山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

「山の村」の夏の植物

2017-08-30 21:28:17 | 春野山の村

 久しぶりに「春野山の村」に行く。

 森の「オトコエシ」をじっと見ていると、そこは蝶の楽園でもあったが競争の世界でもあった。きょうはヒョウモンチョウやアオスジアゲハがやってきていた。

 

                       

                   

 森の宇宙がそこにある。

 地面をじっくり見ると、赤い実を一つ着けた「ツルアリドウシ」を日陰で発見。

 斑入りの「フモトスミレ」も近くでつつましく根を張っている。

 

             

 尾根沿いで黒い実を見つけたが、アオツヅラフジかなと思っていたが、どこかが違う。

 葉や茎から「アマヅル」ではないかと捜索する。実を食べたら甘かったのできっとそうに違いない。

 

                   

            

 いつも迷う「ガンクビソウ」に「サジガンクビソウ」。「ミヤマヤブタバコ」という似たものがあるので手ごわい。

 春と違って今の時期は花が少ないが、間違いなくいたるところに多様な共存と競争の植物世界が存在している。それは地球そのものの多様な縮小世界のような気がする。

 人間はその一部でしかないこと、多元的な価値をいまだ認められない人間の未熟さを表現しているように思えてならない。

       

 

 

 

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またもや下見だった

2016-09-15 22:27:44 | 春野山の村
 校外授業の一環として小学生が来ていた「春野山の村」。
 今週の日曜日に実施される「森林散策会」の会場となる「山の村」にまたもや下見をする。
 今月だけで3回連続の散策会となる。
 ポツリと咲いていた「ハダカホウズキ」(ナス科)。

                        
 しばらく歩くと赤い実がなっているハダカホウズキを発見。
 花と実の双方を見られたのははじめてだった。
 いわゆるホウズキの実は、大きなガクで包まれているが、これは裸のままなのでついた名前だ。
 似ているものに、「イヌホウズキ」「アメリカホウズキ」があっていつも混乱させられていた。

   
                            
 森の日陰の中に、黄色の「ナギナタダケ」(シロソウメンタケ科)を偶然発見。
 ネーミングになるほどとその想像力に感心する。
 さらにそのそばになんと、緋色の「ベニナギナタタケ」もあった。
 これは食べられるそうだが、猛毒のカエンタケに似ているので食欲はわかない。

                              
 群生は見られなかったが、ところどころで小さな「ハナホウキタケ」を確認。
 珊瑚のような薄いピンクが魅力的だ。

 
 
 はじめはチチタケだと思っていたが、形が漏斗状で中心部が柄の基部まで窪んでいたのがわかった。
 食べると消火器系に中毒症を起こす「ウスタケ」(ラッパタケ科)だったが、そのウスは「臼」だった。
 傘の色が濃い色・薄い色があるらしい。

                              
 村内によく見られるのが、「シロハツ」に違いない。
 裏の襞の根元が緑色になっているのが特徴らしい。
 老菌も多くてそれを確認するのが難しい。

 台風の影響で明日以降も雨が降るようだが、きのこにとってはチャンスでもあり、散策会もそれにシフトした内容を考えている。
 
 
 
 
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きのこ観察会となった

2016-09-10 21:20:45 | 春野山の村
 天高く秋風さやかな散策会があった。
 「春野山の村」は予想通り、きのこ観察にぴったりの森だった。
 親子30人ほどのグループと一緒に歩く。

                        
 きのこの形が多様であることを伝えた。
 すると、雑きのこでありながら1時間足らずの間に多様なきのこがあることを感じてくれたようだ。
 名前を知ることよりそれが大事だ。

  
 直径が20cmもあるジャンボなイグチも子どもが発見。
 すると、ホウキタケ・ヒトヨタケ・ホコリタケカワラタケなどを見つけてくる。

                           
 クロカワのような黒いきのこもあった。
 きのこの色も注目だ。
 植物・昆虫・野鳥ではなく、事実上きのこ観察会となってしまった。
              
 子どもたちの好奇心のときめきは、こうしたフィールドを選択した親たちのバックアップが大きいことを痛感する。
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雑きのこの森を行く

2016-09-09 22:00:08 | 春野山の村
 明日、親子の散策会があるというので急遽、下見に「春野山の村」に行く。
 昨日まで雨模様が多かったせいか、きのこが目立つ。
 妖精の傘を想起する「アカイボカサタケ」(イッポンシメジ科)らしきものを発見。
 色が見事だ。黄・白・青の仲間もある。
 傘と柄が同じ色であることと傘のてっぺんにイボがあるのが特徴。

                            
 「ウスタケ」(ラッパダケ科)の仲間を1本だけ発見。
 老菌だが、なかなか風格がある。
 
     
 似た画像に翻弄されて特定できないが、「ザラエノヒトヨタケ」みたいだが、柄につばがあれば、「キツネノハナガサ」(ハラタケ科)のようだ。
 きのこはアートであることがわかる。

                              
 「ホウキタケ」の仲間もあった。
 食べられるかどうかは微妙だが、多食しないほうが無難だ。

     
                             
 林縁には「シロハツ」の仲間にいっぱい出会えた。
 じっくり鑑定する余裕がなかったのが残念。

                           
 多くは食べられない「雑きのこ」と呼んでしまうが、雑草と同じ差別用語かも知れない。
 そんななかで輝かしくも上質な「チチタケ」もあった。
 傘が緑色がある「アイタケ」もあったように思う。

 いい時期にやってきた。
 「春野山の村」の魅力を再認識できた。
 雑きのこの多様でアートな世界をもっともっと深入りしたいものだ。

        
 
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子連れが目立つカンファレンス

2016-09-04 20:16:45 | 春野山の村
 「ラブファーマーズ・カンファレンス」の最終日。
 今回の集いの特徴は子連れの若い夫婦の参加が目立った。
 これもひとりの青年が過疎の故郷へUターンしたことがきっかけだ。

                            
 組織やイデオロギーを前面にした運動はもう時代錯誤になったことを痛感する。
 緩やかなつながりと行動が活動に活力を与えている。
 ここにこれからの未来の種が育っていることを予感する。

             
 ただし、活動を続けていくことは、組織と人間の老朽化が現実的になる。
 そんなとき、適切なアドバイサーやシンクタンクが身近にいることが鍵となる。
 子どもの自由な空間と共におとなの人間的成長が車の両輪なのだ。

                          
 今回は体調がすぐれなかったことでまわりにご迷惑をかけてしまい、参加者との交流をじっくりやる余裕を失った。
 昨夜は寝汗をぐっしょりかいたので、きょうは比較的体も楽になった。
 かたづけも残っているので、明日はゆったりそれをすることとする。

                                  
      体調がやや回復しつつあったので、ミツバチについての御園さんの講座を聞く。
 てらいのない御園さんの言葉と知識に感心する。
 ニホンミツバチが日本の農業を救う。

              ニホンミツバチが営巣している場所は、都会と山野だという。
 農村部は農薬を使用するので養蜂業が破たんしているという。
 都会は農薬を使わないので、銀座のハチミツが有名な話となっている。


    
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早朝はカモシカのお迎え、昼間は食べもの屋に殺到

2016-09-03 20:29:00 | 春野山の村
 朝6時の散策会には20名弱の人が参加。
 きのこの種類の多さにびっくりしていると、突然、カモシカがお迎えしてくれた。
 10分近くお互いにお見合いを行う。

                       
 好奇心の強い若いカモシカのようだ。
 日本カモシカをこれだけ長く見られるのは久しぶりだ。
 おっとりした風貌がなんともかわいい。

    
 村内には、「ヤマジノホトトギス」の群落があちこちあるのがわかった。
 この上品な紫の斑点が心を和らげる。

 
                             
  
 体育館内外には、多様なジャンルの出店のラッシュ。
 鹿皮のタイコづくり、有機野菜とその加工品、地元川上から自然農野菜と竹細工などが並ぶ。
 昨日の夜のファイヤー交流会は午前1時を過ぎるまで盛り上がったという。
 残念ながら、オイラは風邪を引いてしまったようで鼻水をズルズル、早めに退散。                              

                   
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愛を耕すファーマーズ

2016-09-02 20:14:32 | 春野山の村
 有機農法に関心のある全国集会、第2回「ラブファーマーズカンファレンス」が春野山の村でスタートした。
 若いスタッフが目立つようになるにつれ、会場舞台もなかなか魅力的になってきた。

                            
 片足のない梅ちゃんも若い弟子と共に作った竹細工を出店している。
 相変わらず、地元からの参加は少ない。

                            
 薄い板で制作した軽いハウスの下では、「地球の雫」である天日干しの「塩」も出店していた。
 参加店も昨年より十数軒多くなった。

    
 常連の宇野茶園も店のレイアウトが上手になってきている。
 若手中心の夜の音楽セッションも楽しそうだが、体調がいまいちのオイラは大事を取った。

           
 参加者は二百人くらいにはなっただろうか。
 交通の便が悪いこの会場だが、これだけの人数と中身自体が画期的であることを地元は理解していないのがさびしい。

                              
 前回に続き集会の提唱者である加藤登紀子さんもかけつけた。
 この集会の目的は、大地で愛を耕すことにあると言い切る。
 さすがに的を外さない登紀子さんのトークはいのちの根源を問うもので、心の奥を揺さぶるものだった。
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念願のジビエ施設が完成

2016-09-01 18:54:02 | 春野山の村
 一昨年はイノシシやシカの被害がひどかった。
 石垣が壊されるほどだった。
 しかしこのところ、ハンターの活躍でずいぶん安心した農作業に従事できた。
 そんなとき、春野山の村でジビエ施設が完成した。
 開設前に特別に見学させてもらった。

                          
 皮をはぐ作業の次に、その肉を吊るす冷凍庫がとなりにあった。
 ハンガーのようなものは、地元の鉄工所の特注だそうだ。

                          
 肉をスライスする機械もあった。
 床は予算が足らないので自前で塗装したそうだ。

    
 鉛などの異物を発見する装置も配置されている。
かなり安全・安心の配慮がされているのがわかる。

                           
 次には、肉をミンチにする装置もあった。
 イノシシのソーセージを食べたことがあるが、そこそこうまい。

 いよいよ、今月末にオープンの手はずだ。
 今まで、捨てていた肉の部位も生かされるようだ。
 地域の産業として生かしていきたいものだ。
 
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「ラブファーマーズ」の取り組みすすむ

2016-08-31 21:07:03 | 春野山の村
 明後日に開催される「ラブファーマーズカンファレンス」(9/2.3.4)が行われる「春野山の村」に行く。
 3日の早朝の散策会の案内も担当することになり、下見を兼ねて会場に直行。
 体育館前の会場はすでにテントが準備され、40店ほどのマーケットとなる。

                         
 体育館の舞台は和風仕様となり、講演や音楽セッションの中心となる。
 食事はこの内外の会場でそれぞれの売店でフリーにとれるのが今回の特徴だ。
 ただ、数百人規模のイベントでこの売店で腹ごしらえできるかどうかが鍵だ。

   
                        
 とはいうものの、若者村がほぼ完成に近づいていた。
 ピザハウスも作られ、雑談や歌の交流の場にしていく意気込みが感じられる。
 いま、都会ではなかなか見られない世界に触れることができた。

        
 さらには、その若いスタッフが作ってきた道をたどると、頂上は見晴らしのいいビューポイントが迫ってきた。
 数年前までは、人を寄せ付けない鬱蒼とした杉の木立があったが、それを伐採して山並みが見えるようにしたうえで、広葉樹を植える作業もしてきたのだった。

 
 この季節は、「キンミズヒキ」「オトコエシ」「ガンクビソウ」などの花を見たが、「ヤマジノホトトギス」の可憐な群落にはかなわない。
 これに会えただけで散策会は大団円だ。
 ホトトギスの胸のデザインを想起するジャパニスムがすごい。

 農業では少数派である有機農業の集いでもあるが、大規模機械・大農場の大量生産にはない心配りを共有したいものだ。
 
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「山の楽市」は雨天決行

2016-04-17 20:43:04 | 春野山の村
 「春野山の村」で行われた「山の楽市」は雨天決行となった。
 前県立宿泊施設だったこともあり屋根付きの広い「創作棟」で縮小して開催される。
 今回の特徴は雨天にもかかわらず、スタッフの若者の参画が多かったことで活気あるイベントとなった。
 ひょうたん工作コーナーでは演奏も行われ、若者の自然体の空気が行事をおだやかにした。

                             

 
 同じく、ツリークライミングも会場中央で行われたり、樹の伐採や丸太切りなどのパフォーマンスも行われた。
 また、いつもはおばさんたちが担ううどんづくりや天ぷらなどの厨房も若手の姿が目立つ。

                             
   
 さらには、若手の木工アーティストや絵本作家や無農薬にこだわる「ひだまり農園」の若手主婦らも、山里のイベントを支える。
 都会中心主義の風潮では少数派かもしれないが、のびのび生きている姿がそのまま過疎を元気にしている。
 この力がより地域を揺るがす戦略が必要だ。

                              
 
 一方、高齢者を中心に塩づくりを活動している「沖ちゃんクラブ」は、毎年参加してくれている。
 市内の中心部から山間部へはるばる来てくれる意欲と実直さに頭が下がる。

 主催した「NPO法人はるの楽校」事務局の若手の活躍が、雨も過疎もしのぐ希望をなんとか開いた気がする。
 地元のサポートもしっかり行われているのも心強い。
 これらの力が周辺の集落にどう波及させていくかが課題となる。
 熊本の災害に心傷むが、このイベントを支える地域力が困難を越えるパワーとなることを疑わない。
 
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