・米)
監督=リチャード・ドナー
主演=ショーン・アスティン ジョシュ・ブローリン ジェフ・B・コーエン コリー・フェルドマン
一時期、マドンナと人気を二分した女性アーティストと言えばシンディ・ローパー。ビジュアル面でも"Unusual"だった彼女だが、パンク系ファッションにオールディーズ的味付けを施した独自のスタイルは、MTV世代もそれ以上の世代にも好感を持って受け入れられた。当時僕の周りでは”ルックスならマドンナ、音楽性ならシンディ”みたいに言うヤツが多かった(こういう輩は”ルックスならデュラン・デュラン、音楽性ならカルチャークラブ”とも言うのだけれど)。デビューアルバム『She's So Unusual(ハイスクールはダンステリア)』からは4曲ものトップ5ヒットを出した。Girls Just Want To Have Fun はMTVから火がついた曲で、第1回MTVアワードで最優秀女性歌手に選出された。まさにMTVが生んだアーティストだった。また Time After Time は後にマイルス・デイビスにもカバーされる名曲であった。
そんなシンディ人気は映画にも及ぶ。スピルバーグ総指揮の「グーニーズ」の主題歌を担当、Goonies "R" Good Enough も同様にヒットを記録した。今聴くと、イントロのマリンバ風のシンセ音が時代を感じさせる。ビデオには映画出演者も登場して楽しいものだった。映画の方は今も根強い人気があるようだ。RPGゲームそのものの展開(実際ファミコン版「グーニーズ」は名作だった・・・らしい)、お子さまランチ風「インディ・ジョーンズ」というべき演出、自分の属するコミュニティに対する愛情も織り込まれて、キッズムービーながらなかなかの見応えであった。だいたいスタッフがスピルバーグを始め、監督は「スーパーマン」のリチャード・ドナー、脚本は後に「ハリー・ポッター」を監督するクリス・コロンバス、音楽はデイブ・グルーシン。「スパイ・キッズ」なんかがヒットしている昨今、リバイバル公開したら面白いかも。サントラ参加メンバーも豪華。EW&Fのフィリップ・ベイリー(Love Is Alive)、この後シンディと Change Of Heart で共演するバングルス(I Got Nothing)、この年(85年)Can't Fight This Feeling が全米No.1となったREOスピードワゴン(Wherever You're Goin'(It's Alright))、ルーサー・ヴァンドロス(She's So Good To Me)、この後Totoのヴォーカリストに抜擢されるジョセフ・ウィリアムズ(Save The Night)等々。
その後のシンディは、91年の映画「マイアミ・ムーン」で共演したデビッド・ソーントンと結婚。ティナ・ターナーやシェールと全米ツアーを行ったり、カバーアルバムをリリースしたり、現在も活動は続いている。そして2011年。来日中だった日本で起きた東日本大震災。多くの音楽家が活動を休止する中、シンディは震災への支援としてライブを敢行した。これからも応援してるぜ、シンディ。
Cyndi Lauper - The Goonies 'R' Good Enough
※Cyndi Lauper関連の歌が聴ける80年代の主な映画
1985年・「グーニーズ」 = ♪Goonies "R" Good Enough ♪What A Thrill
1988年・「バイブス/秘宝の謎」 = ♪Hole In My Heart (兼出演)