久しぶりに「春野山の村」に行く。
森の「オトコエシ」をじっと見ていると、そこは蝶の楽園でもあったが競争の世界でもあった。きょうはヒョウモンチョウやアオスジアゲハがやってきていた。
森の宇宙がそこにある。
地面をじっくり見ると、赤い実を一つ着けた「ツルアリドウシ」を日陰で発見。
斑入りの「フモトスミレ」も近くでつつましく根を張っている。
尾根沿いで黒い実を見つけたが、アオツヅラフジかなと思っていたが、どこかが違う。
葉や茎から「アマヅル」ではないかと捜索する。実を食べたら甘かったのできっとそうに違いない。
いつも迷う「ガンクビソウ」に「サジガンクビソウ」。「ミヤマヤブタバコ」という似たものがあるので手ごわい。
春と違って今の時期は花が少ないが、間違いなくいたるところに多様な共存と競争の植物世界が存在している。それは地球そのものの多様な縮小世界のような気がする。
人間はその一部でしかないこと、多元的な価値をいまだ認められない人間の未熟さを表現しているように思えてならない。