先週、アーたんとテルくんがオラの雑草農園にやってきた。たまたま刈り取った雑草の山が積んであったので、それを燃やしながらダッチオーブンで焼き芋をつくりを始める。しかし、焚き木をくべているとき、ダッチオーブンの蓋をずらしてしまったようでねっとりした焼き芋はできず失敗となる。
夕方には、生のカキを熾火で焼いてみる。テルくんが黙々とカキを焼いてくれて貝柱も切ってくれたのでおいしくいただいた。このカキは、中国政府の原発処理水問題に対する日本の水産物ボイコットに対し、東北の漁業者が打撃を受けたことへの支援策として購入したものだ。また、エビや焼き鳥のボンジリも焼いて炭焼きコーヒーを飲みながらお互いの再会を祝福したのだった。
二人は一泊二日の強行軍で援農に来てくれたのだが、昨年の9月末にバタフライガーデンの三分の一くらいの防獣柵を設置してくれた。今年は手際よくその残りをやってくれて、あと10mほどで終わるところだったが、自前のネットの在庫がなくなってしまって終了となった。それでも、シカの侵入はしばらくないと確信し胸を撫でおろす。なにしろ、カボチャの若い苗が全滅、桜・アジサイの若芽や枝が折られるなどの被害が続いていたからね。
バタフライガーデンもやっと通路が雑草から回復されて間もないころだった。やることが多すぎてなかなか手が回らない。ほんに、スローライフは忙しい。喜寿を迎えたオラとしても思うように体が動かない。暇を持て余す高齢者をいっぱい目撃してきたオラにとっては心が複雑になる。それ以上に、目標を持てない若者がハロウィンで盛り上がるのはいいとしても、仮装をしながらでも援農ができたら渋谷に行くことは必要ないし、百姓も地方もとっても助かるのに。日本の劣化がはなはだしい。
アーたんとテルくんの精力的な働きで抜根した茶樹の焚き木も次々集められた。それでも、一日中焚き火をしているとあっというまに足らなくなる。ここでできた灰はこんどは畑に還元され、野菜となってオラたちの食料として還元される。さらにいえば、オラたちが消化した食べ物は「し尿」として再び畑にもどされ肥料となる。こんな循環に手ごたえを得ている日々でもある。
そうしたとき、アーたんとテルくんらの若い思いと汗が田舎とつながったとき、日本も捨てたものではないと感動のオーケストラを奏でてくれたのだった。「そうだ、渋谷を捨てて田舎に行こう」、がこれからの日本と日本人を豊かにするのではないか??