昨日につづき、山菜の師匠から和宮様に献上品?があった。狭山茶の主産地の入間市観光協会が販売している「いるまんじゅう」だった。オヤジギャグっぽいネーミングや市章が気になるが、「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と謳われるように、饅頭には狭山茶が使用されている。製造は長野の高森町だった。
食べてみるとたしかに、お茶の持ち味が素朴に出ていて懐かしい。そういえば、わが集落のお宮の祭礼では鏡餅とお饅頭が奉納される。そのかたちといい味といい里山の素朴さが沁み出てくるところが似ていてほっこりする。
また、入間市には「ありっと」(Art/Library/Information/Tea)という博物館があり、地域にしてはスケールの大きいお茶を中心とするミュージアムがある。お茶の常設展・お茶セミナーも充実している。静岡よりよっぽどお茶の文化財が揃っていてその発信に力を入れている。しかしその地元では意外にその価値が知られていないように見える。
狭山茶の規模は小さいながらそれぞれの茶園の持ち味がある。師匠から同梱されていたなかに、長谷部園の和紅茶があった。もちろん狭山茶だ。ダージリンより和紅茶のほうが味が深いというのがオイラの感想だ。静岡全体でもわが集落でもわが家でも茶畑がどんどんなくなってきている現状がある。そんななかで、懸命に生き残りをかけている茶園の息遣いが伝わってくる。「師匠、お茶に饅頭という組み合わせは懐かしい組み合わせでした。ありがとうございました。」